PROLOGUE OF THE SAITAMA(プロローグ・オブ・ダ・サイタマ)
予めお侘びいたしますが、この物語はフィクションであり、これから登場する人物、団体、組織、事件、歴史・・・特に、地名等とは何も関係ありませんので、そこんところ、よろしくお願いします。
『埼玉の王子』
むか〜し、むかし・・・
関東地方の東京、埼玉、神奈川の川崎横浜辺りの一部一帯はかつて、県境がなく繋がっていて、「武蔵国」と呼ばれていた。
しかし、明治維新後の廃藩置県によって、江戸は元から大都市であり、この面積で補うのは困難とされたかどうかは不明だが、やがて分断し、現在の姿となった。(何故だ?)
元々武蔵国であった横浜川崎は後に、以前の「相模国」と合併し、現在の「神奈川県」となった。(ある意味、いいとこ取った都落ちである)(ぐぬぬ・・・)
ここに、分断によって出来た華の都「東京都」と、その影で北関東(田舎)でも南関東(都会)でもない、関東のど真ん中にポツンとある、海がなく、中途半端で、空気で、地味な県「埼玉県」が生まれた。(くっ・・・)
そんな埼玉を見て日本を代表する某コメディアン、タ〇〇がこう言い放った。
「ダサイタマ」っと・・・
かくして何にも恵まれず、いいとこどり無しの県「ダサイタマ」が全国に定着し、他県からも嫌悪扱いされ、誰もがもう埼玉に悲観的で希望がなく、ただ腐敗を迎えるのみかと思われた。(;ω;)
だが、埼玉県には最後の切り札があった。(?)
それが、埼玉県知事だ。(;゜Д゜)
時は経ち、西暦202X年・・・(昔話どこいった?!)
埼玉県知事の武藤守とその副県知事の犀潟肇との間に亀裂が入り、犀潟は県庁を去った・・・
と思われたが、武藤が属する政党「幸魂党」とは別の政党「武蔵の党」を結成し、クーデターを仕掛けてきた。
彼らの目的は武藤知事を打倒し、埼玉県を転覆した上でダ埼玉を封じ、東京と併合することで、かつての武蔵国を復活することである。
このクーデターによって、埼玉県は事実上、消滅危機県として扱われていた。
日本政府は緊急会合を開き、埼玉県の処遇について争われていたが、結論は、いつまでもまとまらないまま3ヶ月がたった。
一方、埼玉県知事である武藤は辛うじて脱獄し、全身全霊を己にぶつかり合い、埼玉県のイメージ回復とクーデター鎮圧を押下していた。
全ては、埼玉県の自由と誇りのために・・・
「これからパーティを始めるんですね」
「私もこのパーティは初めてです」
「知事・・・」
埼玉県知事公館
「オッッケイィィィ・・・レッツパァァァリィィィィィィィィ!!!!!」
「ようこそ、彩の国『埼玉』へ」
「熱烈に歓迎しよう。これが埼玉流おもてなしだ」
「今から埼玉を、この手で取り返して見せるぅっ!」
今、埼玉の誇りと自由をかけた闘いが始まろうとしていた!
CMその1
その日、埼玉県知事武藤守は、驚くべき街の声を耳にした。
男子小学生A「埼玉なんてダッセーよな!!」
男子小学生B「東京と千葉のほうがいいよな!」
ある時は・・・
女子高生A「埼玉なんて魅力なくねぇ!?」
女子高生B「そうだよね! ダ埼玉だよね!」
知事「そうなのか?」
「「「「・・・」」」」
知事「なんてことだ・・・」
(埼玉なんてダッセーよな!!)
(埼玉なんて魅力なくねぇ!?)
ヤンキー「どこを向いて歩いてんだよおっちゃん!!」
知事「おっちゃんだと?! お兄さんだろうが!! しかも俺はち!」
ヤンキー「そんなの関係ねえよ!!」
母「おかえりな・・・どうしちゃったの?!」
立つんだ、武藤知事!!埼玉県!!
CMその2
知事「本当か!?」
男の子「はい、埼玉は変わりました!」
女の子「変わった変わった!」
男の子「埼玉は本当にいいところだよ!!」
知事「いやぁ、おにいさんホッとしたよ!」
子供たち「「「「ハハハハハハハハ!!!!」」」」
知事「?」
男の子「う・そ・だ・よ♪」
知事「??」
男の子「埼玉なんていらないよ!!」
女の子「いらないいらない!」
女の子「そうそう、今度の夏休みどこへ行く?」
男の子「もちろん、東京だよ!」
女の子「私は千葉、〇ィズニー大好きだもん!!」
男の子「僕は横浜、美味しいものたくさん食べれるから幸せ、憧れちゃう❤」
男の子「俺は湘南、海でサーファーしたいし・・・あ、千葉もいいね!」
男の子「それに比べ埼玉は何もないしさ、もう将来、埼玉出ようぜ!!」
子供たち「「「「出よう!出よう!」」」」
知事「お、おい、待ってくれ・・・!!あっ・・・あああああああああ」
秘書「知事、知事大丈夫ですか?」
知事「はっ・・・!、はぁ・・・」
立つんだ、武藤知事!!埼玉県!!