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42 不法侵入?

新型コロナウイルスに感染した方々、何も出来ないですが気持ちは早く直って欲しいと思ってます。早く特効薬が出来れば良いなと赤十字に少し寄付いたしました。ちょっとだけですよ。したと言えるほどの額ではありません。みなさんもウイルスに負けずに頑張って、ゆったりと作品に打ち込める環境を勝ち取りましょう。

 ダンやライカ達がフローラを助けた頃、マサは南の島で不思議の村を訪れていた。


「世の中何で救われるか判らねえな?ガトー」


「ほんと。マサさんの料理に見せられて付いてきてしまう何てね。まさに餌付けのテイミングですね」


「ていみんぐ?」


「魔物を洗脳して使役することですよ」


「ああテイムのことか。俺はそんな技もってねーぞ?」


「でも間違いなくこれはマサさんになついてますよ。一緒に行けば美味しい物って言ってます」


「何か知らんが敵になられたら厄介だから、サラマンダーの子供が味方ならダンやスザクさんの力になれるかもな」


「もう戦いは始まってるんじゃ・・・」


「始まったばかりなんだよ。最初の戦いはスザクさん達だけで良いらしいんだけど、段々とそうは行かなくなるらしい・・」


 マサはルコイでのスザクとの酒を飲んだときの話を思いだしていた。






「これからは人間全部の尊厳を賭けた戦いになる。ダンのこともあるが、ダンの出番は中盤辺り。私に魔力の回復力があればダンを温存できるのだが、多分足りないでしょうからね」


 そう言いながらスザクは一口酒を流し込んだ。


「最初から皆で全力でたたき込めばスザクさんの力も持つんじゃ無いんですか?」


「どうやらそうもいかないみたいだよ。奴に最初から全力で来られるとこちらの駒が足りない。私に魔力の補填が効くのであれば問題ないが・・・まあそう言うことです」


 スザクは脇腹辺りを押さえながら又チビリと酒を喉に流し込む。


 マサは酒を飲みながらスザクと他の四聖仙人が集まっても負けるというのが信じられなかった。



 この時のマサはダンが小さいのもあって魔族と差し違えても家族を護ると思っていたが、スザクと酒を交わす度にスザクに言われた。


「いいかい。マサさん。人間のしかも今戦おうとしている私たちの誰が犠牲になっても魔族には勝てない。誰がいなくなっても勝つこと敵わない。覚えておいて欲しい!絶対自分が犠牲になってとかはなしの方向で」


 そうスザクに強く言われ、念をおされたことを思いだしていた。





「よし!お前はガトーと離れるなよ。ドラン。あとで美味しい肉くわしてやるからな」


 ドランはマサの手を匂いを嗅いだあと鼻を擦り付けてきた。


「よーしよしよし!よーしよしよし!」


「どこかの王国の王様に似てるってマサさん言われたことないですか?」


「熊か犬に間違われたことはあるが、王様はねーな」


「しかし良くなつきましたね。私はマサさんがいなかったらと思うとゾッとしますけど」


 ドランに鼻でつつかれ転びそうになっているガトー。


「まあドランの悪意のないのはわかったから、ガトーは此処でドランと村の方を見ていてくれ。俺は少し近づいてみる」


「マサさん気をつけてくださいよ。何がいるかわかりませんから」


「ああ。わかってるよ。ついでに食材も探してくるわ。なんかいい匂いがあの村からしてくるんだ。美味いもんがあるかもだ。見てくるよ」


「もしも何かおこったら合図で知らせてくださいね」


「わかったわかった。そう心配すんなって。んじゃ、行ってくる」


 マサは大きな葉っぱを剣の柄で避けながら、桃源郷の村を調べるため森の奥へ入っていった。


 ドランはマサが心配なのか空を向いて鳴き声をあげた。


「コウワアアーーー!!」


「お前も心配か?だけどあの人は強い人だから心配はいらないよ。美味しいもの持って帰ってくるよ。おとなしく待っていることだよ」


「クーーーン!」


 ドランは首を上下に揺らし心配を振り払うような仕草を見せていた。




 静かな村の様子をマサは少し離れた大木の枝に登って眺めていた。


「しかしまあなんて綺麗な村なんだ。ルコイと違うところは木の多さと自然に囲まれてるところか?」


 マサはもう少し近づいてみようと近くのツルをたぐり寄せ引っ張って強さを確かめ、前の方へ飛び移ろうとした。


 あと少し。目的の枝まで足が届きそうな所でその足場に矢が飛んできた。


 慌てて足を引っ込め、慌てて元に戻ろうと後ろへ飛んで戻った。


「あっぶねぇ〜!誰だ!」


 辺りをうかがい攻撃してきたであろう輩を探し出そうとしても気配は感じられない。


 キョロキョロ辺りを見回していると、


「このまま立ち去れい!」


 重くそして脳を揺さぶるような低い声が頭の中に聞こえてきた。


「あんたは誰だ?俺は此処より来たのルコイから精霊様の名代で来たマサというもんだ。この村や島に何かしようとは思っていない。話を聞いてくれないか?」


「そんなことが信用出来るものか。精霊?何のことやら」


「この島にも昔精霊様達が沢山いたって聞いた。今もいるはずなんだが教えてくれないか?」


「知らんと言っておる。立ち去らんと痛いめをみるぞ」


 又何処からともなく矢が飛んできた。


 マサは音が聞こえてきた反応で首を引っ込めて姿勢を、頭を下げた。


 マサの頭が先程合ったであろう場所の木の幹に深々と矢が刺さっていた。


「こええエー〜!何しやがる!こっちに敵意は無いって言ってるだろ!」


「立ち去れと言っている!!去らねば命は無い!!」


「こんの野郎!少し脅かしてやるか!」


 マサはスザク譲りの精霊術で風を起こしマサの周りの木々を吹き飛ばした。


「ほほう。なかなかやるな。しかし残念だがその程度痛くもなんともないぞ。お返しだ。ほれ!」


 地面があちらこちらで盛り上がりドーーーンと爆発音を上げながら中から大木が出現した。


 マサが吹き飛ばした森の木々は一瞬で再生された。


「何てことを。一撃かよ。こうなったら下は使えねーように、こうしてやる!!」


 マサは両手の指を組んで呪文を唱え、そして掌を地面にあてて大きな声で叫んだ。


「お前の変な技の半分はこれで使えなくしてやる」


 空が曇り何処からか黒い雲が集まりだした。


 空の遠いところから光りのリングが集まり波のように真ん中に集まる。中央の波が集まったところでは、光りの球が出来、大きくなったところで地面に落ちてきた。


 敵がいるであろう場所を、特定は出来てはいないが、予想しているところとマサの中間地点に光りの球は落ちた。


 ”ドッカーーーーン!!!”


 落ちた場所にはクレーターが出来、衝撃波が電気のように地面を走り抜けていった。


「なかなかやるな。しかしこんな物で防いだとでも?甘いとしか言いようが無い。痛いめを見ないと理解出来ないか?ならばこうしてやろう!」


 未だ姿を見せない敵にマサは防御魔法を唱えつつ、次の作戦を立てようと周りの気配を探って居た。


「後悔するなよ。警告を無視したお前が悪いのだ」


 光りの矢が空に何本も打ち上げられ、それらが空の真ん中で集束し一本になった。大きな矢に変わった。


「おいおいおい!そんなでかいの、島全体が飛んじまうだろ?何てことしやがる!!!!・・・・・この・・やろーーーーッ!!!」


 マサも矢が落ちないように矢の方向を変えるように、一番強い風魔法で応戦した。


 だが矢のスピードが少し落ちたが、方向も少しはズレたがまだこちらに向かって絶賛落下中!落ちれば大爆発では済まないほどの威力は見れば判るほど。凄まじい魔力を内包している。


「ミサ、ダン。何か済みません。力が足りん。スザクさん後お願いします!!!」


 マサは落ちてくる矢に、文字通り一矢報いるように睨みながら風魔法にフルパワーを注いだ。



 落ちてくる強大な魔力を含んだ光りの矢がマサに襲いかかる。


 もう少しでマサの手と光りの矢が接触する。






 その瞬間、何かが飛んで来た。


 マサの手に矢が触れる寸前の所でその何かに光りの矢が吸い込まれた。



アニカ 「なかなか出番無いわね。あんたも何か言いなさいよ、ダン!」

ダン  「もう少しでアニカも活躍するって言ってたよ」

アニカ 「誰が?師匠?」

ダン  「ううんん、ライカが」

アニカ 「だめじゃん」

ライカ 「呼んだ?ダン?アニカ?」

ダン  「呼んでないけど・・・ねえアニカ?アニカ?」

ライカ 「最初から誰もいないよ?」

ダン  「・・・・」

ライカ 「叔父さんと同じだね、ダン」

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