第六十五話 1日遅れの男友達の誕生日祝いpart2
と、言うわけで珍しく友達という者たちから誕生日プレゼントを貰った俺氏である。
みんなこんな風に祝うわけじゃなさそうだから、単に俺の友達がいい奴なんだな〜と改めて思う。
「ただいま」
「おかえり〜……って何その紙袋!?」
「ああ、友達から俺に誕生日プレゼントなんだってさ」
「あら、いい友達持ったわねぇ」
「そうだな」
風呂に入り、夕食を食べ、ベッドでちょいとゴロゴロしながらさくさくの最新巻を読み、後は寝るだけとなったところであいつらのプレゼントを確認する。
何入ってんだろ。趣味とかあんま周りに言ったりしないから分からんな。
まずは裕也のから。
…………さくさくの『メイちゃん』フィギュア?俺の推し知っててこれ入れたん?う、嬉しいけどコレジャナイ感(失礼)。
ん?なんか入ってる。
【俺の超超超大好きなキャラ『メイちゃん』の魅力を少しでも伝えるべく、お前に、このフィギュアを預ける】
なんでちょっとワン○ース入った?
まあありがたくアリサ様の隣に置かせて拝ませていただきます。ああ、眼福だなあ(ヲタク脳)。
次は…高瀬川のかな?
………火を見るよりも明らかなくらいブランド品なんですけど。なんか気が引けるけど、せっかく俺にくれたんだし良いものだと思う。
そうして中の箱から出てきたのは……リング?
シルバーアクセサリーなるものは一応知ってはいる(本当に聞いたことあるよレベルだけど)
確かに高瀬川よくネックレスとかブレスレットとかオシャレなもん身につけてるわ。
…………だとしても俺にシルバーアクセサリーが似合うのか??
ま、まあ挑戦してみて的な意味も込めてくれたんだろう。
最後は、櫻川か。
櫻川と俺の共通項があんまりないから一番読めないな。意外とおんなじ趣味のことがあったりして。
そう色々想像しながら袋を開ける。
出てきたのは、小型の…扇風機?
…あ、メッセージカード入ってる。
【もうそろそほ夏だし丁度良いかな〜って思って!色の種類もいっぱいあったんだけど、湊君だったら無難な白色が一番好きそうだから白にしてみた!!気に入ってくれると嬉しいな!】
…………こいつ、本当に彼女いないのか?って聞きたくなるほど彼氏力溢れ出てるんだけど。
やはりモテる男は違うぜ。
いや、それより俺もこいつらの誕生日にちゃんとお返ししなきゃな。取り敢えず感謝の連絡だけでも送っておこう。
『お祝いサンキューな。全員の個性豊かなプレゼントは普通に嬉しかったわ、あざっす』
と、全員に送ると———
『それなら嬉しいよ!ちゃんと選んで良かった!!』
『これでまた一人メイちゃんファンが増えたぜ!』
『リングつけた湊みるのちょっと楽しみだわ』
……………俺の友達優し過ぎか?(二回目)
『お前ら、誕生日いつ?』
『僕は12月15日〜』
『俺?なんとメイちゃんと同じく10月25だぜ!?運命じゃねこれ!?!?』
『俺は8月31日だな。夏休みの最終日と被るからあんまり覚えられないんだよ(笑)』
よし、ちゃんとメモっておこう。




