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世界が消える世界線  作者: 七星北斗
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1.無意識

 世界に歌が、響いた。


 その悲しい歌に人や生物、地球上全てものが暗く、淀んだ。


 宗教団体「零燃(れいねん)」が誕生したのもこの日だ。同日、驚くことに、煙草が世界から消失した。しかし誰も、そのことに気づかない。


 スモーカーたちは、禁断症状に襲われるのだが、何に対してこういった現象が起きているのか理解できず。


 変わりに薬物に手を出す者、現実からのリタイアする、煙草愛好家が多くいた。


 大きな声を出す、元気な子供がいた。だけど、五月蝿いと言われ。自信を失くして、卑屈で猫背な少女は、高校生になった。


 自分には、何ができるのか?


 わからない。


 何も成すことが、できないのではないか?


 怖かった。


 とにかく、自信がないのだ。


 頭の中では、もう一人の私が、騒ぎ立てる。


「五月蝿いんだよ」


 静かな教室に声を響かせた。


「あ、、、、すいません」


「筑波、後で職員室にこい」


「はい」


 家畜教師に、クスクスっと冷笑を繰り返す、量産型クラスメート。


 放課後の職員室では「背筋をシャンとしろ」など、パワハラの羅列を並べる教師。


 協調性といった呪文を繰り返し、周りの家畜教師が、遠巻きにこちらをチラチラ見ていた。


 晩御飯、どうしようかな?


 お腹空いた、早く帰りたい。


「ちゃんと聞いてるのか?」


「聞いてますよー、もう帰っていいですか?」


「いいわけあるか」


「成績いいんですから、別にいいでしょ」


 唸り声が聞こえるけど無視して、家畜教師どもを振り切り、職員室を後にする。


 スーパー寄って帰ろうかな。


 でも、昨日の夜に聞こえた歌は、何だったんだろ?酷く悲しい歌。苦しくなって、胸が締め付けられ、押し潰されそうになった。


 でもさ、綺麗だった。上手く言葉では表せることができないけど。


 どうすれば、あんな歌を歌えるんだろう?


 私の声は、ただ五月蝿いだけ。


 羨ましい、妬ましい、狂おしい。


 な~んて。何を隠そう私は、日本有数のインフルエンサー、黒蝶(くろあげは)なのだ。


 フォロワー数は、二百五十万人。


 歌ってみたを動画投稿サイト「カプリ」に投稿する毎日。


 初めて投稿した歌は「情報集合体ラインコード」この歌に関しては、認識という意味で、あまり理解されなかった。


 再生数が、全く伸びなかったのだ。自信があったオリジナル曲だったんだけど。


 最近ずっと、この世界に対しての違和感を感じる。あった筈のものが消えていく、そんな不安に駆られることがある。


 私がおかしいのか?


 どうして誰も気づかない?気づけないが、正しいんだろうな。

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