表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

休日 前編

薄暗い部屋の中、1人の女性が佇んでいた。


「奉仕部か・・・見過ごしてはおけんな」


そう言っているのは、生徒会長こと、西条楓さいじょうかえでだった。

奉仕部は、初仕事以来着々と仕事数が伸び、生徒会長に目をつけられるのも、時間の問題だった。


「高杉康介か・・・

 どう、いたぶってやろうか・・・」


その後、俺たちが生徒会に目を付けられていると、知ったのは、もう少し後のことになる。







「は~やっと終わった」


ひと仕事終え椅子に座るとどっと疲れが襲ってきた。

たくさんの仕事がきて、ありがたいが、体が持たない。

なぜ、こんなに一気に人気がでたかというと、この前助けた立花さんは、クラスの委員長だったらしく、そんな彼女が奉仕部のことを宣伝してくれているようだ。

どうやら、彼女もあの一件以来、男女共学を支持してくれているらしい。

うれしい限りだ。



が、ここ最近の仕事はハードすぎる。

今さっきも、逃げ出した猫を追いかけて、街中を駆け回ってきたところだ。

運動には、かなりの自信がある俺でもしんどいのに、小柄な、優希ちゃんや坂本は、さすがに堪えているようだった。

え?涼花はどうだって?

涼花はピンピンしている。彼女、陸上の長距離全国3位だから。

なぜ、そんなやつが陸上部に行かずに、奉仕部にいるのか、不思議でしょうがない(誘ったのは俺だが・・・・)

だが、こんな生活もとりあえず終わろうとしていた。

なぜなら今日は金曜日。つまり明日から休みだ!!


「みんなは、この土日なにか予定とかあるの?

 ないのなら、みんなでこれ行かない?」


そう言った優希ちゃんの手から差し出されたのは、最近オープンしたばかりの、温水プール無料チケットだった。

なぜ、こんなチケットを持っているか聞いてみると


「友達が行けなくなったのをもらって・・・」


だそうだ。


「いいよ、ちょうど俺も暇だろうから」俺

「お言葉に甘えるわ~」涼花

「僕も大丈夫だと思う」坂本


みんなOKのようだ。

こうして俺たちは、朝8時に駅前に待ち合わせることにした。




「は~、早く来すぎた!!」

俺は既に、駅の前に待っていた。時刻はまだ7時だ。

だってしょうがないじゃん!!

優希ちゃんの私服&水着姿だよ?楽しみで仕方ないでしょ?

それにしたって早く来すぎてしまった。

あと、1時間ほど、なにをしてようか・・・・


「・・・あれ?康介?」


俺は、驚いた。

なぜなら、まだ時刻は、7時10分を回っていないからだ。

まさかこんなところに優希ちゃんがいるわけ・・・

優希ちゃんだった。


「ど、どうしたの?まだ8時じゃないよ?」


「楽しみすぎて、早く来ちゃった・・・」


どうやら優希ちゃんも同じ理由だったようだ。

しかし、優希ちゃんの私服は、可愛かった。

どこかのお嬢様が着ているような清楚な白いワンピースだった。

俺は、ヨダレが出るのを抑え、あることに気づいてしまった。

これは優希ちゃんとの間を縮めるチャンスかもしれない!!

頑張れ俺!!


「ところで優希ちゃんって・・・・」


「あれ~みんなどうしたの?

 まだ8時じゃないよね?」


会話をへし折ってきたのは、涼花だった。

ちくしょーーーー!!

なんで、お前も早く来るんだよ!!



その後全員が揃ったのは、7時30分だった。

みんな、楽しみにしすぎ!!


「じゃ、じゃぁ早めに行って並びますか」


そう言って肩を窄めたおれは、プールに向かって歩きだした。


この後の展開にポロリがあることを願う俺だった・・・・






今回は、少し短いですがご了承ください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ