トレパク問題について 盗作の穴に堕ちたのは何故か
当該人物を擁護するわけではありませんが、こんな穴に落ちたんじゃないって推察です。
さて、将棋の世界では最年少5冠誕生とその詰み筋に感銘や感動した方も多い中、ネットのイラスト、キービジュアルなどを多く起用されたレーターの作品が盗用であると暴かれて詰んでおりますよね。
さて、彼と言うべきでしょうか。彼がトレパクや果ては画像を取り込んで加工しただけなどと言われる様相を呈してしまったのは何故でしょうか。
この推測はあくまでも推測でしかなく、そして、彼がトレパクしている前提です。勿論、真実はまだ闇の中なのでわかりません。それでも、こうだったんではないかと推察されることを語って行きます。
彼はイラストが好きで普通に描いていたんでしょうね。でも、ある時にとても素晴らしい構図の写真を見て、こんな絵を描いてみたいと思った。
トレース台に載せてアウトラインをトレースし、そのあと、お気に入りのモデルの顔を模写してデティールを変更して完成させると、とても良い仕上がりで思わず、引用元があることを明記し忘れてネットに上げてしまった。
それが高い評価を得て、多くのグッドやコメントを貰う中、オリジナルも上げるけれど、今一。
そして、オファーが来ると、トレースした作品のクオリティを求められる。オリジナルを提出するも「もう少し頑張って下さい。あの作品くらいの出来栄えで」と言われて、真実を話せないままトレースした作品を作り、提出。「すごい、これですよ」なんて言われて心が死んで、あちこちから引き合いを受けるほどに自身の力量と現実のギャップが乖離して戻れなくなっていく。
著作意識の低いクライアントに「◯◯っぽいの描けないの」なんて言われて、元々、本職であったなら「コンプライアンス違反になりますよ」なんて返せたものが、わかりましたと応じて、またトレース。
そんなことを繰り返すうちに自分の絵なんて無くなってしまう。
事態の重大さに全く気付いてなかったのかも知れない。気付いていて、自分は大丈夫とバイアスを働かせていたかも知れない。
少なくとも、事態が判明してすぐにネットであれだけ個人情報を特定される程度には無警戒で無知だったのだから、本当に悪いことをしているという認識もなかったのかも知れない。
詰まる所、彼はパソコンのトレースや加工技術を駆使してオリジナルを改変する「技術」で作品を作っていると思っていたんだと思います。
勿論、下絵すら描いていないと言う疑惑は疑惑でしかありませんが、根本的な著作権利者に対する配慮と敬意が軽視されていることが原因なんだと思うんですよね。
マンガ村騒動の時に「利用出来なくなって困る」と言っていた方をテレビで見て、本当に驚きましたからね。
著作権利者も文化振興のために多目に見ているコミケなどの二次創作とは全く違い、明確な権利侵害だと言うのに。
地方のご当地ライダーが、既存の地上波で放送されたライダーそっくりで、スーツを依頼した職員がまさしく、そのライダーを参考にと頼んで、あろうことか本当にそっくりなものを作って、そのまま採用して炎上なんてのもありました。
引用のルールに則って、正しく著作物を扱うなら問題ありませんが、知財が、時に人の命すら左右する大事な権利であることをもう一度、改めて認識する必要があるんだと感じましたね。
詰み筋が見えてしまった訳ではありますが、粘って千日手に出来る要件は無いように思います。
実際に訴えられて無い内は不利にならないように認めない姿勢かも知れませんが、潔く謝罪して、再起を図るべきだと思うんですよね。
あれだけ、仕事を失い、返金や販売停止などの実損が出ている上に、ディズニーや大手出版社、大物写真家まで敵に回して、彼にどんな逆転の目が残っているのか。
窮鼠は猫も噛みますが、退路を絶って追い詰めれば最悪の選択すらしかねません。
ここまで事態が悪化して、もうほぼ黒であるとわかった中、判断は著作権利者に委ねるべきでしょうね。
誹謗中傷や特定した御家族への被害がないことを願っております。
魔が差したで済まない話ですが、明確な悪意で犯罪を犯せる人は少ないという話です。
ご意見お待ちしてますm(_ _)m