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純情恋模様  作者: karinko
38/78

★19話 疑心暗鬼★響side

ある日の夜。


急に望月から電話がかかってきた。


「望月?何??」


『いえ、たいした用ではないんですけど…』


望月は困ったような声で、今日あったことの一部始終を話しだした。


どうやら笹川に男を紹介されたらしい。


それで友達になってしまったと…


そういえば、今日用事で一緒に帰れないとか言ってたな…


「…そう」


『あ、あの…やっぱりそんなの断った方が良かったですかね?』


望月はオレの機嫌を伺うような声で言った。


そりゃぁ…


断った方が良かったにきまってるだろ。


「まぁ、正直言ったら断って欲しかったけど」


だってそりゃ望月に男の知り合いが増えるなんて嫌だし。


どうせオレのことだから、またつまらねぇ嫉妬とかしそうだし…


『…すいません』


望月は小さな声で謝った。


そのあまりにも落ち込んだような声に、思わず慌ててしまう。


そ、そんな風に謝られてもだな…


………


「…でも、望月はその富岡ってやつと変な関係にはならないって分かってるから」


少し顔が熱くなった。


…オレは望月を信用できる気がする。


いや、信用しないといけない気がする。


望月はオレの彼女なんだ。


だから、絶対にあいつはオレを裏切ったりしない。


なんとなく、オレは確信をもってそう思えた。




そしてそれから何日か後。


もうすぐ冬休みが始まる。


いや、その前にクリスマスがある。


その日には望月と一日デートするってことに決めてたんだが…


やっぱり、クリスマスってプレゼントとかいるのか…??


プルルルル…


不意にケータイの着信音が鳴った。


…ん?


メール…??


多分望月だろうと期待して、オレはメールを開いた。


だが、それは笹川からのもの。


【滝沢クン!今度の日曜買い物付き合ってよ!】


…??


えっと…


オレ、一応彼女いるんだからそんなの無理だろ、普通に考えて。


こいつはバカなのか…??


ちなみになんで笹川がオレのアドレスを知っているかというと…


……どうやら無理やり望月から聞きだしたらしい。


それでよくメールしてくるんだが…


まぁ、大体は無視してる。


だから、今日も無視するつもりでいた。


けど、ケータイを閉じようとした時、


ふと望月へのプレゼントのことが頭によぎった。


プレゼントって…


何買えばいいんだ??


オレ1人で行くより、他の女の意見も聞いた方がいいんじゃないか…??


…いや、でもさすがに笹川といくってのはだめだろ。


そんなの望月のことを裏切ってるみたいになるし。


けど………


もし、せっかく買って望月が喜んでくれなかったら…


それも、嫌だよな…


オレは少し悩んで、返信を打った。


【いいけど。できるだけ遠い所な】


ここから結構離れたとこなら望月に合うことはないだろう。


そして言わなければばれることはない。


これは別に望月を裏切るわけじゃない。


ただ、望月のために…


望月に少しでも喜んでもらえるように、そうするんだ。




日曜日。


オレは笹川と、普段は行かないような結構離れたショッピングモールに行った。


笹川の案でここに行くことになったんだが…


まぁ、別にここなら望月に見られることもないだろう。


「でもホントうれしい!滝沢クンが私の買い物に付き合ってくれるなんてね!」


笹川はそう言ってオレに微笑みかけた。


別に…


オレはおまえの買い物に付き合うためにきたわけじゃないんだけどな…


「で、何買いたいの?」


「うーん…なんでもいいんだけど…やっぱアクセサリーかなっ?」


……こいつは、何を決めたいかも決めずに買い物に行きたいとか言ってたのか…??


望月もたまにそういうところあるけど、こいつは特に分からない。


とりあえずオレは、笹川にひっぱられて近くの店に入った。


「えっと…何にしよっかなー??」


笹川は目をキラキラさせながらところせましと並べられているネックレスやら指輪やらを見ている。


…やっぱ、望月もこんなのがいいのか??


そう思い、オレも笹川の隣に並んでいろいろと見てみる。


でも望月ってそういうのしそうにないからな…


ブレスレッドくらないならしそうだけど…


オレは笹川から離れて、ブレスレッドばかりが並んでいる棚を見てみた。


そしてその中の一つを手にとってみる。


これ…


結構いいんじゃないのか…??


「滝沢クーン!何見てるの!?」


不意に後ろから笹川に声をかけられて、思わずビクッとしてしまった。


「い、いや…別に?」


オレが何気ない調子で言うと、笹川はオレが手に持っていたブレスレッドをとりあげた。


「へぇー…こんなの見てたんだ…。これってもしかして詩織ちゃんへのプレゼント??」


な、なんで分かるんだよ…??


別に隠す必要もなかったので、オレは黙ってうなずいた。


「ふーん。いいんじゃない?詩織ちゃんらしいし!」


笹川はそう言ってにっと笑った。


予想していなかった反応に驚いてしまう。


「あ、ああ…そうか??」


笹川はオレから取り上げていたブレスレッドをオレに返した。


もう一度、そのブレスレッドを眺めてみる。


淡いオレンジを基調にしたブレスレッド。


望月らしい、控えめな色。


これで、いいか。


結局オレはそれを買うことにした。


会計を済ませて、その店をでる。


「詩織ちゃん喜んでくれたらいいのにね」


笹川はそう言ってオレに微笑みかけた。


「そうだな」


そう言って笹川に微笑みかえす。


そしてオレは少しは笹川の買い物にも付き合ってやろうと、他のアクセサリー店を探してまわりを見まわした。


そのとき、


「…??」


一瞬、望月らしい人影が目の端にうつった気がした。


望月…??


なんでこんなとこに…??


……いや、見間違いだよな。


そう思ったものの、やっぱり気になって近づいてみる。


「……!!」


やっぱりそこに、望月がいた。


…他の男と、キスしている。


信じられなくて、オレは目を疑った。


だけど、何度見なおしても、その事実は変わらない。


オレはその場から動けなかった。


目をそらすこともできない。


ただ、望月が何の抵抗もせずに他の男にキスされているのを、黙って見つめていた。


「滝沢クン?どうしたの??」


後ろから笹川に声をかけられた。


「…いや、なんでもない」


なんとか、平気な声を装った。


胸が、つぶれるほどに痛かった。


なんで…


なんで望月がここにいるんだよ…??


しかも…


他の男と…


何の抵抗もせずに…!!


…もしかして、あれが富岡ってやつか…??


あいつとは、友達じゃなかったのか…??


なんで…


なんで…!!


なんでだよ!?


オレは望月が富岡ってやつと友達になるって聞いた時、望月が富岡ってやつと変な関係にならないと分かってると言った。


そう、信じていた。


なのに…


なのに、望月は裏切った。


オレは望月を信じていたのに…


今すぐ望月のところにいって、怒鳴りつけたかった。


富岡ってやつをぼろぼろにしてやりたかった。


だけど、その気持ちをぐっと抑えつける。


いや…


違う。


あれは事故だったのかもしれない。


そうだよ。


オレも事故で笹川とキスしてしまったことがある。


そのとき、オレに全然その気はなかったんだ。


だから…


望月も、それと同じなのかもしれない。


いや、絶対にそうなんだ。


オレはなんとかそう、自分を納得させた。




次の日の昼休み。


オレは昨日、何も見ていなかった風を装って望月と接していた。


いつものように望月と屋上で食べる昼食。


望月と、二人きり。


本当に望月はオレの彼女なんだ。


そう実感できる時間。


だけど、今日オレは素直にそう思えなかった。


不安で仕方がなくなって、望月に昨日のことを問い詰めてやりたかった。


けど、なんとかその気持ちをおさえ、軽い感じで聞いてみる。


「なぁ、望月って昨日何してた??」


普通の、普段の会話を装って。


本当は知りたくて仕方がないのに、何気ない調子を装う。


オレは望月が本当のことを言ってくれると信じていた。


他の男とキスしてしまったのは偶然だと。


自分は、そんなつもり全然なかったと。


だけど、望月の答えは違っていた。


「えっと…昨日はお母さんとお買いものに行っていました」


ズキッ…


胸がしめつけられる。


そして同時に望月に言いようもない怒りを覚えた。


望月に、嘘をつかれた。


なんで嘘つくんだよ?


なんでもなかったなら正直に言えばいいじゃないか。


なんで…


なんで嘘なんて…


………望月が、富岡ってやつに心変わりしたから………??


「響くんは何をしていたんですか?」


不意に望月にそう聞かれた。


「オレは昨日、ずっと家にいたけど」


オレは嘘をついた。


望月はどうせ知らない。


オレが笹川と一緒に買い物に行っていて、そこで偶然望月を見たなんて。


なら、わざわざ知らせてやることもない。


もし、知らせてしまったら…


望月にふられてしまうかもしれない。


望月との関係が終わってしまうかもしれない。


オレは、望月に裏切られても、


それでも、どうしようもなく望月が好きなんだ。


だから、絶対に別れたりなんてしたくない。


このまま…


このまま何も言わなければ……


何も気付いていないふりをすれば……


もし、望月が富岡ってやつのことが好きになっていたとしても、


あと少しはこのままでいられるかもしれない。


「そうなんですか」


望月はそう言ってオレに笑いかけた。


愛しくて、オレが一番好きな笑顔。


この笑顔を手放したくない。


他のやつなんかに渡したくない。


少しでも、


あと少しの間でも、オレのものにしておきたい。


オレは望月に笑顔をかえした。


このまま、昨日のキスのことなんか知らない風を装っていれば……


たとえそれがあと少しの間だけだとしても……


望月との関係を続けることができる。

んー…

なんとなく最後の方、同じことばっかり言ってる気がします(*_*;

しかも早とちりしすぎです…(;一_一)

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