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新しい日常を彼女たちと

〜アドリー視点〜


 昨日はとても幸せでした。


 大好きな先生と一緒に過ごすことがこんなにも嬉しいことだなんて、初めて知りました。


 朝起きてから、授業が終わって、放課後になるあいだまで、自分でもニヤニヤしてるのが分かっちゃうほどです。


 ……ただ、今は少し困っていました。


「アドリーさん!」


 ある男子から話しかけられました。


 知ってる顔で、魔法対抗戦のとき、私と戦った学年一位のあの男子です。


「ええと……」


「僕はマキヤです」


 私とマキヤくんを見た周りから、ヒソヒソ声が聞こえました。


「ああ、マキヤ様がアドリーさんに話しかけてる」


「一体どんな話をするんだ?」


 正直、こんなことで目立つの嫌なんだけどな。


「何か用事ですか?」


 そう私は尋ねました。


「アドリーさんに伝えたいことがあります」


「……何?」


「僕と付き合ってください!」


 私は、自分の心がだんだん冷えていくのがわかりました。


「あなたは可憐で美しい! そして美しさの中に、強さを秘めているアドリーさんを大好きになったんです!」


「……」


 私は黙ったままです。


「言いたいことはわかります。なぜそんなことに今まで気づかなかったのだと……僕は自分が恥ずかしい! でも僕は心のそこからあなたのことを大切にしたいと思っているのです!」


 マキヤは、私に手を差し出した。


「もし、ほんの少しでも、僕のことが気になるなら、この手を取って欲しいのです。……さあ! アドリーさん!」


 周囲が明らかにざわつき始めました。


「ああそんな! マキヤ様が他の女なんかに!」


「うおおおお! あのGクラスのアドリーと学年一位のマキヤがくっつくなんて、最強カップルの誕生じゃん!」


 周りのみんなは楽しそうにしてるけど、私はそんなことに興味ありません……。


 だから私は、マキヤくんの手には見向きもせず、周りをキョロキョロと見回しました。


 私の大切で、大好きなあの人を探すためです。


「あ――」


 私は、私が探し求めていたあの人を見つけました。


 そして、私は彼に向かって走り出しました――!


「ツクモ先生ー!」


 そして、私は大好きな先生に、抱きつきました。


***


 俺は廊下を歩いていたところ、教室が騒がしいことに気づいた。


 なんだと思い、近づいた。


 するとアドリーが人混みの中から飛び出し、俺の腕に抱きついた。


「会いたかったよツクモせんせー! 今日は一緒に帰ろ!」


 俺の腕を、アドリーが抱きしめる。


 ドキドキしてる反面、周囲がとても気になった。


「アドリー……他の生徒から見られてるぞ……」


「みんなに見せてるの!!」 


 アドリーは、そう返事した。


「私と先生はこんなにも愛し合っているんだってこと、みんなに教えてあげてるの! 私は先生のことが大好きで! 先生以外の人なんかと付き合わないってね!」


 アドリーはとびきりの笑顔を見せてくれた。


 人混みの奥に、膝をついて、放心状態の生徒がいるのが、ちらりと見えた。


 ……まあ、気持ちは察しておくよ……。


「あ、ツクモ先生とアドリー!」


「ビアンカ! それにシィちゃんにディアちゃん!」


 Gクラスの面々がそろった。


「ツクモ先生とラブラブだねぇ〜」


「えへへ……」


 周囲の状況を見てビアンカは何かを察したようだ。


「えい!」


 なんとビアンカも俺の腕に体をひっつけた。


 アドリーとビアンカで、俺は両手に花状態になっていた。


「私達はラブラブだってことをみんなに教えてあげないとね!」


 シィとディアも、俺の方を数秒ジーと見つめると、俺の背中に飛びついた。


 シィは俺の首筋を抱きしめ、俺の背におんぶしていた。


 ディアは俺のお腹回りに手を回し、ピッタリとくっついた。


「そうですわね、変な虫にくっつかれたらたまりませんわ。先生に私達を守っていただきませんと」


「……先生、大好き」


 アドリーはみんなを見て、ぷっくり頬をふくらませる。


「んもう、私だけの先生にしようと思ってたのに! ……でもまあみんなならいいや!」


 俺は、みんなの体温の温かみに感じ入ってた。


 ……なんだか無性に体が熱くなってきたぞ。


 単に暑苦しいのか。……それとも自分がドキドキしてるのか。


 自分でもよくわからなかった。


 まあでも構わない。


 Gクラスの先生としてまだまだやることがある。


 彼女たちの力になるため、俺はなるべく手を抜かず頑張っていくだけさ。


 これからに向けて、今は少しだけ休んでもいいかもしれない。


「ちょうど大きい仕事も昨日終わったし、涼しい場所にでも行こうか」


「「「「はい! 先生」」」」


 俺の生徒たちは嬉しそうに返事した。



「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるのっ……!」


と思ったら


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