表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
純情恋模様  作者: karinko
4/78

★2話 友達★響side

入学式から一ヶ月がたった。


まぁ一ヶ月がたったといっても、オレにはなんの変化もない。


いつものように一人でぼーっとしているだけだ。


それにしても…


…やっぱり隣から視線を感じる。


入学してからずっとだ。


どうやら隣のやつはオレのことを怖がっているらしい。


オレが少しでも見るとびくっと体を震わせて涙目になって逃げてくし…


ったく、わけわかんねぇやつだな…


…また視線を感じる。


今度は隣じゃなくて結構遠くだ。


ちらりと悟られないように見てみると隣のやつ…望月だったっけな…と、あと2人がじーっとオレの方を見ている。


…なんだよ?


そんなにオレって変な顔してるのか…??


まぁ別にどう思われたって結構だけど。


どうせこれから先、あいつらとかかわることなんてないんだから。


考え事をしているうちにいつの間にかチャイムが鳴った。


…次は国語か。


高校でならうことなんて多分簡単だろ。


適当に聞き流しとけばいい。


その時間、オレはずっとうたたねをしていた。


そしていつの間にか、授業が終わるチャイムが鳴る。


もう終わりか…


以外と短いもんだな…


そう思ってまたぼーっとしようとしていると…


「た、た、た、た、た、た、た、た…滝沢サンっ!」


望月がなぜか声をかけてきた。


「た」どんだけ言うんだよ…


「…何??」


望月はまたなぜか涙目になる。


あー、もう!


なんだよ?こいつ。


そんなにオレと話すのがいやなのになんで話かけんだよ!?


「あ、あの…私とお友達になってくださいっ!」


「…はっ??」


…何言ってんだ?


こいつ、やっぱわけわかんねぇ…


「なんで?」


おまえがオレと友達になってどーすんだよ?


おまえ、オレと全然しゃべれねぇだろ??


「と、とにかく私とお友達になってくださいっ!」


望月はそう言って勢いよく頭を下げた。


…なんで頭下げんの??


「…別にいいけど」


なんか嫌って言うのも悪いし…


どーせしゃべんねぇだろ。


大体オレ、あんまりしゃべるの嫌いだし。


「あ、ありがとうございます!」


望月は驚いたような顔をして、頭を下げた。


「それではよろしくお願いします!」


そう言い残すと望月は逃げるようにさっきの2人のところへ戻っていった。


オレははぁ…と軽いため息をつく。


あいつ…


わけわかんねぇ…


また、高校も中学の時みたいに1人でずっとぼーっとできると思ってたっていうのに…


なんか、めんどくさくなりそうだ…


オレは大きなため息をついた。

この人、視線にかなり敏感ですよね…

それにしても寂しい人だ…

書いててなんだか切なくなってきます(汗

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ