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第一話 ク〜ビ!


「隆盛。今回のミッションは、ドリク村の村長を暗殺してこい」


と、雇い主から命じられた。


またか。


一体、今月中に何回仕事をすれば良いのだろう。


ただでさえ神経を使う仕事なのに……

何でもかんでもこなすロボットじゃないんだ!


と、叫びたくなるのを我慢して、気を紛らすために前の仕事がいつだったか思い出す。


前回の仕事は、昨日だよなぁ。

もう少し、休んでもバチは当たらないと思う…


気を紛らすためだったのが、余計気が参ってしまった。


だが、与えられた仕事は成し遂げる。

でなければ、死が待っている。


「了解しました。期間はいつ頃まででしょうか?」


顔が引き攣りそうなのを堪えながら言った。


「半年がいいな」

「了解!」


半年かぁー。


長ぇな〜。

まっ、前回がおかしかったのかな?


今回は、潜入作戦で行くか。


「では、失礼いたします」

「うむ」


そして、大・統・領・執・務・室・を後にした。


そうだ。みんなには、まだ僕のことを紹介してなかったね!


僕は、隆盛。


苗字はない。

けど、生きていくためには苗字がないときついので、「角田」と書いてツノダだ。

どこにでもある名前をつけたがあまり自分は納得していない。


出生地は…どこだかわからない。

生まれてまもない時に施設に預けられたみたいだ。


自分が幼稚園の頃に一回会いにきたらしいのだが俺は覚えていない。


それ以降、親は施設に来なくなったらしい。

あくまでも施設の職員に聞いた話だからわからないが……


そして、もうじき17歳になる頃に、強盗の容疑がかけられて無実を証明する為に施設から逃げ出して、

証拠を集めるため警察の目を掻い潜りながら調査をしていた。


が、居場所がばれて逃げていたら逃げた先に、今の大統領補佐官-当時はただの一般市民-

が助けてくれて俺は政府に雇われた。


雇われたと言っても、元から補佐官の部下として動いていたから昇格した、だけだけどな。


そして、大きくなった今は、政府にとって邪魔な存在をこの世-異世界に飛ばす-から消す仕事をしている。

ついでに秘書もやってる。


ちなみに、部下には簡単な仕事しか頼んでいない。

手を汚さないようにな。


いざとなったら、俺だけが罪を背負えるように。

と、言っても犯罪をしてるのは俺だけ。


でも、部下は


「隆盛さんは、犯罪なんて絶対しませんから!」


と、妙な信頼を得ている。



「おーい隆盛」


後ろから声をかけられる。


「おう、龍馬。どうした?」


「大統領が手紙を渡してって」

「は?」

「ホレ」


と、言って手のひらに白い角封筒を乗せる。


「これって見てもいいのか?」

「ああ。」


中身を見てみると



『隆盛君には悪いんだが、今頼んだ仕事を辞めてこの業界から手を引いてくれないだろうか?

もちろん、退職金も弾む。 ほんとにすまない。 詳しいことはLINEで話す』


「はぁ〜!」


怒りのあまり叫んだ。

おかしい話だ。

たった今仕事もらったばっかだぞ?

何もミスはしていないはずなのに。


だが、怒りに溺れると目の前が見えなくなる、と教わったので深呼吸をして心を落ち着かせる。


最後には詳しいことはLINEで話すと言っているから、問いただすしかない。


何事にもポジティブでいた方がいいのかなぁ?

ポジティブに捉えるなら、悲しまずに済むぐらいか…。


ま、いっか。


「手紙にはなんて書かれてたんですか?」


龍馬が俺の顔を覗き込みながら言う。


「おう!回りくどいがクビだ!」


晴れやかな声色で伝える。


「クビですか!ああー……って、えええええええええ!!!!!!!!!!!!」


辺り一面に響く。


「それを大統領から言われたんですか!」

「ああ、細かいけど“言われた”じゃなくて“書かれた”な。」


焦る顔を見せる龍馬に、冷静なツッコミをする。


「ってなわけだから、お先に失礼します、頑張れよ〜」

「えっ!ちょ!ま!」


そう言い残して走り去る。


龍馬から見えない所へ来て、人目がないところまで来たら


「…転移…」


そう呟く。


そして家の玄関に瞬時に移動する。


は?と思うかもしれないが実は転生者である。


まぁ、そう言われてもピンと来ないだろう。

けどもこの先の行動などを見て、納得してほしい。

(これは私からもお願いします。 by千騎)



それがまた初めてではなく転生するのは3回目である。

最初は、この世界で真面目に働き、家庭を持ち曽孫の顔を見て寿命で死んだと思ったら、

密かに憧れていた異世界に飛ばされていて賢者として魔王討伐に貢献し、

絶大な力を持っていた俺は国王に殺されて、‘やっと終わったのか’と思ったら!


ま〜た目覚めちゃって、今度は勇者として活躍せざるを得なかった。

賢者時代の知識を活かして魔剣士-賢者兼魔導士だったから-として活躍していた。


これまた、国王に殺されて‘もう終わりやろ’と思ったら今度は現世の来ちゃって‘びっくらこいた’

って感じだ。


勇者と賢者兼魔道士だったからか、経験値がたくさんもらえて沢山のスキルを習得できた。


中には、‘絶対役職カンケないよな…’というものもあった。

向こうで確認できるスキルは全て持っている。


要は今流行っている‘チーター’と呼ばれる部類に入る。


(僕はチーター-二つの意味で-と呼ばれて傷ついたから、軽々しく言わないであげてください。by千騎)


だから、転移なんて余裕のよっちゃん!である。


だがしかし!


暇だ!


今までは仕事に専念していたから趣味なんてものを持っていないしなぁ〜。


前にいた時代はファミコンで遊んでたけど最近のものはついて行けないからなぁ。


時間を持て余していると、LINEの通知音がする。

誰だ?といっても送ってくる人間は限られる。


…なんたって友達が少ないからね!


『隆盛。勝手なことをしてすまない、ほんとにすまない!

実はこれには訳があってそうせざるを得ない状況になってしまったんだ。

その訳というのだがな。

政府にとっての邪魔が全て消えたからだ。

これ以上の活動は君にも迷惑をかけてしまう恐れがあったためだ。

尚、ドリク村の村長の件は単なる私の勘違いだ。別の表を見ていてたまたま名前があって間違えただけだ。


それと、今回の件とは関係ないのだが…

今度飲みに行かないかな?

色々と積もる……』


ここから先は雑談だったのでカット。


ざっと目を通していると最後の一文に目が止まる。


『これだけは伝えておくが、俺は転生者だ』



本当かどうか怪しい所だが、大統領が転生者なんて初耳だな!

まぁそれもそうか。


実は私転生者なんです。と言っても信じて貰えないだろうし。


それに大統領は嘘をつけないからな。

ほんとのことを言っているんだろう。


しかしだなぁ。

俺が世に野放しにされていて良いのだろうか?


俺の存在は国家機密を裏付ける証拠ともなるしなぁ。

殺されていてもおかしくはないのだが…


けど、殺しに来たら全力で反撃してやる。


異世界のスキルを使って。


ま、そこまですることはないだろう。

今のところは。


それはそうと、大統領邸宅の出入許可証は持ってて良いとは言われたけども。


どないしよ。

ソフトなタッチにしてみました。


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