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男が過去に戻るサスペンスSF  作者: 多慶文矢
2/11

T

「なあなあお前知ってるか?この前あそこの講義室で出たらしいぜ」



こいつはT。俺の同期だ。入学式がたまたま隣でそこから仲良くなった。

Tは顔こそ整ってはいるがこいつから女の気配がしたことはない。

背も平均くらいでファッションも普通、短髪で清潔感のある男だが…

授業は一緒に受けているがその程度の関係…と俺は思っているがどうやらこいつら違うらしい。

ことあるごとに俺に絡んできて、なんやかんやと話しかけてくるのだ。

まったく、いい迷惑だ。



「出たって何が?」


「何ってそりゃあれだよ、お化けだよお化け!」



お化けか、くだらん。そんなので騒ぐ年齢でもあるまいし。

お化けが本当に要るなら今すぐ俺のところにこい、除霊してやるから。

なんで夜だけ出てくるなんて夜行性なんだ。ニートか。



「それでさ、今夜行こうぜ!お化け退治!」



おいおい正気かTよ。夜の大学に入るなんて…

警備員に見つかったりしたらどうするんだ。

いや決して怖いわけではない、そんなわけないじゃないか。

俺は平気だ。幽霊なんて怖くない。



「そんじゃ夜11時に正門でなー!」



行ってしまった…あいつ人の話聞いてるのか…全く。

それにしてもこんな季節に肝試しとは…幽霊も大概にしてくれ。

はあー。この講義も詰まらんし、帰るか。

今日も十分頑張ったな、俺。

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