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クラスの地味キャラも恋をする  作者: ぱらな
第1章 高校一年1学期
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第六十二話 湊翔太の誕生日その5

「次はね〜水族館です!」

「す、水族館?」

思わずオウムしてしまった。水族館って前に茨実さんと三人で行った気がするけど。

「わかってないですな〜みなっちは!」

「え?」

「今回は『二人』で、なんだよ?」

「おぅ…」

陰キャは【可愛いの過剰摂取】の効果により80ダメージを負った。今のはあかん。マジであかん(語彙力)。一撃で瀕死だわこれ。

というか、今日回ってるところ、なんというか…デートっぽい………はい自惚れですねわかります。

「二人ということはこの前出来なかったこともできるって訳だね」

「出来なかったことって?」

「たとえば〜こうやってツーショット、とか?」

「!?!?」

ちっっっっっけぇぇえええ!

え?今どきのカップルでもこんな距離感じゃなくない!?と、今までリアルのカップルを見たことがない陰キャが申しております。

はぁ、はぁ、こんだけ心の中でボケ倒してもまだドキドキしてるんですがこれは病気ですか?()




(調子乗りすぎちゃった〜!!まあでも湊君の照れ顔が見れたからこれで良いのだ!一矢報いたぜ!いつまでもやられっぱなしの私ではないのだドヤ)


そんなやりとりをする二人の耳に飛び込んできた———

「見てみて〜あの二人、うぶなカップルの青春が具現化したみたいなあんまい空気漂ってるー」

「はいはい、あんたはスタッフ仕事に専念しな」

という水族館スタッフの二人の会話。

「「………」」

すんごい空気になっちゃったんですけど?!

こればかりは私も悪いけどさ!?

「ほ、ほら、早く回ろ!」

「う、うん…」

さっきのスタッフさんどう責任取ってくれるんですかこの雰囲気!!



この後は前回回りきれなかった所を回って写真や動画撮ったり、新しい魚クイズなるものがあ作られてて遊んでみたり、イルカショーの他にアシカショーがあったりと前回行ったにも関わらず新鮮で面白かった。



時間もキリの良い時間になり解散の流れになった、ところで……

「今日、楽しかったね〜♪」

「そうだね、こんなに外出が楽しいって思ったの久しぶりかも」

「私も〜。……………あのさ、みなっち、今日誕生日じゃん?」

「あ、そういえばそうか」

「気付いてなかったの!?ま、まあいいや。それでね、い、一応これ、た…誕生日プレゼント、です!!」

「え、俺のために用意してくれてたの?」

俯きながらコクリと頷く。

「開けて良い?」

「あ、えっとー出来れば家で開けて欲しいな。目の前で開けられるのはなんか恥ずかしいし」

「わかった。じゃあ帰ったら開けるね」

「うん」

そうか、今日誕生日じゃねぇか。

てか今日の綾瀬さんの妙に活き活きしてたのも、頑なに荷物を持たせなかったのも合点がいった。

なんか誰かが自分のために何かをしてくれるって嬉しいな。

てか俺鈍感すぎんか?こんなにしてくれてたのに気づかないとか、ラブコメの主人公かよ()



「じゃ、また明日〜」

「うん、また明日」

と、家に着いたところで気になるプレゼントの中身……の前に一旦風呂に入ってこよう。やっぱり結構な距離移動して疲れ溜まってるしね。


風呂も上がってあとは母とご飯を食べ、「誕生日おめでとう!」と過保護な親らしい祝福をもらいケーキを食べ、10着ほどの私服をもらって(外出する頻度が高いため持っておけということらしい)、あとは寝るだけというタイミングになり、ようやく開ける時が来た。綾瀬さんが俺にくれるものって何だろ。マジで想像つかないな。出会ってまだ二ヶ月くらいしか経ってないもんな。

じゃ、開けてみるか。

綺麗に梱包された箱から出てきたのは、財布だった。

なんかその下に紙が入ってる。


『みなっちいつも緑色の財布使ってるよね。でも結構傷んでそうだったし、ちょうど誕生日の時にプレゼントしようと思って。気に入ってくれたかな?』


よく見てるな綾瀬さん。やっぱり敵わないなその観察力には。プレゼントされた財布は黒のフェイクレザーの長財布。センス良すぎん?陰キャの俺でも似合う財布を選べるセンス凄すぎる。

これは電話でありがとうくらい言わないと失礼だよな。いやでもこの時間帯に電話とか失礼じゃね?………あーでも…———やべ、通話ボタン押しちまった!


『もしもし?どうしたの??』

「あ、プレゼント見たよ」

『あ、え、えっと…どうだった?』

「めっちゃ嬉しいよ。ありがとう」

『やった!えへへ〜私はみなっちのと、友達……だからね!!そりゃ貰えて嬉しいモノなんて知り尽くしてますよ!(ほんとは2時間悩んだけど)』

あ〜女神かよ。可愛すぎて昇天不可避。

「じゃあ俺も綾瀬さんの誕生日に嬉しいと思えるモノ用意しておくよ」

『ふぇ!?あ、ありがと…期待しておく』

なんか自分でハードル上げた気がしないでもないが、まあ良いだろう。結果喜んでくれればそれで良いしな(そう単純に事が運べば良いが)

結局誕生日パートだけで6話分になってもた、まあいっか。

これからも常にネタ切れですが、週一更新頑張ります!大体土日に一回、良くて二回みたいな感じになると思います。

それでは、アデュー。

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