第2話 制服のプライドと二度目の誘惑
「このレース使い、本当に綺麗……でも、もっと華が必要かしら」
演劇サークルの衣装制作室。ももは、友人の悩みを解消しようと、真剣な眼差しで生地を前にしていた。彼女の指先が触れる布地には、常に最高の「美しさ」を求める熱が宿っている。その熱こそが、ジェイソンにとっての新たな標的だった。
ジェイソンは、もものデザインセンスに魅了された「熱心なファン」を装い、アルバイトとして接触してきた。完成間近の衣装に、彼は密かに特殊な「ノイズ結晶」を仕込む。ももは、作業中、微かに生地が冷たく、あるいは僅かに**肌触りが馴染まない**違和感を覚えたが、「締め切り前の焦りで気のせいだろう」と、創作への没頭がその疑念を覆い隠してしまった。
その夜。仕上げの確認中、ジェイソンはターゲットを絞ったフィールドを展開した。
「さあ、芸術の完成を見せてくれ、ピーチ・ブロッサム!」
ももは現場で襲撃を受ける。変身アイテムを起動させるも、ノイズ結晶が干渉し、変身プロセスが途中で乱れた。
**【第2変身バンク(不完全・干渉版)】**
光が身体を包み込む瞬間、結晶がそれを拒絶し、変身シーケンスが激しくスパークする。身体を覆う光のヴェールが、数カ所で**意図せず薄れ、弾ける**ように破れ去った。特に、身体のラインが最も強調されるべき胸元と腰の布地が、**僅かに、しかし決定的に**はだける。
「っ……!」
敵の攻撃が、その**「微かな素肌」**を掠めた瞬間、ジェイソンの瞳が歓喜に満ちて爛れた。彼はその「制御されていない生々しい美しさ」に高揚し、変身バンクが続くももの姿を貪るように見つめる。
「ああ、素晴らしい!その**不完全な綻びこそが真のセクシーさ**だ!」
ジェイソンが恍惚とした表情でエネルギーを奪おうとした瞬間、ももの内なる「純粋な怒り」が爆発した。自らが魂を込めたデザインが、この男によって汚され、歪められている――その事実に、彼女の感情は燃え上がった。
「汚さないで!これは私の、**魂の設計図**なのよ!」
その叫びと同時に、彼女の周囲に桃色のバリアが展開。ノイズ結晶が弾け飛び、変身バンクが安定を取り戻す。
「この怒り、汚されたプライドの熱! ならば、それを最高傑作に変えてあげる!」
ももは怒りを研ぎ澄ませ、集中する。
**【第2変身バンク(衣装ディテール強化版・覚醒)】**
先ほどの不安定さが嘘のように、光は研ぎ澄まされたナイフのようになり、衣装のディテール一つ一つを、**通常よりも精緻かつ官能的な陰影**をもって再構築していく。彼女の肉体と衣装が、一糸乱れぬ芸術品へと昇華する瞬間だ。
「正義のカラーパレット、見せてあげる! **ブロッサム・デザイン・ブレイク!**」
光の刃が結晶の残骸を完全に破壊する。ジェイソンは狼狽し、退散した。
**ED:救いの小変化+次回の種**
友人は、破れてもなお輝く衣装を見て、「もも、最高に誇らしいよ!」と涙ながらに言った。ももは、自分の「創作意欲」が、目に見える形で戦う力になることを知る。しかし同時に、敵がその「美しさ」そのものを狙っているという事実に、彼女は安堵と背徳感が混じった複雑な感情を抱くのだった。次回、ジェイソンは、ももの「視覚的情報への執着」をさらに深掘りする。




