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キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!  作者: をち。
幼年期

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放課後

放課後。


……どうしてこうなったのでしょうか?

学校案内にとお兄様がボクのお迎えに来てくれたのはいいのですが……


「どうしてまた皆さんもご一緒なのですか?」


ボクとお兄様とで兄弟仲を深めるって言ったのに!!みんなでゾロゾロと!

腕を胸の前で組んで「ついてきちゃダメですよ!」と息巻くボクに、アイク様が慌てて首を振る。


「いや、シスにはリオ君を案内させようとね?で、私とウエインはティム君を案内してあげようと……」


名前を出されたティムが大慌てでそれを否定。


「い、いえいえいえ!僕はあの、申し訳ないのですが、あまりにも恐れ多いので辞退させてくださいっ!

僕のことは本当にお気になさらず!

あ、リオ、リオは僕の事は気にせずイクシス様に案内してもらえばいい!兄弟仲を深めるんだろう?ね?」


「気にしなくてもいい。学園では身分など関係ない。それに、君はクリスの友人だ。であれば、我が友も当然。

先輩として可愛い後輩の案内くらいはさせて欲しい。な?」


必死で拒否するティムは、

ボクに救いを求めるかのように見つめてきたけれど……。

大丈夫。ああみえてアイク様は意外とフレンドリー。気さくで優しい方だし、ウエイン様もガサツではありますが豪快で気持ちのいい方だ。安心して!

ボクはティムに向かってにっこり笑い大きく頷いた。


どこか死んだような目になったティムは、アイク様の「必殺王族のシャイニースマイル」と共に強引にウエインに腕を引かれてドナドナされていったのでした。




で、残るは……シス様とリオだ。


にこにこと笑顔を張り付けたリオに、なぜか困惑顔でちょこっと引き気味のシス様。



えええ……。なにこのぎこちない兄弟。

……兄弟だよね?


そういえば、リオが「血の繋がりがない」とかいっていたけれど、そのあたりで微妙な関係なのでしょうか?

でも、血の繋がりがないというのならボクとジル兄さまだって同じ。

それに、シス様はそのクールそうな外見とは裏腹にとても可愛らしいお方ですし、ボクのことも弟のようにかわいがってくださいます。

きっかけさえあれば、仲良しになるのではないでしょうか?

リオもシス様ともっと仲良くなりたい風だったし……あれ?兄弟仲は深めたくないんだっけ?なら友情?

……何らかの仲は深めたいって言っていました!

なので大丈夫です!

お互いに歩み寄る気持ちがあれば、もっと仲良しになれるはず!



「リオ!シス様に案内してもらってくださいね?

ボクはお兄様と二人キリがいいので!邪魔したらダメですよ?

シス様、リオはシス様よりも大きいのですが、これでも立派に弟なので、校内を案内してシス様お勧めの場所とか教えてあげてください!

ふふふ。二人とも、何らかの仲を深められるといいですね?」


()()()()()って何?!」


シス様が悲鳴のような声を上げた。

え?だってリオが……


「あはは!うん!ありがとうクリス!そうだね、私も兄上と《《もっと仲を深めたい》》と思っていたんだ。

私もね、クリスと同じように兄上のことが大好きなんだよ?……いや、正確には()()()()()()()()()()()()()、というべきかな?

兄上、ご一緒できて嬉しいです!さあ、参りましょう!」


「いや、エリオス、キミ、校内については詳しいって言っていただろう?!クリスを案内したいと言っていたじゃないか!」


「兄上のおススメの場所などを教えてください。ね?いいでしょう?じゃあクリス、また明日。

ジルベスター様、()()()()()()ですので」


お兄様に向かって片目を瞑って見せるリオ。

こう言う仕草が板についているあたり、リオってばやっぱりチャラい?


でも、なぜかお兄様のご機嫌は急に良くなった。

リオのことを敵視している風だったのに、リオのウインクを受けて俄然友好的に。


「うむ。理解した。………私はシスの友でもある。中立を保つとしよう」

「ジル?!」

「ありがとうございます。これからも()()()()()()()()()()()()()()()ね?」

「君も()()()()()()()()()()()()ぞ?」

「御意」

「私の方が兄なのだけれどね?私を無視して話を進めるのはやめて貰えるかな?……おい、エリオス!話を……」


急に分かり合えたお兄様とエリオス。


エリオスはとてもいい笑顔を残してシス様と共に消えていったのでした。







「……何だったのですか?エリオスと急に仲良しになっていらっしゃいましたけど……」


ちょこっとだけヤキモチ。

やっぱりああいう頼りになる弟の方が良くなってしまったりとか……

ボクのような頼りない弟ではお兄様にはふさわしくないのでしょうか……


「ふは!何を落ち込んでいる?」


ぽんぽん、と優しくボクの頭を撫でるお兄様。


「だって……。ボク、リオみたいに大きくなるはずが、まだ全然おっきくなってませんし……」


言っているうちに哀しくなってしまった。

だって、大きくなるつもりだったけど、全然伸びてないんだもの。

もしこのまま伸びなかったらどうしよう!


「あの、あの、このまんまお兄様より小さくても、嫌いにならないで頂けますか……?」


想像しているうちに怖くなり必死でお兄様の上着の裾を掴めば、お兄様は呆れたような表情でひょいっとボクの身体を抱き上げてしまう。


「ひゃああ!お、お兄様、ここ、学校ですうう!」

「ふふふ。誰も見ていない。いいだろう?

私はこうして抱き上げることのできるクリスをとても可愛いと思っているぞ?

大きくなったクリスもとても可愛いと思う。つまり、クリスならどうあってもいいのだ。

嫌いになどなるはずもないだろう?

クリスは自分より小さくなった私を嫌いになるのか?」

「!!なりません!そんなわけない!」

「だろう?私も同じだ。私はクリスだから好きなのだぞ?」


!!好きって!

ボクのこと好きって仰いました?


「お兄様!あの、あの!ボクもお兄様のこと、大好きですっ!天地神明に誓って、お兄様のことが大好きですっ!」

「ふは!それは重いな?では私も。天地神明に誓って私もクリスのことが大好きだぞ?」


嬉しさのあまりぎゅうっとお兄さまの首に抱き着けば、お兄様もぎゅうっと抱きしめ返してくださいました。

えへへ。幸せすぎます!


「僕たち、仲良し兄弟ですね?」

「ふふ。そうだな。仲良しだ」


その後、ついつい家でしているようにそのまんまお兄様抱っこで裏庭やお兄様がお気に入りのガゼボ、図書館などを案内してもらったボク。

翌日ご機嫌のリオに「昨日、校内で愛を叫びあっていたって本当?」と聞かれるまで、そんな僕たちを驚愕の目で見ていた人がたくさんいたことに気付かなかったのでした。



ご拝読頂きありがとうございます♡

イイネやコメントなどのリアクションを頂ければとってもとっても嬉しいです!

お優しいお言葉ですと作者のモチベーションが爆上がりして踊り狂います。

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