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純情恋模様  作者: karinko
7/78

☆4話 勉強☆詩織side

それから滝沢サンは私の話すことに少しは返事を返したりしてくれるようになった。


私もまだ少し怖いけど…


でも、すぐにおびえてしまうなんてことはなくなった。


でも…


そんな私にさらなる難関が待っていたのです…


「あー…寝不足ー…」


優香ちゃんがそう言って机につっぷした。


「あらら…昨日寝るのが遅かったんですか??」


「うん。来週テストだからさ…徹夜しちゃった」


…えっ??


「えっと…あの、優香ちゃん今、なんていいましたか…??」


「??…だから徹夜しちゃったって…」


「その前です!」


「ああ、来週テストってとこ?」


「ら、来週ですか…??」


「うん!中間テストだよー!」


楓ちゃんがにっこりと笑っていった。


ぜ、全然知りませんでした。


当然ですけど勉強もその日の復習しかやってません…


「あ、あの…優香ちゃんか楓ちゃん。私に勉強を教えていただけませんか…??」


いまからじゃ、1人で勉強してたらとても間に合いません…


優香ちゃんと楓ちゃんは顔を見合わせてにっと笑った。


「だめだよー!私自分のことで精いっぱいだし!」


「私も徹夜するほど大変なんだから…詩織は滝沢クンに教えてもらったらいいじゃない!」


「滝沢サン…??」


そういえば滝沢サンって入学式で新入生代表をするくらいですから…


頭は相当良いんでしょうね…??


「…そうですね!それじゃぁ頼んできます!」


私はさっそく滝沢サンのところにいった。


「滝沢サンっ!あの、お願いがあるんですけど!」


「…何??」


いつもの低い声で言う。


前は怖いなって思ってましたけど…


もうこの声にもなれましたよ…!!


「私に勉強を教えていただけませんか??」


「…なんで??」


「なんでって…来週テストだからですよ!私全然勉強していなくて…1人じゃ間に合いませんよ…」


「嫌」


そっけなくそう言われた。


「そ、そんなこと言わずに!私を見捨てないでください!!」


必至にお願いしてみる。


滝沢サンは私を見てため息をついた。


「はー…分かったよ…」


「ほんとですか!?」


「で、どこですんの??」


「えーっと…それじゃぁ放課後に教室でしますか??」


教室なら静かで勉強しやすいと思いますし!!


「ダメだ」


「えっ?どうしてですか??」


教室ならどう考えても勉強がはかどると思うんですけど…


「なんでも」


…どうしてでしょうか??


なんだか少し気になります。


それからいろいろと話しあった結果、駅の近くのフレンドリーですることになった。


…よし!


頑張って勉強しますよ!!


えいえいオー!です!




そして下校時間。


滝沢さんはどこかよるところがあるらしく、私が先に行って勉強しておくことになった。


よーし!


私は早歩きでフレンドリーに向かって席をとった。


とりあえず、滝沢サンがくるまでに少しでも進めておきます!


そう思い教科書とノートを広げて見る。


…全然わかりません。


授業中とか家で復習するときには覚えているんですけど…


すぐに忘れちゃうんですよね…


ほんと私って…


小さなため息をついたとき、滝沢サンが店に入ってきた。


「あっ!滝沢サン、こっちです!」


滝沢サンは私に気がつくと手に何かの袋を持ってこっちにきた。


「何してたんですか??」


「ちょっといろいろ買ってたんだ」


そう言って滝沢サンは袋の中から数冊の問題集をとりだした。


えっ…?


私のために、こんなの買ってきてくれてたんですか…!?


「あの…お金、払います」


私は教えていただく身なのに…


こんなにしていただいたら、なんだか申し訳ないです…


「ああ、いいよ。オレ結構金持ってるし」


「で、でも!」


「それじゃぁ、ドリンクバーおごって」


「は、はい!」


…って、


ドリンクバーだけじゃ全然問題集分に相応しませんよね…??


でも私はそれ以上言おうとはしなかった。


せっかく滝沢サンが勉強を教えてくださるんですから…!


少しでも時間を有効に使わないと!


他にも何か頼んでいただいたらいいだけの話ですし!!


「とりあえずここやってみて」


滝沢サンはそう言って数Ⅰの問題集の一番はじめのページを開けて私に差し出した。


「は、はい!」


私はシャーペンをとって問題を凝視した。


えっと…


まずこれは…


…あれ??


これの公式ってなんでしたっけ…??


あっ、これもわからないです…


そんな感じで問題とにらめっこすること約20分。


「そろそろできたか?」


「はい…少しは…」


「見せろ」


滝沢サンに言われて私は問題集を滝沢サンに差し出した。


滝沢サンはそれを見て眉をぴくりとあげる。


「おまえ…全然できてねぇじゃん…」


「す、すいません…!私、勉強したその日は覚えられるんですけど、少し日がたつとすぐに忘れてしまって!!」


「とりあえず答え合わせするから…」


そう言って滝沢サンは筆箱から赤ペンをとりだした。


そして私ができてなかったところをチェックし、私に見せてくれた。


「…こころなしか、丸が少なすぎる気がするんですけど…」


「それがおまえの実力だ」


そこにはほとんど丸の印はなかった。


かわりにたくさんのチェックがちりばめられている。


「まぁ、間違えてるところ解説してやるから…これでも飲んで落ち着け」


滝沢サンはそう言って私にココアが入ったカップを差し出した。


「えっ?いつの間に…」


「お前が問題といてるとき」


ああ、そういえば滝沢サン少しの間いませんでしたね。


その間にドリンクバーにいってたんですか…


しかも私の分までいれてくださって…


私はカップに口をつけた。


甘い味が口の中に広がる。


「…おいしいです」


「そう」


滝沢サンが小さな笑顔をうかべた。


ドキッ


心臓が少し強く鳴る。


た、滝沢サンも笑うことあるんですね。


…まぁ人間ですから当然ですけど。


なんだか怖いってイメージが大きかったので少し驚きました。


「それじゃぁこの問題だけど…」


滝沢サンは私が間違えたところをさして丁寧に説明しだした。


私はそんな滝沢サンをじっと見る。


初めて見たときも思いましたけど…


…やっぱり、滝沢サンってきれいな顔してますね。


はじめは怖いって印象の方が強かったから怖い怖いしか思っていませんでしたけど、


よく見てみるとほんときれいです。


まつ毛なんかすっごい長いですし…


今、2人でいると思うとなんか緊張してしまいます。


「…何見てんの??」


いつの間にか滝沢サンが怪訝な顔でこっちを見ていた。


「い、いえ!なんでもありません!」


「…そう。おまえ、全然できてねぇんだから集中して聞けよ??」


「は、はい!」


そ、そうでした!


今は勉強に集中しないと!


私は丁寧な滝沢サンの説明を熱心に聞いた。


そして解説が終わり、他の問題も少し解いて教えてもらっているうちに、


時刻はいつの間にか6時半を回っていた。


「あー…もうこんな時間か」


「私、そろそろ帰らないと…」


今から帰っても1時間くらいはかかりますし…


…今日はお母さんに怒られますね。


「それじゃ、これ家でやってて」


そう言って滝沢サンは問題集すべてに付箋をはさみ、私に差し出した。


「明日までの宿題だから」


「へっ?宿題…ですか??」


「ああ。おまえ、かなりやばいから。テストまで毎日やるぞ」


ま、毎日ですか??


それじゃ滝沢サンに迷惑が…


「そうしたらドリンクバー、問題集代においつくんじゃねぇの?」


…はっ!


そ、そうでした!


結局滝沢サンはドリンクバーしか頼んでいませんし!


「…はい!よろしくお願いします!」


私はぺこりと頭を下げた。


そしてそれから私はテストの日まで猛勉強した。


滝沢サンの教え方がいいせいか、みるみるうちに覚えることが頭に入っていった。


そしてついにテストの日…


「とりあえず、平均はとれると思うから」


そう言った滝沢サンの言葉を信じてテストにのぞんだ。


とりあえず問題用紙をすべて埋めることはできましたけど…


それが合っているかどうか…


テストが終わった後、滝沢サンに声をかけられた。


「どうだった??」


「あ、はい!おかげ様でとりあえず全部埋めることができました!ありがとうございます!」


私はそう言って頭を下げた。


「ふーん。まぁ…頑張ったな」


滝沢サンはそう言ってまた少し笑顔を見せてくれた。


ドキッ


なぜかまた、心臓の鼓動が強くなる。


??


このまえも思いましたが…


これは、なんなんでしょうか??


少し考えてから、私ははたと気がついた。


そう言えば、私もう滝沢サンと普通に話せてますよね?


滝沢サンも私に普通に話してくれていますし…


私はにこっと滝沢サンに笑いかけた。


「何?」


滝沢サンは少し怪訝な顔をする。


「なんでもありませんよ!」


少し滝沢サンと仲良くなれた。


小さなことですけど、私にはそれがとてもうれしかったんです。

いきなり仲良くなっちゃいましたね。

それにしても高校の勉強なんてわからないので…

少し書くのが辛かったです(汗

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