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バグ取り日和(改訂版)  作者: s_stein & sutasan
23/25

23.

『Take>我々はBさんの指示を受けて動いています』


 タケルはそうは書いたものの、Bを信頼していなかったので微妙な心境であった。


 言いたかったのは、上下関係を壊して欲しくないということだった。このままでは、カンナがプロジェクトリーダーになってしまう。


『Kanna>ではBさんにここに入ってもらってください』


『Take>入っていますが』


『Kanna>ログを見ても発言している様子はありませんが』


 確かに、Bはチャットのアカウントはあるが、指示を含めて発言は口頭だった。自分の指示がログに残るのを回避していた嫌いがある。


 タケルは歯がみしながらBの元へ訴えに行くと、「()(なみ)さんの指示でとにかくやってくれ」と全権委任した。


「あら、それじゃ外注丸投げじゃないの?」


「君らがいるだろう? 丸投げってのは社員も関わらないことだ」


「リーダーになっちゃうわよ」


「俺は今、他で火を噴いているプロジェクトに関わっていて忙しいんだ。そのために来てくれている」


 タケルは『何それ』という言葉を飲み込んで、始終顔を上げないBに背中を向けた。


『Take>Bさんから美並さんに委任すると今聞いてきました』


『Kanna>最初からそう聞いています』


 タケルは本の壁に向かって眼光鋭く睨み付けた。


『Take>口頭でですか?』


『Kanna>メールです。私は口頭では一切受け付けませんので』


 タケルは今度はBの頭を睨み付けた。


『Take>わかりました。では、みんなに指示をお願いします』


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