巨大スライムvs楓の能力
迷走してます。
どうか、愛想をつかせないようにお願いいたします。
投稿、ぎりぎりセーフ……。
楓は、一人迷宮の中を歩いていた。
そこに飛び出してくるスライム。
「うわっ!」
驚きながらも、剣を当てバチッ。
電撃でスライムは絶命し、溶けて消えた。
後には、石だけが残った。
「一階層くらいならやっぱり大丈夫だな。」
満足げな顔をし、石をそそくさと回収する楓。
この石は、魔石。
魔物に入っており、実態はよく分かっていない。
ただ、冒険者ギルドでは倒した証明として、魔道具を作る材料として、などの理由で回収している。
つまり、冒険者の収入源だ。
これを巡って争いが起きることもあると聞くから怖いものである。まったく。
そんなこんなで、まあまあゆとりをもって一階層を進むこと一時間。
装飾のされた重々しい扉が見えてきた。
「ん?あれは……」
ボス部屋である。
一階層ごとにおり、最初の三階層くらいは弱いのだが、最前線に行くとやたらめったら強いやつも出てくる。
ちなみに、魔物のレベルは、
D級・・・・・・スライムなど、だれでも倒せる
C級・・・・・・初級 冒険者なら当たり前
B級・・・・・・中級 一般人だと歯が立たないが、冒険者の70%は倒せる。
A級・・・・・・上級 冒険者の上位35%ほどが倒せる。村一つくらい滅びることもある。
S級・・・・・・高ランクの冒険者も苦戦することもある。ものによっては小さな町くらいなら滅ぼす力。
ss級・・・・・冒険者が多数、または軍が出動。災害級。町くらい簡単に滅びる。
sss級・・・・魔王の直属の部下レベル。もうあきらめて逃げましょう! 勇者がんばれ
EX級・・・・・なんの冗談だ?魔王レベル。確認された例はない。あきらめて死にましょう。国が滅びます。
という感じだ。
一階層のボスはだいたいC級。
まあ、頑張れば倒せるというレベルだ。
「よし、行くかっ!」
気合を入れ、楓は重々しい扉を開いた。
―――ボス戦開始
中に入ると、そこにはなにもいなかった。
丸い、体育館みたいな広さの部屋が広がっているだけだった。
「……ん?」
警戒は解かずに周りを観察する楓。
すると、部屋の中心に魔法陣が浮かび上がってきた。
淡い光を放ち、閃光が走る。
数字のようなものが空中で踊った後、そこには巨大スライムがいた。
「うわっ!」
ひとまず距離をとる楓。
巨大スライムは、体から小さな普通のスライムは大量に出し始めた。
一斉に楓へと襲い掛かる。
「数多いなぁっ!」
自慢の剣で、斬って斬って電撃を食らわせるがきりがない。
巨大スライムは体を半分くらいの大きさにし、百体ほどのスライムを出していた。
スライム自体は、体当たりや酸のような液体を噴出するしかしてこないが、数が多いと十分脅威だ。
「くそっ、魔法が使えれば……。」
思わず歯噛みする楓。
あれ? というかほかにもなんか付与してなかったっけ?
なんだっけ……。
ああ、もうっ! 思い出せない!
水? 光? 闇? 土? 風? 炎?
いや、火だったかなぁ……?
「ああ、もうなんでもいいから魔術発動!」
楓の体から魔力が漏れ出す。
剣からは炎が噴き出した。
その炎は周りのスライムを一瞬にして薙ぎ払った。
背後には光球が。
スライムを怯えさせることしかできないが、少しスライムと距離が取れた。
でも、それも束の間。
じりじりとあたりを包囲して近づいてくる。
「ピィィィィ!」
巨大スライムが鳴き声を上げた。
突如、スライムの体に光が走り、メタルになったり、素早くなったり。
突進してくるスライム。
「発動! 発動! 発動!」
B級らしきスライムも含め、たくさんのスライムが突進してくる。
「発動っ! 発動っ!」
再び剣からは、炎と雷が放たれる。
そして、大量の光球。
また、何十体かのスライムを薙ぎ払う。
それでも、スライムは近づいてくる。
「はあああああああ!」
無我夢中で剣を振り回す。
「発動っ!」
剣が光を放った。
虹色のようなきれいな光だ。
「発動っ!」
剣から黒い煙が放出された。
スライムを一気に覆いつくす。
「ピュィィィィィィィィィィ!?」
苦しげな鳴き声が聞こえる。
煙が晴れたとき、そこには倒れた巨大スライムがいた。
「はぁ……。はぁ……。」
肩で息をしながら、楓は立っていた。
足元はふらついている。
「勝った……?」
ふぅ、とため息を一つつき、その後目を閉じ、糸が切れたように倒れた。
後には静寂だけが残った。
なんか伏線が多すぎな気がしますけど、ちゃんと回収するんでもう少しお待ちください。3話くらい後かなぁ……。