校内案内
そうか!リオもお兄様であるシス様に案内してもらいたいんだね。
意外とリオも甘えん坊なんだなあ……。
ふふ。大人っぽいのに、ちょっとだけ可愛い。
「リオもボクみたいにお兄様のことが大好きなんですね!」
にこにこと言えば、ちょっと面食らったように目をぱちくりさせるリオ。
「私が?……うん、まあ、確かに……兄上はとても可愛らしい人だと思っているけどね?」
そういうお顔がとっても優しい。やっぱりリオってばお兄様のことが大好きなんだね。
「えっとね。ボク、ジル兄様と二人で回れたらいいなって思うんです。お兄様の秘密の場所とか教えて頂きたいですし。
だから、悪いけれどリオはシス様と二人で回ってくれる?
リオもシス様から秘密の場所とか教えて貰ったらどう?
あ!お互いにお兄様たちの秘密の場所はないしょだからね!」
するとお兄様は何故か突然リオに友好的な態度に。
「そうだな。エリオスもシスに案内して貰うといい。
せっかくなのだ、兄弟水入らずで回ろうではないか。
君は意外と甘えん坊のようだしな?シスに思う存分甘えたらどうだ?」
「私の意見は聞かないのですか?
リオ、本当はもう校内なんて知り尽くしているだろう?私の案内なんて必要ないんじゃないか?」
え?なんだかシス様、嫌そう?
もしかして兄弟の仲がよくなかったりするのかな?
これは突っ込まないほうがいいようなお話なのでしょうか?
微妙な空気に、思わず視線がリオとシス先輩の間をいったりきたり。
それに気づいたリオがくすりと笑った。
「ごめんね、クリス。気を遣わせちゃったみたいで。
クリスの心配するようなことは何もないからね?
私と兄上も、クリスたちと同じように血は繋がっていないんだ。血縁ではあるんだけどね?
でも……私も兄上が好きだよ?尊敬しているし、仲良くしたいと思っている。
兄上はどうかわからないけれど……必要以上に私に気を遣ってくださっているようだし……。
クリスたちのようになるのは難しいのかな……寂しいけれどね……」
「!!エリオス、そのような言い方は……。私もエリオスのことは大切に思っている!」
「そうですか?なら嬉しいですね。
うん、こんな感じだから、クリスさえよければ一緒に回れたらなって思ったんだ。
ごめんね?無理を言ったみたいで……」
そうか。そんな事情が……
確かにこんな微妙な空気なら、ボクたちがいたほうが二人きりよりも話しやすいのかも。
チラリとお兄様を見れば、無言で横に首を振られてしまいました。
「……お兄様………」
「ダメだ。エリオスはもう校内に詳しいのだろう?ならば案内など必要あるまい。
兄弟の仲は別の時に深めればいい。違うか?」
それはそうですが……。
でも、ボクの場合はお兄様がお優しく心が広い素晴らしい方だったからこのようにボクを受けれ入れ下さっておりますが。
もしお兄様が違う方だったら、と思うと他人事とは思えないのです……。




