第4遊 『探索?いや、その前に』
今回は主にゲームの本当の始まりとして書く予定です。少し短めに終わらせようかと考え中です!
『リアル世界』を使用する点で色々な重要点があり守らないと自身に危害が加わる事もある。
まずは外部接触。外の人との接触は基本キーボードを通してのチャットしか不可能で無理矢理ゲーム機を外すと脳に障害が出る危険性が言われていた。オンラインゲームなら他機からの接触も可能だがオフラインゲームはこんな欠点がある。
2つ目は身体に関する事。ゲームの中に入ってる間で身体に危害を加えられた場合や著しい機能の低下にしか危険信号を出してくれない。それ以外は全て自己責任だ。此処で重要なのは「著しく」って言う所だ。多少の低下では一切反応してくれない。
そして、3つ目は俺達だけに言える事で……ハッキングしても中に入ると言う行為だけで場所とかの特定は一切不可能になっている。オンラインとかならパネル操作で探す事は可能だがオフラインに強制入場だからそうもいかない。
まぁ、そんな訳で
「さて、まずは探しますか……」
ミニゴンクエストの中に入った4人はまずは探す事から始まる。今回はRPGと言う事で進行度補正が入る事になり現正規プレイヤーが進んでいない所は入れなくそれを基に探すしかない。
「そうだね〜……まぁ、私達このゲームやってたからレベルも低くは無いしね〜」
「そうですわよ。やっていなかったら面倒な事になっていますわよっ」
「だよね〜」
女子2人がそんな事を話しているがその通りだ。一応、忍び込む際にもディスクを通して侵入出来る訳でそれをプレイしていた場合はメモリーカードや内蔵機能によりしっかりとプレイしたデータとなり引き継がれる。もし、やっていない場合は俺達がまずレベル上げを……うぉ、面倒い。
「まぁ今回はレベル上げはしなくて良い訳だし……まずは進行度補正で場所を絞るか」
「だね〜。今、私達が居るのは『ニクノ森』になるのかな〜?」
大菊と南が2人で地図を見ながら場所を教えてくれる。大体の場所把握は必須条件だ。
「そのようですわね……えぇと、地図によりますと……あっ、どうやら此処から近い街までが現在の行動範囲になる様ですわね」
「と、言う事は結構早く見つけれそうですね」
「だと良いな」
ニクノの森って事は此処は中間点より少し先の地点となる。RPGでは素材集めの為に戻る何て言う事は良くある事……。それを考えたら必ず近いとはまだ言い切れないのだ。
まぁ、そんな事は考えても仕方が無い。考えるよりも行動する事に理は適うのだ。
「さて、行こうか」
俺がそう言いながら前を振り向き足を一歩踏み出すと
シュッ、ドスッ。
「うわっ!…………あぶなっ……」
弓矢がいきなり一本飛んできた。俺はいきなりのその弓矢に驚き一歩退くしか無かったと言うのに他の3人と言えば……
「うわぁ〜あの弓矢中々早かったね〜」
「当たらないなんて芸人失格ですわね。腐れば良いのに。」
「あの弓矢売れないですかね!」
「お前ら覚えておけこのやろ」
と、何と非情な事でしょう。確かに当たってHP無くなっても近くの教会に飛ばされるだけだけど。だとしても少しぐらい心配して欲しい物だ。京介は金に利子を付けてやる。南に関しては俺は芸人じゃないし腐れとかやめぃ。
まぁ、ともあれ恐らく
「これは……敵か?」
「そうだね〜」
木に刺さった一本の弓矢を見ながら聞くと考えてた答えが返ってくる。
「まぁ、そうなりますわね……」
この世界でいきなり弓矢が飛んでくるのは敵か罠だけ。だが、ここは何の変哲も無い森の中。罠と言う罠はそんなには無い筈だし俺が掛かった感覚は無いし敵に絞られる。ハッキングしていても敵には出会うしエンカウントしたら倒さなきゃいけない。それがゲーム侵入時に時間がかかるのだ。
「神無月さん、来ましたわよ」
南の言葉と共に、弓矢が飛んで来た方向を振り向くと弓矢を構えた兎の姿が……あぁ、相変わらず可愛らしいのに何て言う凶暴な物を。
「ちっ……仕方が無いな」
「仕事中の休憩って所だな!」
「いや、違うだろ」
京介がウキウキしながら武器を取り出すが、お前まだ仕事始まって数分だぞ。休憩早すぎだろ。
と、そんな事を考えていても仕方が無くそれぞれが武器を構える事に。
「さて、時間は手短にな」
「は〜い」
「分かりましたわ」
「了解!」
さぁ、手短にこの闘いを終わらせるか。永遊病患者の家族が待っている。
はい、4話は短めな感じです。
次からは登場人物1人1人の説明も混じっていきます。
今日の内に少しずつ書いていきます!