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宣戦布告

〜ツクモ視点〜


 アドリー、ビアンカ、シィ、ディア、全員の喜びようを見た俺は自分でも笑顔になっていることに気づいた。


 追い詰められたグレゴーラが何をするか分かったもんじゃ無いが、それでも、彼女たちの勝利が胸の中で熱くなった。


「やったね! やったねアドリー!」


「本当に私達、勝ちましたのね!」


「うん。私達の勝ち」


 ビアンカ、シィ、ディアは、試合を終えたアドリーの元に駆け寄り、抱きしめた。


「ありがとうみんなぁ! ありがとうぅ! うわ〜ん!」


 喜ぶみんなを見て、俺はここに、ラクロア魔法学園に来て本当に良かったと実感した。


 パチ、パチ、パチ


 俺は、音の方を振り向く。


 音の正体は、グレゴーラの拍手だった。


「おめでとう! Gクラスのみんな――それとツクモ先生ぇ」


 笑顔のグレゴーラが、こちらへ歩いてきた。


 俺は彼女たちを守るように立ち、目の前のグレゴーラに向き合った。


「ええ、ありがとうございます。グレゴーラ先生」


 心無いお辞儀をした。


「どうでしたか? あなた方が落ちこぼれのゴミとよんだ、Gクラスの実力は?」


 そう皮肉った。


 しかし、グレゴーラは皮肉らず、純粋に褒め称えた。


「ええ!! ええ素晴らしい!! 彼女たちは非常に優秀だと思ったわ!!」


「……」


 明らかにグレゴーラの様子がおかしい。


 それは的中したのか、グレゴーラは俺に向かってこういった。


「ツクモ先生、これからあなたに決闘を申し込みますわぁ……!」


 まあ、そうくるよな……。


 何となく、そうなるだろうと予測はしていたが――


「もし、私が勝てば、6年1組とGクラスの生徒を、全員入れ替えるわ……!」


「……は?」


 一体何を言っている……?


「優秀なグレゴーラクラスにふさわしいのは、アドリーさん、ビアンカさん、シィさん、ディアさんの4人だけ。――残りはただのゴミだわぁ!」


「……自分が何を言っているのか分かっているのか……?」


 自分の教え子に愛着が無いのか……?


「ええ、もちろん私も心苦しい。だけどね、彼らに私の愛情をいっっっぱい注いであげたのに、これほどの体たらくを見せられたら、100年の恋ですら覚めるってものよぉ」


 グレゴーラは不気味な笑みを浮かべる。


「もちろん断ったら、校長と相談して、強制的にそうするだけ!! あなたに残された選択肢は、私に負けるか、私に服従するかだけよ!!!」


 俺は、尋ねた。


「俺が勝ったらどうする?」


「なんだってするわぁ。ツクモ先生の頼みを、私に出来ることならなんでもね」


 そんな馬鹿なことを言うなんて、どうやら絶対に逃がす気は無いらしい。


「グレゴーラ先生……あなたは一体何を考えて、ここまでのことをするんだ?」


 率直な疑問を投げかける。


「私の理想のために、よ」


「理想?」


「健やかで健全なる生徒育成――それが私の理想よ。――故に」


 グレゴーラは真剣な表情で言った。


「みんなから差別されるべきGゴミクラスは絶対に必要なの……生徒全員の健やかさと健全さの犠牲になる、人より劣った無能な人たちが必要なのよ。そのために私は心血注いで頑張ってるの――」


 グレゴーラは俺を突然睨みつけた。


「だから!!!!!! 私自ら貴様をぶっ潰す!!!!!!! ゴミは永遠にゴミだとわからせてやる!!!!!!!」


 グレゴーラはそういった。


 その言葉で、俺はグレゴーラという人間が、全く理解できないレベルまでに、狂っていることを理解した。


「……その決闘を受けよう」


 俺はそう決断した。


「俺が勝ったら、観客全員に、お前の計画のすべてを語れ」


 その条件を、グレゴーラは断らなかった。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるのっ……!」


と思ったら


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