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2-25:やっぱりダークエルフのおっぱいも柔らかかった件について

教授コメント

『やっぱりってなんですか。前提とされる根拠がエルフの中でも例外の存在だったので比

較にはなりませんよ』


 月明かりに仄かに照らされ、ナディアの肢体が露わになっていく。


「な、ナディア⁉」

「なに?」

「なに、じゃないよ、なんで脱いでるの⁉」

「温泉に、服を着たままは入れない」

「ナディアもかっ!」


 まさかアルメルと同じ理論武装で反論されるなんて!

 薄暗いからはっきりとは見えないのが幸か不幸か。

 うん、見たいけど見てはいけないというこのジレンマ!

 取り払ってしまえば楽だけど、それをしてしまうと人としてどうかと思うんですよ!


「セカイも脱がす」

「ひゃいっ⁉」


 ぼ、僕も?


「脱がないと、入れない」

「い、いいよ。自分で脱ぐから」

「? 脱げない」

「そうだったね!」


 自力で歩けないのに服が脱げるわけないもんね!


「脱がす」

「ち、近いですよ、ナディアさん」


 首は動くから何とか目を逸らす。


 え、あ、ちょっと待って。

 これ、このまま全部脱がされたら、僕のエクスカリバー見られちゃうよね?

 それは、まずいよ。

 いや、力が入らないから抜刀はされてないんだけど、それはそれで粗末なものをみせるという惨めさがね。


「下、脱がす」

「できれば目を逸らしながらでお願いします」

「? なんで?」

「僕が惨めになるからだよ」

「そう」


 けれど、ナディアは躊躇うことなく脱がしていく。

 いやん、ナディアのエッチ!


 それに抵抗できない僕は顔を隠すことさえできない。

 は、恥ずかしすぎる!


「……可愛い」

「ごはっ!」


 それは心臓を串刺しにされたような感覚だった。

 もはや、殺してくれと懇願するレベルの恥さらしだよ……。


「なんて、残酷なことを言うんだ、ナディア」

「? 褒めた」

「それを褒め言葉として受け取れる男はいないよ……」


 そうして僕を横から抱え、ナディアは温泉へと入っていく。

 二人並んで、縁の花こう岩にもたれて浸かると、体の芯から熱が溢れてくる感覚を覚えた。


「お、おお?」

「どう?」

「すごいね、これ」

「よかった。セカイにも効いた」


 ナディアは安堵を顔に浮かべる。

 え、もしかして、効かない可能性もあったの?


「異世界人にも効くかは、分からなかった」

「それは確かに」

「でも、聞いてよかった」


 そうして徐々に体の感覚が戻ってくると、一つ、身に覚えのない感触が右手に当たっていることに気が付く。


「ん?」

「セカイ?」


 あ、いや、気のせいだよね。

 なんだろう、この二の腕に当たる柔らか感触は。

 マシュマロ?

 なんだかすべすべでふにふにで……どこかで触れたことのあるような……。

 温泉の成分かな?


「体、動く?」

「うーん、まだ自由には動かないかな。感覚は少しずつ戻ってきてるんだけど」

「そう」


 どこか嬉しそうな顔をするナディア。

 あれ?

 ナディア、すごく近いんだけど、これもしかしてピッタリ引っ付いてる?


「セカイは亜人の調査をしてる」

「うん。そうだよ」

「これからも、調査を続ける?」

「もちろんだよ」


 じゃないと、卒業できないからね。


「ダークエルフの、私の調査は終わり?」

「ええと……」


 生活形態と思想はまとめたし、出生とかマナのこととかもまとめたから、十分なのかな。


「うん、そうだね」

「……そう」


 ナディアは寂しそうな顔で俯く。

 え、なんでナディアがそんな顔を?

 ナディアは立ち上がり僕の正面に回る。


「わ、わわっ!」


 僕は目を背ける。


「い、いきなりどうしたの、ナディア」

「私は、もっと知ってほしい。セカイに、私のことを、もっと理解してほしい」


 ナディアは僕の上にまたがるように膝を折り、お湯に身体を鎮めていく。

 あ、大事な所は隠れたみたいだ。

 いや、上は隠れてないけどね。


「私を、感じて欲しい」


 そう言って、ナディアは僕の手を取り、胸を押し当てる。

 うえええっ⁉

 ちょ、ちょっとナディアさん、それは……あれ?


「私の胸の高鳴り、感じる?」

「ええと、悔しいけど、先端の感覚はまだ戻ってなくて……」


 なんてこった!

 こんなにおいしいタイミングで感覚がないだって?

 天は僕を見放したか?

 ラックにデバフはかかってなかったはずだよね?


「なら、直接、聞いて」

「え?」


 ナディアは徐に僕の頭を抱きしめる。

 柔らかくすべすべとした肌の感触が僕の頬に触れる。

 あ、これ、さっき二の腕に当たってた感触だ。


「聞こえる?」

「え、うん。聞こえる……じゃなくてっ!」


 僕は首を逸らして、ナディアから顔を離す。


「いきなりどうしたのさ、ナディア。こ、こんなこと……じ、自分を大事にしないと駄目だよ!」

「……だって、もう、ダークエルフの調査は終わったって。私に、興味なくなったって」

「言ってないよね?」

「私、セカイと離れたくない。だから、私に、もっと興味を持ってほしくて」

「離れないよ?」

「だから虜に……え?」


 ナディアは驚いたように目を丸くして僕を見つめる。


「離れない?」

「え、うん。まあ、ナディアが良ければだけど、一緒に行かない?」

「一緒に?」

「だって、人が多い方が楽しいでしょ?」

「え、ええと……」


 ナディアは急に勢いを無くし、戸惑った様子を見せる。

 そして、次第に恥ずかしくなってきたのか、顔を赤く染め、すーっと静かに僕の隣に戻っていった。


「……一緒に行っていいの?」

「もちろん。大歓迎だよ」

「よかった」


 ナディアは照れ笑いを浮かべる。

 そして、甘える様に僕の腕にしがみ付いて来る。


「ちょ、ちょっとナディア!」

「なに?」

「当たってる。当たってるから」

「……嫌なら離れればいい」

「動かせないんだって!」

「ふふっ」


 そうして、ナディアは意地悪な笑みを浮かべる。

 月明かりに照らされたその柔和な笑顔に見惚れて、のぼせそうになる。


「あのね、セカイ。私、セカイのことが……」


 ん、あ、違う。

 これ、本当にのぼせてるね。

 あんな興奮状態で温泉に浸かり続けたらのぼせちゃうのも当然だよね。


「ごぼごぼごぼごぼ」

「セカイ? せ、セカイ」


 脱力のまま温泉に沈んでいく。

 沈んでいく意識の中は微睡のような心地よさがあったのでした。


エディルメモ

『温泉成分は呑むことでも効力があるようです』


読んでくださりありがとうございました!

……終わりませんでした!

キリよく第二節を終えるために、もう一話書かせてください。

付き合わせてしまい、申し訳ないです m(_ _)m

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