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純情恋模様  作者: karinko
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★7話 笑顔★響side

「あの…滝沢サンってどんなときに笑うんですか??」


「はぁ??」


望月がいきなりわけわかんねぇことを聞いてきた。


「なんだよ。急に」


「いや…ちょっと気になりましてですね…」


なんでそんなこと気になるんだ…??


本当にこいつは少し変な奴かもしれない。


だが、


「…そりゃぁ、笑うって言ったらおもしろいことがあったときだろ」


と、なぜか真剣に答えてしまうオレも変なのか…??


望月は首をひねった。


「…それじゃ私、今からおもしろいこと言います!」


そして突然目を輝かせてそう言う。


おいおい…


その振り方は結構難意度高いぞ…??


望月はコホンと軽い咳ばらいをする。


オレは少し期待して耳を傾けた。


「ふとんが…ふっとんだ!!」


………………??


望月は自身満々の顔でオレを見ている。


…いや、これで笑うやつ、まずいねぇから…


「…えっと、今のは冗談です」


望月はそう言ってコホンと咳をした。


…そ、そうだよな!


こんななんのひねりもないギャグがおもしろいとおもってるわけないよな!


次こそはまぁまぁおもしろいのを……


「猫が、寝ころんだ!」


またもや望月が自信満々の顔で言った。


…いや、それもさっきとあんまかわんねぇから…


望月は何の反応もしないオレを不思議そうに見た。


「…あの、滝沢サンはギャグが分からないのですか??」


「少なくともおまえのは分からない」


オレにはとてもおまえの定番ギャグがおもしろいとはおもえないよ…


「えっと、今のは『ねこ』と『ねこ』ろんだをかけててですね…」


「いや、そういう問題じゃなくて…」


こいつ…


全然分かってない!


おまえの言っていることは根本的な所からギャグとはかけ離れているんだ!


(…いや、ギャグはギャグなんだけどな…)


「…それじゃぁ、滝沢サンにとって私が今までしたことで何が一番おもしろかったですか??」


望月はおずおずと聞いてきた。


望月がしたことでおもしろかったこと…??


そんなの別に…


ないと思いかけたところで、ふと思い出した。


そういえば…


一ヶ月くらいまえに望月がオレを追ってきて派手なこけ方したことあったよなぁ…


しかもそこまででかくない石につまづいて、こけたあとにほっぺに鳥の糞おとされてたっけ…


…あれは、かなりおもしろかった。


「…あの、おまえが一回派手にこけたときの。あれ、かなりおもしろかったぞ」


望月はしばらく考えるような素振りを見せたあと、はっとした顔をして頬を少し染めた。


「そ、それが滝沢サンにとって一番おもしろかったんですか??」


「んー…まぁ、なぁ…」


あとは別に…


あれ以上におもしろかったことはなかった気がする…


「滝沢サン!見ていてください!」


急に望月がそう言って手をあげた。


??


何するんだ??


もしかして…


変な考えが頭によぎる。


…ここで思いっきりこけるとかいうんじゃねぇだろな??


予感は的中だった。


望月はすぅっと息を吸うとじっと床を見据えた。


お、おまえ!


ケガするぞ!!


そう言いかけたところで、


すぐオレは安心した。


そして同時にため息がでる。


望月はあまりにもわざとらしくゆっくりとこけるマネをしたのだ。


しっかりと床に倒れる前は手をついている。


…それ、わざとらしすぎるだろ…


けど望月はやっぱりキラキラとした目でオレを見てきた。


今度こそはやった、とばかりの顔をしている。


いやいや…


全然ダメだから…


けど、


オレはなぜかわからないが、オレを笑わせるために必至になってる望月を見てると笑顔になっていた。


「おまえ…それ、わざとらしすぎだろ…」


望月は返事をせず、じっとオレの方を見てくる。


…??


なんだよ?


オレの顔に何かついてるのか??


望月は急にキョロキョロとまわりを見回すとオレの腕をつかんだ。


「滝沢サン!ちょっときてください!」


「はっ?」


有無を言わせず、オレは望月に廊下へ連れだされた。


「なんだよ?」


またいきなり変なことして…


「ダメです…!」


望月はなぜかえらく真剣な顔でそう言った。


その目がなぜかうるんでいるように見える。


思わずドキッとする。


「何が??」


望月ははっとしたような顔をした。


「…いえ、なんでもありません」


そして無理やりだと分かる笑顔でそう言った。


「ただ、教室って熱がこもってて暑いなぁーと思いまして…」


嘘だろうな…


「ああ…たしかにな」


だが、オレは納得したようにそう言った。


なぜかはわからないが理由は聞いてはいけない気がした。


望月はなぜか悲しそうな顔をしている。


そんな姿が頼りなげで可愛いと思った。


抱きしめてみたい。


そう思ってしまう。


だけど、そんなことしたら望月に嫌われかねない。


第一オレにそんなことする勇気はない。


オレは、望月が悲しそうな表情をしているのに、ただ見てるだけだ。


そんな自分が情けない。


そう思い、軽いため息をついた。

響sideはいつも短くなってしまいます(;一_一)

しかも最後がわけわからん…

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