第142話 ダンダイルの立場
そんなつもりは無かったのですが今回はいつもより長いです
後書きに少し人物紹介が有ります
疲労が蓄積した表情をした兵士達がやっとの事で辿り着いたのは森の出口で、そこから更に歩き続け、魔王国領内となった森を抜けて街並みが見える頃、一息つこうと休憩していると、迎えの使者らしき男が街の方からやって来た。
ダンダイルの姿を確認すると駆け寄り敬礼する。
「お待ちしておりました。こちらを・・・。」
所持していた書簡を手渡し、ダンダイルは内容に目を通すと、歓迎されていないことを示すモノであった。
「査問会議に被告として出席せよ・・・?」
言葉の意味が分からないのではなく、意図が分からないという悩ましい声だ。
「中身については何も知りませんので。失礼いたします。」
形だけは丁寧な敬礼を繰り返して、男は駆け足で去っていく。
「私的流用でもバレたかな。」
走り去る男の背中を、目を細めながら呟いて、そして渋く笑う。
実際に私的流用をしたつもりは無いが、事実として自分の領分に属さない事で大金は使っている。勿論、魔王ドーゴルに報告済みではあるが。
「どうかいたしましたか?」
オリビアが心配そうに声を掛けると、ダンダイルは片手をあげて応じた。
「トルチェ殿が気にする事は無い。これは魔王国の・・・特に私の問題なのでな。」
「・・・可能であれば、魔王様に謁見したかったのですが・・・。」
「ふむ。・・・済まんがそれは利用させてもらう。」
どういう意味なのか、どう利用されるのか、オリビアが返答に困っていると、カールとルカが顔を並べて現れた。
「閣下、急ぐように指示いたしますか?」
「そうしてくれ。」
「書簡を届けに来たあいつ、近衛兵ですよ。」
「魔王様直轄の兵士が何で・・・。」
「直轄と言っても直接指示を与えるのはあいつの直属の上司だからな、魔王の言葉が届くより横から飛び込んでくる声の方が近いんだろ。」
その声の主について想像は付いている。
魔王に様を付けろ。と、ルカは思っている。
「切り札もある。心配はないだろう。」
ダンダイルは小樽の中身に高い期待を寄せていた。
急いでいるようで悠然と歩いているダンダイルの率いる部隊は、城内に入るとその場で解散となった。残されたのは二人の隊長とエルフの女性だ。
「ほら、やっぱり来たぞ。」
「ガリバーの忠犬か。」
そう言われたとは知らない男は、確かに犬獣人なのであながち間違ってはいない。
「嫌な眼付きだ。」
と、オリビアはそう評した。
「不正が無いか見張ってるんだ。こんなところを見るくらいならデスクにしがみ付いてりゃいいのに。」
「そりゃそーだな。」
と、ルカとカールが遠慮なく言っている。
「ダンダイル殿は何処へ?」
「トヒラ閣下を呼びに行ったと思う。」
「なぜ?」
とは、ダンダイルでは駄目な理由があるのかと言う意味で訊いている。
「唯一の女性将軍なんだ。見ると吃驚するぞ。」
それから数分を待たずしてやった来た女性は、金髪の短い髪と、真っ赤なマントを身に付けているが、一瞬子供かと見間違えるほどの容姿をした女性だった。
「あなたが銀髪の志士ね。初めまして、トヒラよ。」
「え、あ、はい。トルチェです。」
横を見ると二人は直立不動で敬礼している。それに返礼した後、トヒラが言った。
「女性を案内するなら女性が良いってね、なかなかダンダイル様も私の事を解ってらっしゃる。」
「宜しくお願いします。」
自分より低い女性に丁寧に頭を下げるオリビア。背の低さと格の高さは関係ない。
「決まりだから失礼するわね。」
そう言うと男二人を睨み付けた。くるっと回れ右をする。
その後、トヒラはオリビアの身体をあちこち触り、何故か胸を念入りに触った。
「・・・いいわね、さ、行きましょ。」
「今のは?」
「隠したモノが無いか調べただけよ。」
「なるほど。」
「アンタたちは戻っていいわ、ガリバーの犬なら直ぐに追い返すから、ダンダイル様によろしく言っといてね。」
くるっと回って元の向きに戻ると、再び敬礼して駆け足で去って行った。
オリビアはその女性の後頭部を見ながら後を付いていく。
見た目からは想像できないほどの威圧感があり、通りがかる兵士達は彼女を見ると立ち止まって敬礼する。綺麗に磨かれた通路を通り抜け、幾つかの階段を上がり、辿り着いた部屋の前で、警備の兵士が敬礼すると扉が開く。
「トヒラ、参りました。」
「お入りください。」
声しか聞こえない男の声は若さが籠る。トヒラに続いて中に入った時、思った以上に狭い部屋と、高級感あふれるテーブルとソファーだけの部屋だった。
「・・・彼女が?」
「銀髪の志士です。」
「そうですか。ではお二人とも座って。」
女性が座るのを確認してから座ると、即座に給仕の女性が飲み物をテーブルに配置する。カップが四つ並べられると静かに去っていく。
「もうすぐダンダイルさんが来ますんで、それまでお茶でもどうぞ。」
言われるがまますすめられた紅茶を飲む。熱すぎず冷たすぎず、乾いた喉を潤わせるに丁度良い温度だった所為も有り、いきなり飲み干してしまった。
すると何処からともなく現れた給仕がカップを下げると同時に新しいカップに新たに満たされた紅茶が置かれる。
湯気の量が先程よりも多く、今度は少し熱いのが見ただけで解る。
「ところで、魔王様にはお会いできますのでしょうか?」
「ふふっ。」
子供のように笑うトヒラに釣られて男も笑う。
「私が15代目魔王のドーゴルです。」
トヒラの時以上に驚く。
「・・・トヒラ殿も知っていたのなら教えて下っても宜しいのに・・・。」
「ごめんなさいね、知らないとは思わなかったから。」
そう言ってくすくす笑う。
「まあ、歴代の魔王で最も魔王らしくないと言われて800年ですから、慣れたモノです。」
「いえいえ、そのような事は・・・。」
この言葉に限って言えば本心である。目の前の男は隣の子供の様な女性よりもはるかに高い魔力を帯びていて、座っているだけでも異様な威圧感がある。魔王の側近にしては強過ぎると思ったが、若すぎると思ったのも同じであった。
対応に困っているオリビアを救ったのはノック音だ。扉が開くとダンダイルの姿が現れ、何故かオリビアはホッとした。
「ダンダイルさん、明日の会議はどうするんです?」
「さん付けは・・・、明日はこれを持って行く。」
「これは?」
「キラービーの蜂蜜だ。」
「そんな高級なモノをどうして?」
「あの村を手伝うのに特別な理由として付け加える。みんなに言えなかった理由としてもな。」
「これはまた・・・凄い切り札ですね。」
「そうだろう?あいつらもこれを譲られたら黙るだろうよ。」
「むしろ国産品として倉庫にしまいたいですね。」
「それも可能だろう。」
「という事は、量産されているという事ですか?!」
流石の魔王も吃驚である。
「毎日食べているらしい。なぁ、トルチェ殿。」
「はい。朝食に毎日食べていました。小瓶に一口程度ですが。」
それでも、ただの朝食が魔王クラスでも不可能な金額に相当する。
「近年の資金不足が解決したら、ガリバーも大喜びですね。」
「まぁ、あいつは間違いなく寝返るだろうな。」
「ふむ・・・。」
その間無言のトヒラは、不思議そうにして、さらに困惑しているトルチェの横顔を眺めている。
「アナタ大丈夫なの?」
「え、え、はい。」
どう見ても大丈夫ではない。目の前に居る男は現魔王だ。もう一人は元魔王だ。魔王と謁見すると言えばもっと違うモノを想像していたのだが、会話の内容を除外すれば、近所のおじさんと若者が喋っているような感じしかしない。実際は、こんなところに居る自分が信じられず、何やら重要な事を言っているようなのだが、話し方が雑過ぎる。あの村でもそうだったが、太郎に関わってから周りの人が変わり過ぎた。
「多分、私達の事で混乱しているのでしょう。」
「お前の威厳が足らんのだ。」
「そういう言い方をするならまた魔王やって貰っても良いんですよ?」
「断固拒否する。」
オリビアは余計に混乱した。
「その件の事ですが。」
笑っている二人に、トヒラは二人に真剣な目を向ける。
「ガリバー将軍は不正だと訴える方針で間違いありません。ダンダイル様の行った内容は一部に不正があることも認められます。訓練の一環としては流石に誤魔化し切れません。」
「トヒラの目は確かだ。信用している。」
「ありがとうございます。その信用を頂いたうえでこれは確定できなかった事なのですが・・・、ゴルルー将軍はダンダイル様を将軍の座からも引きずりおろしたいと言う噂が出回っています。詳細はかなりの内部情報なので部下に忍び込ませていますが、向こうもそれなりの兵士を配置している事から、なにかしら企てている事は間違いありません。」
「こっちも情報漏れには注意していたが、新兵も多いからな。」
「金や昇進をチラつかせて喋らせたようです。」
「向こうの手引きで昇進したら私の部隊にいられる筈も無いのだがな。」
「それでも階級社会で一つ違えば待遇も変わりますから。」
「確かに。」
「魔王の待遇が改善されないのは何故でしょうね?」
「それは諦めるんだな。」
オリビアは聞いてしまった事を忘れようと努力し、両眼を閉じて静かにしている。
「勇者専門で対応する時からあの男は反対していたからな。」
「傭兵の募集、破壊された家屋の修理、負傷者への治療一時金と、かなりの支出になりますから。」
「ガリバーは消極的な反対者だ。不正でなければ我慢はするだろう。」
「やはりハンハルトへ赴いたのが始まりかと。」
「そうだな、アレは少し無理をし過ぎた。」
「特に勇者だけを専門にしたつもりは無かったのですけどね。いつの間にか勇者以外には対応してはならないという風潮が染まっていきましたね。」
「ゴルルーが広めたのは間違いない。」
「不正はリスミル将軍に対しても厳しい監視が向けられていましたが、ダンダイル様をその中に巻き込んで纏めて墜とそうとするでしょう。」
「まるでハエ叩きでもするつもりなのか、ヤツは。」
「魔王様が無視できないだけの十分な証拠を集めてきましたからね。」
「嫌疑あり、と言う程度の証拠でしたけど。それでも一個人に対して行われたとなればその真意を確かめる必要が有る。と言われれば無視できません。」
「あの件に関しては表向きはただの遠征だ。」
「商人の町でも調査したのは確定していますから、ハンハルトの兵士から聞いたのでしょう。」
「まぁ、そんなところだな。」
「ジェームスと言う冒険者がいた事で騒ぎが大きく成っていますし、現地の事情を知らない兵士達にとっては喋る事に不都合も有りません。」
「彼らがドラゴンと戦った事までわかっているのか?」
「え?!」
「太郎殿はドラゴンと戦ったのですか?」
「フーリン様が教えてくれた。」
「あ、あぁ・・・あのフーリン様ですか。なら間違いないですね。」
フーリンの名を聞いた後のトヒラの口調に、なぜか渇きを感じた。ただし、それに気が付いたのはオリビアだけである。
「太郎殿の強さは底が知れません。」
「同感だな。」
「それ程強いのなら、関わらなくても宜しいのでは?」
率直な意見であり、まさしくその通りだとダンダイルも思っている。
「太郎君だけの問題であればそうだろうな。」
「世界樹の復活ですか。」
「お前もその目で見たら解るだろう。次にあの村に行く機会がいつになるかはわからんが、絶対に一度は見ておくべきだ。」
「あの大樹なら遠目では何度も見ていましたが、まさか一日で燃え尽きるほどの飛竜の数には驚きました。」
「問題はドラゴンじゃない。」
「と、いいますと?」
「太郎君の強さは自分自身を守るための強さではない。それが問題なのだ。」
「世界樹や仲間を守るために力を発揮する・・・守護者みたいな人ですね。」
「実際そうだろうと思う。あれだけの強さを身に付けていて、邪な欲望をほとんど感じない。むしろ弱いとすら思っているのだから。」
「ダンダイル様のおっしゃる太郎と言うお方はどのくらい強いのですか?」
「今戦うのなら全力で逃げる。」
トヒラは丸くてかわいい目を更に丸くした。
明日の対策について語った後は、オリビアの番である。
オリビアは魔王に対する魔王国内を通行させてもらった礼と、今後も魔王国内を自由に歩く許可を求めていた。
「本来は必要の無い事ですが、そういう事情なら通行許可ではなく、魔王国内におけるエルフの住める場所を提供しても良いですよ。」
「それはダメだ。」
ダンダイルは言う。
「元々敵対していたわけではないのだぞ?」
「では、どうしましょう?」
「トルチェ殿が求める許可は正確に言えば通行許可ではない。」
オリビアが重くなる頭の所為で、無言で下を向く。
「言いにくいからあえて通行許可を求めているだけで、本心で言えば安全保障だ。」
ダンダイルには見透かされている心の中の希望を言葉として出されると、非常に心苦しくなる。
「銀髪の志士はあの戦争の生き残りであって、あちら側にしてみれば敵だ。敵に味方する者は敵となるのは道理だろう。」
「中立どころか貿易もほとんど行った事の無い国なのにですか?」
「だからこそだ。」
オリビアが下を向いたまま苦い声で言う。
「追われているという事は無いですが、魔王国に居るという事が知れ渡れば、必ず向こうからやってくる事になります。」
「トヒラの立場で説明してやれ。」
トヒラは外務省の将軍で、今は主に諜報活動を行っている。国として大きな取引が無いので特にやることが無くなっていた。しかし、前回の国境での戦いによって重要性が増していて、連日のようにガーデンブルクにスパイを送り込んでいた。しかし、あの女代将の正体は掴めていない。特に個人プレイで戦争を引き起こされてしまっては、国家としての対応では全く役に立たないのだ。
「一つ目は技術の漏洩です。エルフの中では特殊な能力であったとされるモノも、技術によってそれをカバーする事が可能というモノが有ったとすれば、広められてはエルフ国として困ります。」
魔王が腕を組んで考える。
「二つ目は歴史の改竄です。」
「かいざん?」
「エルフ国は清廉潔白の美しい国とされていましたが、エルフがエルフを奴隷として扱っていたり、噂でしかなかった黒歴史も暴かれてしまうでしょう。」
今度はダンダイルも腕を組んでいる。二人の男に見詰められても、トヒラが怯む事は無い。むしろ意気揚々と喋り出す。
「そして、最後にそれらの流言が世界に広まる事です。たとえどんな嘘でもエルフから聞いた。どこのエルフだ―――あの逃げ出した者達がそう言っていた。と、有る事ないことを色々と言われてしまいます。」
「今でも噂は沢山有ると思うが?」
「魔王様のおっしゃることも間違ってはいません。ですが、証拠となる存在が在るか無いかでは、効果も変わります。」
「なるほどなあ・・・勉強になる。」
「有り難きお言葉。」
「ドーゴルが勉強不足なだけだろう。」
「魔王辞めたいなー・・・。」
「それは許可できないな。」
魔王が首を垂れるとほぼ同時にオリビアがゆっくりと顔をあげた。
「本当に申し訳なく・・・あの土地も本来は魔王国領内であると知っていれば住み付いたりはしなかった。」
「あの土地は名前だけの魔王国領なので、そこは問題にはならないと思いますよ。」
「うむ。」
「我々は確かにエルフだが、もうあの国とは関りを持ちたくもない。太郎殿を利用してしまった事もすべて私の責任なので。」
「だいたいシルヴァニードの所為だろう。」
「シルヴァニードって存在するのですか?」
「する。と言うか、もしかしたら近くにいるかもしれない。全く魔力を感じさせる事無く瞬時に現れるのだ。」
「そんなに恐ろしい存在なのですか・・・。」
「恐ろしいというか・・・なんと言うか・・・。」
何故かその説明にオリビアも困惑していて、二人しか知らない事が有るという事に気が付いたトヒラの頬が膨れた。
「ダンダイル様が隠し事ですか・・・。」
「隠し事の一つや二つぐらい誰にでもあるだろう・・・ちなみに、隠したい訳じゃないぞ、説明しにくいだけだ。」
その時、周囲に風が吹いた。
当然の事ながらこの部屋は密室で、扉が開かれたわけでもない。
「私の噂話ですか?」
「ひぎゃっ?!」
トヒラがとんでもない声を出して驚く。
「・・・ずっと聞いていた?」
「太郎様に頼まれて音声を繋ぎに来ただけです。ところでこっちの人はなんで手を合わせているのですか?」
「当代の魔王でも初めて見たらこうなるのか。」
「・・・始めても宜しいですか?」
「うむ。」
「・・・きこえますかー・・・。」
「ああ、太郎君。聞こえているよ、何の用かね?」
「突然で申し訳ないのですけど、綿花の種って売ってますか?」
「綿花か・・・この時期なら売っていない事も無いが大量に必要かね?」
「マナがいますんで少しでも問題ないです。」
「そうか蚕を育てるよりも楽に大量生産できるな。」
「そうです。エルフの人達もたくさん来る事になるので温かい服と温かいベッドをたくさん作りたいんです。」
オリビアが口を開こうとしたがダンダイルが制止した。
「分かった。一行がそちらに向かう時に渡しておく。」
「ありがとうございます。あとオリビアさんにもお礼を言っておいてください。」
「うむ、伝えておく。」
「色々と済みません。今度来る時に蜂蜜をたくさん用意しておきます。」
「その蜂蜜なんだが、量産は可能になるのかね?」
「今育成している子供達が育った後なら今の数倍は余るそうです。」
「酒樽に入れたら溢れてしまうな。」
「あー、ちょっと重い荷物になるかもしれません。俺達もあんまり食べると眠れなくなってしまうみたいで。」
「そんなに大量に食べているのか。」
「実際、今も余ってます。」
「分かった。今度要件とは別に蜂蜜を貰いに行く。」
「分かりました。いつ頃来られそうですか?」
「暫くは仕事をせねばならんのでな。」
「俺達の所為ですみません。」
「気にしなくていい。太郎君のおかげで問題が良い方向に解決するからな。」
「・・・そうなんですか?まぁ、派閥争いなんて関わりたくないですから。」
ダンダイルは一つ気になった事を聞いてみる事にした。それはエルフの問題である。
「太郎君に一つ答えて貰いたいのだが、エルフ達が通行許可証を求めて来たとして魔王国の立場としてどうしたらいいと思う?」
「・・・なんでそんな重い質問が。」
「率直に聞いてみたくなったのだ。」
太郎君は考えているのだろう。冷めきってしまった紅茶を飲んで僅かな時間を浪費していると、応じる声が聞こえる。
「エルフの国と関わりの無いぐらい希薄な関係なら、許可証を出すと碌な事にならないと思います。」
「どうしてそう思うのだね?」
「せっかく無関係なのに、関係性を作ったら敵になってしまうじゃないですか。」
「ふむ、なるほどな。変な質問に答えて貰ってすまないな。」
「いえいえ、では失礼します。」
声が途切れると、シルバもいつの間にかいなくなっていた。
「太郎君は40歳くらいの普人だからな。」
「何処をどうしたら一般の普人であれほどの考えがスッと出てくるのですかね?」
そして当代の魔王が落ち込んでいた。
カンガル・ド・ゴルルー
悪魔族
5523歳
魔王国の将軍の一人
国土防衛省軍の代表
ダンダイルはこの将軍の席を半分引き受けて現在の対勇者防衛の代表になっている
当然の様に怨まれている
エクス・ガリバー
魔人族
2310歳
魔王国の将軍の一人
大蔵省軍の代表
軍という体裁をとっているが、戦闘は苦手
主に国庫の金融関係を取仕切る
各部隊への配分・支度金なとを決める立場
武力ではなく、その知能を買われて将軍になった
対勇者防衛で余剰金が別の事情に使用されているのを見付けた最初の人
エタ・ポック・リスミル
猫獣人
899歳
魔王国の将軍の一人
工運省軍の代表
主に人材募集や補給関係の責任者
人事や運輸、城塞などの補修で大量の金を使うかなりの金喰い部署
大蔵省軍と仲が凄く悪い
ニック・ゾル
牛獣人
ムキムキの超筋肉質
魔王国の将軍の一人
兵部省軍の代表
主に兵隊を仕切る
戦闘は大好きだが、その立場を最近ダンダイルに取られている
ただし、勇者は嫌いなのでダンダイルに対して恨みよりも少し申し訳ない気持ちがある
トヒラ・ナオミ
狐獣人
ぺったん娘で低身長
短髪で金髪
見た目は子供頭脳は?
父親が元冒険者でオオシマノ国出身
魔王国の将軍の一人
外務省軍
外交関係で主に国同士の取引や交渉などを行う
諜報も得意分野で情報局と言うスパイだらけの部署がある
ダンダイル様が大好き
カール・チャライドン
犬獣人
元冒険者で女大好き
とある事がきっかけで冒険者をピタリと止める。
で、何故か軍人になった
ルカ・デッチ・チャチーノ
魔族
由緒正しい軍人家庭の若者
父親が憲兵隊に所属していて、その影響をモロに受けている
不正は好きではないが、事情を知れば理解する程度に頭は柔らかい
ダンダイルを尊敬している
コンロッソ
犬獣人
ハンハルトの訓練場総責任者で大佐。ジェームスとは旧知の中で、売り出し中で若い頃のジェームスに勝ったのをたびたび自慢している。現在の実力は五分五分くらい。今の地位を手に入れるまでにかなり苦労している。




