~夜明けの章~
LETTER ~to me~
あしたの私へ――
手を伸ばし
脈打つ温もりを 感じるため
不器用に
触れた頬へ 爪を立て
――愛する者は 血を流した
愛する者は
悲哀の色を 瞳に宿して
愛する者は
それでも笑みを そっと浮かべて
ただ、、、
伝えたかっただけなのに――
あの日のことを
いつか 私が忘れないため
ここに 記しておきましょう
ここに 描いておきましょう、、、
声を出し
言葉の刃を 喉に刺し
後悔の
海の底へと 沈み行き――
愛する者は
色のない血を 吐き出して
愛する者は
それでも笑みを 柔らかく浮かべ
私を、、、その羽に包んでくれました
『生まれてこなければ』
だなんて
どうして 言えたのでしょう
ひとりでは歩みさえ
ままならない私を
麗らかな日だまりのもと
清らかに温め
ひとりでは光さえ
探せない私を
誇りとして
手を握ってくれた
愛する者に――
愛する者が
愛してくれた この私に
あしたの私は
胸を張り
空へ真っすぐ
伸びていますか?
そして、、、
伝えられたでしょうか?
ただ、、、
伝えたかった あの言葉
平凡で 難しい
5文字の言葉
~昨日のわたしより
詩集『to me』これにて終了いたします。
あらすじにも書きましたが、こちらは以前こちらに掲載させて頂いていた詩集『for me』の復刻版です。
もちろん、多くの読者様にとっては関係ない話しなのですが……。
では、手に取って頂いた皆様へ感謝を込めながら
静かに携帯を閉じようかと思います。
機会があれば、また……
(^ー^)/
2011年1月23日 hiro