表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスの地味キャラも恋をする  作者: ぱらな
第1章 高校一年1学期
18/91

第十八話 馬鹿3人衆による勉強会が開かれる(予定)

今、俺は窮地に立たされている…。それは体育祭が高いから……じゃない、そう、定期テストだ!

いやいやこんな事言ってる場合じゃないぞ。俺が通ってる上代高校はまあまあの進学高。1ヶ月くらいこの学校に通ってわかった、周りの人頭ええ。高校って抜き打ちの小テストとかあるけど、大体中の下〜下の上くらいなんだよな。どーしよ。定期テスト、あと1週間ないんだよなー。誰か勉強できる身内の人は…いねーな。裕也はスポーツバカ、綾瀬さんは普通の馬鹿(大失礼)だし、どーすっかな…。

「おい湊、なんか考え事か?」

「あ、いえ…大丈夫です」

「そうか、よしじゃあこの問題湊が解け」

この授業が終われば帰れると言う油断で当てられてしまった…。今勉強できないって言っただろーが!(言ってない)まあこの先生で助かった…あんま怒んないし。………ん?何これ、全然わからん。

「この式のxの解を求めよx^4-5x^2+6=0」

だと?なぜxが二乗じゃなくて四乗なんだ??ぜんっぜん分からん。そういえば俺もなかなかの馬鹿だったこと忘れてたな。

(それx^2を別の形に変形して解くんだよ、じゃあx^2をAにしてみて)

(へっ?!)

横を見ると、綾瀬さんが片側から口を手で覆って小声でヒントをくれていた…女神だ……

「えぇっと、x^2をAとおいたら、式はA^2-5A+6=0になって(A-2)(A-3)でA=2,3になります。」

「その後は?」

「Aがx^2だから、x^2=2,3になってx=√2,√3です」

「あと少し足りないな」

「あ、x^2=2,3はx=±√2,±√3です」

「よし、よく出来た」

はぁ…危ねぇ……ってか綾瀬さん、数学は出来るのか?なら数学だけでも教えてもらいたい、俺の大不得意教科だし。


(出来たじゃん!)

(綾瀬さんが教えてくれたからだけどね。っていうか綾瀬さん数学は出来るの?)

(私も得意科目くらいあるよ!)

(あぁごめんごめん、もし良ければなんだけど…数学教えてくれない?)

(苦手なの?数学)

(うん、かなり苦手)

(そーいうことなら、全然良いよ)

よっしゃ!これで数学の赤点は免れたようなもんだ。後おれが嫌いなのは古典なんだよな〜…高校で急に教えられても分からんって。

(じゃあどこで勉強しよっか?)

たしかに…どうしようか。あ、近くにカフェあったな、一回綾瀬さんと言ったところ…そこにしようかな。歩いてそんな時間もかからないし。

(この前行ったカフェで勉強しない?そこならここから近いし)

(…)

ん?なんか変なこと言ったかな?急に静かになったけど…

(そ、そこじゃなくてさ……えと…)

ただでさえ小声で聞こえにくい声がさらに小さくなっていく。ぎりぎり聞こえてはいるが—

(みな…いや、湊君の家で勉強したいんだけど…良いかな?)

「はい!?!?」

「急にでかい声出すな湊!」

「すいません!」

いや流石にそれはびっくりするって…急に「湊君」呼びされたんですけど…なんかすっげぇ壁出来た感じする…

(い、いいよ…)

なんか喋りにくい空気になってる…ま、まあ、勉強教えてくれるならいいか…。後は古典だな。


キーンコーンカーンコーン♪


「じゃあ後は各自自習しておくように」

やっと終わった…。

「おい翔太、何いきなりデケェ声出してんだよ!」

終わって早々騒がしい奴が来た。

「なんだ裕也か…古典めちゃくちゃ出来るマンじゃねぇのかよ」

「なんだそれ…でも古典なら人並み以上には出来るぞ、めちゃくちゃ出来るとはではいかんが」

「マジか!なら古典教えてくれよ!!」

「いや、古典は単語覚えゲーみたいな感じだし…」

「物語の流れとかもあるじゃん!だからさ!!」

「わかったよ…で、日時と場所は?」

「今週の土曜、時間はまたわかったら伝える。場所は俺の家だけど、その日予定ある?」

「あーその日ならねぇぞ、行ける」

「ナイス!あ、じゃあまた時間決まったら連絡するから」

「オッケー」

ふぅ…これならなんとかなりそ—

「………長谷川君も呼ぶの?」

「…え?あー、うん。そのつもりだけど」

あ、そっか。俺は結構あいつと喋るけど、綾瀬さんはほとんどないのか…そこまで考えてなかったな。どーするか…

「長谷川が来るし、綾瀬さんはあんま喋った事ないでしょ?だから無理に来てとは言わないよ」

「いや!行くよ!!」

「お、おぉ…分かった……ありがとう」

こうして3人で勉強会をする予定が立ったけど……なんか忘れてる気が…ま、いっか。

もし何かあったら連絡したら良いや。

高校になって急に古典やっても全然分からんよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ