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キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!  作者: をち。
幼年期

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公爵家でのルーティーン

こうしてスタートしたボクの公爵家の息子としての生活。

ボクは最初に「お兄さまとお勉強をご一緒させてください」とお願いした。

まだ5歳のボクとお兄さまは当然学習のスピードが違う。

ですけれど、どうしてもボクにはそうしなければならない理由があるのです。


それは………ボクの野望を叶えるため。




この世界の学校は10歳になってから。

それまでは貴族は自宅で作法や教養、馬術や剣術などを家庭教師から習うのです。

一般的には3歳まではいわゆる「情操教育」の期間。花や木に触れさせたり、水に触れさせたり、少しづつ色々なことをさせてみて「何が好きなのか」「何に興味を持つのか」を探っていく。

絵本の読み聞かせをしたりして、言葉を学ぶ。早い子供はここで文字を覚えたりもする。

そして3歳になる頃から、正式に読み書き、歴史、簡単な作法について学び、5歳になると算術、外国語、社交について学び始める。

ボクとお兄さまはここ。もちろんそのレベルは違いますけれど。

そして10歳から12歳まで初等学校、13歳から15歳まで中等学校、16歳から18歳まで高等学校に通うことになる。


ゲームでピンク頭の主人公が現れ、断罪コースが始まるのは高等学校からになる。

16歳で高等学校に主人公が入学してくるところからゲームがスタートするのです。


今お兄さまは8歳。つまり、ゲームスタートまでまだ8年もある!

それまでにお兄さまの素晴らしさを周囲に認知させ、ぽっと出のピンク頭なんぞに覆せないほど確固とした地位を築けばいいのだ!


ところが。ここでひとつ残念無念なお知らせがあります。

ボクとお兄さまの年齢の差は3歳。順当に行けば、ボクとお兄さまは一切学校で被ることがないのです!

ということは、学校でお兄さまをお護りすることができない!なんということ!


でも、ボクは奥の手を思いついたのです。

それに必要なものは……ボクの努力!ボクの根性!とにかくボクが頑張ること!それだけ!

実は、非常に優秀な子供は飛び級が許される。

つまり、10歳でも13歳レベルの学力が十分に備わっていると認めさせることができれば、中等学校に入学できてしまうのだ!


もうお判りいただけましたでしょう?

そう、ボクの野望はこれ!

ボクはこの「飛び級制度」をつかって何としてもお兄さまと同じ学校に通うつもりなのです!

もちろん、優秀なお兄さまに並び立とうだなんておこがましいことは、最初から考えていません。

とにかく末席でもギリギリでもいいから、お兄さまの学年、もしくは最低でも一つ下の学年に入り込めるだけの学力を身に着けるのがボクの目標なのです!


幸い、チラリと見た限りでは、算術に関しては大丈夫そう。

前世の記憶のお陰か、簡単にわかってしまうのです。

この辺りは記憶というよりも身体に染み付いているような感覚に近い。

普通にするすると「これはこうしてあれをこうして」と頭に浮かんでくるの。

ありがとう、前世のボク!


文字を書くのも読むのも大丈夫そう。

何を隠そう、ボクはもともと本が大好き!

3歳になるころには既に自分で本が読めたし、5歳の今では当たり前に読み書きできる。

歴史と社交に関しては、前世でゲームをしながら自然と覚えていた。つまりこれも前世チートです。あとはゲームでは語られていなかったあたりを覚えれば大丈夫!


これなら楽勝でしょう、って?

そう思いますか?


えっと……。それがそうでもないのです。

問題は、あくまでも「ゲームの知識」だということ。

身体を使う体術や剣術はからきしですし、外国語も全くなのです。

だってゲームの中では出てこなかったのだもの!

それと……社交やマナーの記憶はあるのだけれど、実際に身体が動くかどうかは別物でした。

優雅な動きというのは、やってみるとわかるのだけれど、とても難しい。

さり気なく簡単そうに見えるのに、実際には身体のあらゆる筋肉を酷使し、それをそうと悟らせてはいけないのです。


つまり、ボクが力を入れなければならないのは、身体を鍛えること。体幹を鍛えること。

あとは、外国語なのです。

でもまだ8年もある!普通なら一から頑張るところ、ボクの場合は前世チートでかなりズルしてしまっているような状況。

その分の力を全てそちらに注ぎ込みます!

ボクの個人的な能力は普通なのでしょうけれど、お兄さまへの愛だけは誰にも負けませんので!




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