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キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!  作者: をち。
幼年期

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結婚式4

ところが。これで終わりかなと思ったら、なんと……

当たり前のような顔で、ジェームスがこう続けた。


「では。次にクリストファー様の入籍の誓いを致しましょう。

ゼブラン様、あなたはクリストファー様を公爵家の息子とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、クリストファー様を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


え……?なにこれ?

お義父さまとお母さまだけじゃなかったの?!

ボクも?!

ボクのためにも、誓ってくださるの?!


ビックリするボクをよそに、お義父さまがくるりと振り向いてボクを手招いた。

あわててお義父さまのところに行くと、お義父さまはそっとボクの肩に手を置き、力強く宣言。


「ああ。我が愛する息子と同様に慈しみ、命を懸けて守ることを誓おう」



「ジルベスター様。あなたはクリストファー様を弟とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、クリストファー様を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


ええ?お兄さままで?

お兄さまもすっとボクの後ろに立ち、まるでボクを抱きしめるかのように両方の手をボクの肩に置く。


「無論。いついかなる時も愛し守りぬくと誓おう。この私の名にかけて」


本当に……なんていう方たちなのだろう……。

お母さまは知っていたしたの?

まさかこんなことをしてくださるだなんて……!

ボクは涙が溢れてたまらなかった。


「クリストファー様、あなたはゼブラン様とジルベスター様を家族とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、おふたりを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


「………ち、誓いますうううう!ボクだってお二人のことを愛し守り抜きますので……っ!」


半泣きで叫ぶボクに、ジェームズがうんうんと頷く。

そして悪戯っぽく目をくるりと回してこう言った。


「では、誓いのキスを」


な、なんですって?


お口をあんぐり空いてしまったボクの右の頬にお義父さまが。

左の頬にお兄さまがそっとその顔を寄せキスしてくれる。


ひゃああああ!!ひゃああああ!!


真っ赤になって頭を爆発させていると……


「「さあ、クリス」」


お二人がその頬をボクに向かって差し出していらっしゃるではありませんか!

え?ま、まさか……ボクもするの?

ああ、なんて恐れ多いっ!



あわあわと慌てるボクにお母さまがはっぱをかける。


「クリス、お二人がお待ちよ?クリスは誓わないのかしら?」


「ち、誓いますっ!」


目をぎゅうっとつぶって。お二人のご尊顔にそれぞれちゅっ!


ここまででボクはもう限界ギリギリ。

記念の式なのだからと必死で意識を保とうと頑張っていた。



ところがそこにさらなるダメ押しが。



「ではサインを」


ボクのために用意して下さった誓約書には、ボクも公爵家の息子としてお義父さまの籍に入ること、ボクを公爵家の次男として正式に認め、それを公表することとする、と書いてあった。


サラサラとお義父さまがサインを。

そして続いてお兄さまが。


素早くボクのために台が用意され。次はボクの番。


「はい、クリス」


微笑みながらお兄さまがペンを渡して下さるお兄さま。


「ふふふ。まるで私たちが入籍するみたいだな?」


ああああ!

緊張をほぐすために冗談を言ってくださったのでしょうが、逆効果です!

ボクの心臓は激しく鼓動を刻み、手がふるふると震え出した。


何とかサインしようとするんだけれども、ペン先が震えて上手く書けそうにない。


「……て、てが……ふるえてしまいます……」


困って涙目でお兄さまに救いを求めると、お兄さまがそっとボクのペンを握る手に触れた。


「じゃあ、私が手伝ってもいいか?」


黙って頷けば、きゅっとボクの手ごとペンを握る。

ドクンドクンドクン!!

余計に激しくなる鼓動。


「初めての共同作業だな?」


耳元で話さないでくださいっ心臓が爆発しますう!


そのままサラサラとボクの手を誘導し、サイン。

ぐったりと倒れそうなボクの背を支えてくれた。


「はい。これにて無事入籍の書類が完成いたしました。

明日こちらを提出いたしましたら、晴れて正式にご家族となられます。

公爵様、ジルベスター様、奥様、クリス様、おめでとうございます!」


「「「おめでとうございます!!」」」


盛大な拍手に包まれ、ボクはまた意識を飛ばしたのでした。







こうしてなんとかボクたちは家族になった。

だけどボクのここでの扱いは、完璧に「か弱き小さな生き物」となってしまったのでした。

そ、それは違いますうう!

どちらかと言えば、お兄さまのせいだと思うのですが……!


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