世界一可愛くて素敵で最強の存在
初心者の書いたやつなので変な感じでしたら教えてください。
ふぅ、着いたー。
廃れた原因ってあいつ関係なくて、ここまで来るのに山を二、三個超える必要のあるこの寺の位置じゃないんじゃないか?空がかなり暗くなってきてるし…。
時計見つけたらすぐ帰らないとな。
どこかな...。あれは…
「!?」
あ、待って。
今のは..巫女さんかな?でもどうしてだ。
だってここは30年前に廃れたはずじゃ。
とりあえず、彼女の後を追いかけてみるか。
あれ、どこいった?行き止まりなのにいない...。
壁は登れそうにないし、近くに隠れられそうなところはない。
うーん、考えていても仕方がないし、ちょっと休むか。
どこかいい場所は...そこにある謎の銅像でいいかな。
「暗いな、今から帰っても10時に間に合いそうになさそうだ。ここで僕の人生は終わるのか。遊び半分で来なければよかった…まだ生きられたかもしれないのに…。」
ごめん、母さん。僕はここで終わりみたい。もし次の人生があるなら、自由に生きれる世界で生きたいな。
「そういやー、おっちゃんが合言葉がなんとか言ってたな。確か【ちいいかせはすりぇふ】だっけ。変な言葉だよな。...なんか、眠くなってきた…。死ぬってこういうことなのだろうな。誰もいない場所で誰にも知られずに消えていく。…ふふっ、おやすみ。」
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ん?ここは...
【お、目覚めたかい、クラムくん。】
だ、誰。ここはどこだ?
【まぁまぁ落ちゆいてどーどー。ここは...うーんどこだろうね。ま、狭間とでも言っておこうかな。そして、僕の名前はフェリス。世界一可愛くて素敵で最強の存在だよ。】
は?
えーと、ふざけないで真面目に言ってもらえますか?
というか、僕は死んだんじゃ。
【死んでないよ、というかNPCに死ぬとかいう概念はないよw】
え。でも、僕の目の前で母は【死ぬと言うより再構築されるんだよ。】再..構築。つまり?
【つまり、君のお母さんは体はそのままで記憶のみをリセットしたんだよ。今日死んだあの母娘も死んだように見せてるだけ、次の日には、別人として生きていくはずだ。そして、君たちNPCはそのことになんの違和感も持たずにまた生きていくはずさ。】
そ、そっか。生きてるんだね、良かった。
【良くもないよ、再構築するにもかなりの力が必要だし、記憶を消すにしてもかなり精神を浪費するはずさ。ずっと完璧に再構築されはしないさ。たまに欠陥品として生まれることもある。欠陥品にはいろんな種類がいてね。例えば、君が6年前仕留めた猪。あれは、君の妹として作られるはずのものが、欠陥品として生まれたものだよ。】
えっ。そ、そんな馬鹿な。嘘だよな、だって6年前にはすでに母は亡くなってるんだよ。妹ができるわけ無いじゃん。
【でもさ、その猪喋ってなかったかい?おにいちゃんって】
!!た、たしかになにか喋ろうとしてたな…。
僕は、この手で妹を…。
【そんな深く考えなくていいんだよ、結局妹ではない欠陥品として生まれたんだから。】
そんな言い方しなくてもいいじゃないか。
【文句を言うなら、そういうことをしたあいつに言ってくれよ。僕は関係の無いことだからね。
さて、暗い話はここまでとして、僕はね、君に頼みたいことが2つあるんだ。】
頼みたい...こと?
【あぁ、僕にとっても君にとっても理のある話だ。】
…を使いすぎな気がするな……気のせいかな?
便利だよねぇ。これ。