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第1話 目覚めたら総攬者でした。
ナタリー・ルミナスが目を覚ましたとき、見慣れた自室はどこにもなかった。
代わりに、やたら大きな天井画。
金ピカに輝く柱。
そして——
「総攬者閣下、お目覚めになりましたか!」
目の前には、黒い軍服の青年。
顔はイケメンだが、言っている内容がさっぱり意味不明だ。
「……え、だれ? そうらんしゃ? 私?」
「はい。閣下以外に、誰がこの世界を統べるというのですか!」
ナタリーは一瞬だけ固まった。
(……え? 世界を総攬って、つまり、世界のトップってこと?
そんなの、寝起きの私に任せて大丈夫なの……?)
すると青年はひざまずき、さらに信じられないことを続けた。
「本日、閣下には三つの重大決定がございます。
一つ、隣国との停戦交渉。
二つ、財務院からの破産寸前レポート。
そして三つ——
“世界総攬者継承の儀” の最終承認です!」
「や、やめて! 朝から重い!!」
ナタリーの悲鳴が玉座の間に響いた。
しかし、青年は真剣な目で告げる。
「どうかご安心を。私たちは、命を賭して閣下をお支えいたします。
……たとえ、世界が滅びに向かっていようとも。」
(滅び!? 一気にラスボス感!)
ナタリーは頭を抱えた。
どうやら、今日から学校に行くどころではなさそうだ。
だって──
“世界の総攬者” に就任してしまったのだから。




