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クラスの地味キャラも恋をする  作者: ぱらな
第1章 高校一年1学期
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第三十話 天然or大胆な綾瀬さんと始まるリレー

俺の出番は終わり、残るはリレーのみとなった。

どの団も点はほぼ並んでいてめちゃくちゃ良い勝負だ。

「おーい、翔太!」

「お、クラス1足の早い長谷川裕也君じゃあ〜ないですか」

「一つ間違ってることがある。『クラス1』じゃない。『学年1』だぜ?」

そういえば、裕也は陸上部に入っていて、一年にして既にレギュラー入りしている短距離走の選手だった。期待の新星だな(ハードル爆上げ)。

「じゃ、行ってくるわ!!!」

「おう、頑張ってな!」

なんかいつもよりこいつの背中が大きく見えるぜ—


「あの子めっちゃ可愛くね?声かけてこよっかな〜」



…………いつも通りだったわ。




暫くして綾瀬さんが、テント下に座っている俺の下に駆け寄ってきた。

「みなっち〜!今からだよ!!」

「そうだね。ってかなんで一回こっち来たの?さっきまで待機場所に居たのに」

「あ、見てたんだ〜」

「あ—」

ニヤニヤしてる…まあ可愛いから良いんだけど。顔がいい人って何しても許されそうだから良いよな。実際こうやって許しちゃってるし。

「それより、なんでこっち来たの?」

「んも〜、折角からかえるチャンスだったのに〜〜…まあいっか。それよりなんでこっちに来たか、でしょ?聞きたいのは」

「そうだけd—」

『ど』まで言い切る前に綾瀬さんが俺に抱きついてきた……いや抱きついた!?!?脳への反応が一瞬無くなったわ!でもなんでこんな急に!?しかも座ってるせいで頭をホールドされる様に抱きつかれたせいで……言いにくいが胸で窒息しそうなんですけど!いや力強すぎる!!全然離れてくれねぇ!!!

幸せだと思うじゃん?男性諸君よ。……ちょっとは幸せだが、普通に○ぬよ?

ちょっ、もう無理マジで走馬灯見えてきた。

全力で綾瀬さんの肩を叩く。

「あ、ごめんごめん」

「ぷはっ…マジで○ぬかと思った!!」

「本当ごめーん!でもみなっち成分補給できたから!!」

いや何その成分。あと俺汗かいてるから臭くなかったか心配なんですけど。あ、綾瀬さんの匂いはいい匂いでしたよ!(キモすぎ)なんで女の子ってみんないい匂いなんだろ、そういう星の元にでも生まれたんか?


「じゃ、そろそろ行くね!ありがと!!」

「う、うん。頑張ってね!」

「任せて!!」



…………ず〜っと父親の視線とカメラが気になるけど、まあいいや。




そんな一悶着がありつつ、リレーが始まる。

順に一年、二年、三年だ。

メンバーは男女共に三人の計六人だ。女子は100m,男子は200m全力疾走するからまあ大変だ。

全学年合わせて2700mも全力疾走するんだと。人類凄くね?(規模でか)

リレーは男女交互に走っていく。最初は一年男子からだ。

お、最初に裕也の出番か。本人には届かないくらいの声で応援してあげよう—


「このリレーで一位取ったら好きな人に告白するぜ!!!!」


うん、それを大声で言うと他の緑団のリレー走者にプレッシャーだからやめとけ?

そう思っていたが、周りの女子生徒は「私かな?!」「いやあたしだよ!」「い〜やあっしだね!」「いやこのあちきかもよ?」と言う声が聞こえる。なんでどんどん一人称癖強くなってんだよ。

まああいつイケメンだしな……女の尻さえ追わなければ。



そうして第一走者目がスタートする。

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