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バグ取り日和(改訂版)  作者: s_stein & sutasan
17/25

17.

 差別はいけないことなのだが、助っ人としてやってくる凄腕プログラマーというと、みんなは男性を連想していた。


 ぽっちゃりして、眼鏡をかけて「~だぉ」なんて語尾の言葉を発するイメージを持つ者までいた。


それが、一人の女性だという。


 女性なのでどんな人か、タケルたちは興味を持つ。Hは「女性の年齢を言うのはよくない」と答えなかったが、かえってみんなの妄想が膨らんだ。


 キャリアウーマン? ぽっちゃり系で「~だぉ」という女性? まさかマリアちゃんみたいな若手?


 お互いの想像を語り合って笑いながら会議室を出たタケルたちをみて、居残り組が「何、何?」と尋ねてくる。


「一人、協力さんが増えるそうよ」


 タケルの嬉しそうな発言に「えーっ!? 外注さんが!」と驚きの声が上がり、マネージャーBが珍しく顔を上げた。



 翌日の午後、部屋の出入り口から入って一番右奥で社員の不要物品とかの一時置き場と化していた机がマリアたちの手で綺麗に片付けられた。


 ここに、Hの言うパートナーさんの女性がやって来るのだ。


 みんなは「協力さん」とか「外注さん」とか呼んでいるが、協力会社社員のことである。



 期待と不安が入り交じる中、部屋のドアが開いてマネージャーHが現れた。


「みんな、聞いてくれ」


 服のすれる音を立てながら、全員が一斉に声の方を向く。


「今日から助っ人に入ってもらう、()(なみ)カンナさんだ」

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