長い道のり
「部活!?」
俺は、聞き返した。
「そうだ、部活だ」
智樹は冷静にそう言った
「なんでまた、部活なんだ?」
俺は戸惑いながら聞いた。
俺は、もう少し「生徒会長に直接話す」などの案を想像していたので困ってしまうのは無理もなかった。
そんな俺のことを気にせずに智樹は、話だす
「別に部活でなくてもいいんだ。
この問題における打開策は、男女共学を反対している女子共の好感度を上げることにあると思う。
そのために、部活はちょうどいいんだよ。」
智樹は説明したが、俺はまだ部活がなぜちょうどいいか理解できていなかった。
そのことを察した智樹がため息混じりにまた、説明してくれた。
「は~、まだ分からないか?
部活で奉仕部とか何でも屋部とか適当な名前の部活を作って、女子共の役に立てって言ってんだよ」
「なるほど~」
やっと俺は、理解することができた。
「わかったよ、やってみる!!ありがとう!!」
俺は、力強くお礼をした。
「おう、ま~頑張れよ」
智樹はそう言って電話を切った。
「ふ~」
俺は、布団につき、部活のことを考えていた。
なんとか、いい案を出してもらったが、まだ問題点もあった。
それは、うちの学校の部活は最低メンバーを4人集めないと作れないということだ。
俺はそのことを考えているうちに眠ってしまった。
次の日、仕事で力尽きて玄関で寝てしまっていた姉を布団まで運び俺は、学校に登校した。
昨晩考えて、出した結論は、とりあえず俺と同じ思いをしているであろう学校にいる25人の男子生徒に声をかけてみるという案だ。
「おはよう」
俺は、そう言って教室に入ると、いつものことながら静まり返る教室。
そんなことを気にせずに俺は、まず同じクラスの坂本俊に声をかけてみた。
「おはよう!」
俺は、坂本に挨拶すると
「・・・おはよう」
と小さい声で返ってきた。
坂本は背が小さめでメガネをかけている。あと少し話すのが苦手な感じがした。
そんな坂本をお構いなしに俺は、話した。
「この雰囲気を何とかしたいと思わないか?」
「・・・うん」
よしよし、やはり坂本も俺と同じ考えだった。
早速俺は、坂本に部活の参加を呼びかけてみることにした。
「だったら、俺と部活を始めないか?」
「・・・うん」
そうだよな~、やっぱり、いきなり言われても困るよな~
よし!ここは、坂本に考えさせる時間を・・・・って今なんつった?
うん・・・・だと!
俺は、混乱したなんせこんな即答されるとは、思ってなかったからだ。
「いいのかよ、そんなすぐ決めちゃって」
俺は、思わず聞き返した。
「・・・うん、この雰囲気の中、学園生活をおくるのは、辛いよ・・・
だったら、少しでこの雰囲気をなんとかできるのなら、僕は協力したい!」
最後の方は、かなり力強かった。
それにしても、なんてエエ子なんや~
危うく男に惚れるところだったぜ!
「ありがとう!!詳しくは、あとで説明するから」
俺は、そう言ってその場を去った。
1時限目が始まろうとしていたからだ。
(残りの男子はお昼だな)
そう思って席に着くと
「・・・おはよう」
後ろから優希ちゃんの挨拶が聞こえた
俺は反射的に
「おはよう!!」
そう返した。なんていうか、やっぱり天使だよね?
俺は、心地よい気分で授業に臨むことができた。
にしても順調だった、まさか1人目でおkされるとは、思ってもみなかったからだ。
この調子ならあと2人もあっという間に揃えられるんじゃないか?
そう思っていた頃の自分を殴りたい。
お昼が来て、誘ってみた残り24人の男子生徒全てに断られたからだ。
何でも、俺は知らなかったが男子生徒の約半分が、共学反対派の女子に悪質な嫌がらせされているみたいだった。
断られた理由としたら、目立ったら苛められるということだった。
なんて弱い男共なんだ!
俺と坂本は放課後の教室で途方にくれていた。
「・・・どうするの?」
坂本のいきなりの問に驚きながらも、俺はもう1人宛があった
「仕方ない、あいつを誘ってみるか・・・」
そう呟いた俺を坂本は誰?という顔で見ていたが、気にせずあるやつに、電話した。
プルルルルル・・・・ ガチャ
「・・・何?」
面倒なやつから電話がきたと言わんばかりにやな声をされ、俺の心は少し傷ついたが、今は耐える
「ちょっと、俺の教室に急いで来てほしいんだけど」
俺は、そう言って相手の返事を待たずに電話を切った。
3話目です。
あまりドロドロしたのは、好きではないので書かないようにしたいです。
あと、4話までには、人数集めて部活結成まで持っていきたいです。
それでは、また4話で!!