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24 ギルマスの忘れられない味


「はい、ワイルドボアの討伐依頼達成ですね。確かに確認致しました。魔物の素材等、買取は隣の受付窓口へお願い致します。お疲れさまでした」


 受付で今回の依頼完了を報告。


「トーマスさん、今回はありがとうございました! 勉強になりました!」

「解体もちゃんと出来るように頑張ります!」

「あぁ、だがあまり無茶はするなよ? 何事も命あってこそだ」

「「「「はい!」」」」


 オーウェンたちは、ワイルドボア二頭を買取窓口へ。

 オレは彼らと別れ、ギルドマスターのイドリスに初討伐完了の報告へ向かう。




「おぉ! お疲れさん、アイツらはどうだった?」

「初めての討伐にしてはなかなかだったぞ。一頭だと思ったワイルドボアが二頭出てきたときは焦っていたがな」

「そうか! アイツらもいい経験になっただろ」

「そうだな、あのまま育ってくれることを願うよ」

「ところでトーマス、あの話はどうなった? オリビアの許可は貰えたのか?」

「いきなり話が変わりすぎだ。大丈夫だよ」

「マジか!? やったぜ! あれからあのサンドイッチが忘れられないんだよ!」


 ユイトの作ってくれた弁当を食べてからこの調子だ。

 イドリスのサンドイッチへの執着は、思いの外、強そうだ。


「ところでイドリス、お前どれくらい食べるんだ? オレの倍は食べるよな?」

「おぉ! あのサンドイッチなら無限だな! おっと? 金の心配なら無用だぞ?」

「いや、ユイトがどれくらい用意すればいいか分からないと言ってたからな。とりあえずたくさん食べるとだけ言ったんだ。まぁ、お前らなら残っても持って帰るだろ?」

「オイオイ、冗談はよせよ! 当たり前だろ!? こっちはあのサンドイッチが忘れられなくて仕事も手につかないんだよ!」

「仕事はしろ」


 しかしこんな煩い奴の相手をユイトはちゃんとできるのか…? 心配になってきたな…。おっと、危ない。肝心なことを忘れてオリビアに怒られるところだった。


「イドリス、悪いが食べに来るとき、お前たちでユイトの練習相手になってやってくれないか?」

「練習? なんのだ?」

「オリビアの店を、ユイトが手伝うことになったんだがな。一度も客を相手にしたことがないんだよ」

「ん? オレたちが客のフリをすればいいのか?」

「あぁ、客みたいに注文すればいい。サンドイッチ以外もユイトの料理は絶品だからな。オレが保証する」

「オイオイ、マジかよ!? いつ行けばいいんだ?」

「お前たちに聞こうと思ってな。オーウェンたちはいつでもいいと言ってたぞ」


 顎に手を当てて一考する様子のイドリス。こいつがこういう仕草をするときは、大抵何も考えていないことがほとんどだ。



「そうだな……。いきなり行っても困るだろうからな。三日後なら大丈夫か?」



 おっと予想外だ。これは悪いことをした。

 イドリス、疑ってすまない。



「翌日オレは休みだからな! いっぱい食べるって伝えといてくれ!」



 前言撤回。こいつはこういうヤツだった。



打ち込んでた話が一瞬で消えてマジかよってなりました…。

イドリスさんの気に入ってた言い回し、消えたデータの方がよかったと思ってしまうが思い出せません。

保存はマメにすることを誓います…。

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