01:ここから
殺人を犯した者だけが集まる世界……
この世界を抜け出すには、大罪人と呼ばれる7人を全員殺すこと。
主人公は、この世界から抜け出すことが出来るのか……
このくそみたいな世界で君だけが……
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目の前に広がる真っ赤な景色……
「ここで……死ぬ……のか……」
××は、周りを見渡す。
そこには、男と女の死体が転がっていた。
吐き気を覚えた。
しかし、それどころではない。
××も腹を刺されており、そこが酷く出血していた。
××は、死を察した。
━━━━ああ、××はここで死ぬんだ……
目の前が真っ暗に……
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目を覚ますと、そこには見慣れない景色が広がっていた。
「ここは?」
私は驚く。
この見慣れない景色だけでなく、刺されていたはずのお腹の傷が消えていたことに……
「あれ?もしかして、私死んじゃってここは天国?」
「地獄の間違いだろ……」
独り言を呟いていると、後ろから少年の声が聞こえてきた。
「???」
「どーも……」
後ろを振り返ると……そこに立っていたのは右目に眼帯をした白髪の少年だった。
少年の髪型は寝癖がついており、服装は大きめのパーカーにサルエルパンツでシンプルな装いだ。
「君は誰?」
そう聞くと……
「俺は、司郎。お前は誰だ?」
少年は司郎という名前らしい。
「私は、春野雅。ところでここが地獄ってどういう意味?」
顔を触りながら、私は少年に尋ねた。
少年は、吐き捨てるように……
「ハッ、ここは罪人しか来れない世界だ……それも生前人を殺した奴らだけが集められた世界……」
「え?ここには、死んだ人しかいないってこと?」
「……そうだ。そして、この世界で死んだらもう終わりだ。逆に生き返ったり、転生したりできる可能性もある。」
「死んだら終わり……生き返ったり、転生したりできるってどういうこと?」
少年は、私の方をしばらくじっと見たあと、遠くを見つめ
「この世界には、7人の大罪人がいる……全員殺せたら生き返ったり、転生したり、望みを叶えることが出来る。だけどそう簡単に7人の大罪人に勝負してもらえるわけじゃない……」
「どうしたら、勝負してもらえるの?」
「……それは」
「司郎……新人の迎えが遅いのではないですか?あまりにも遅かったため、私までここに出向く羽目になりましたよ?」
突然、男の声が司郎の後ろから聞こえてくる。
見ると、眼鏡をかけスーツ姿のニコニコ笑った男がこちらに近づいてきていた。
「神崎……」
「司郎……何をそんなに話し……」
男の名前は、神崎というみたいだ。神崎は、私の顔をじっと見つめた後、驚いた顔をするが、すぐにニコニコ顔に戻り、
「ああ、そういうことですか」
と呟いた。
「はじめまして、春野雅さん。私の名前は、神崎と言います。よろしくお願いしますね。」
(この人……なんで私の名前を知ってるの……?)
「は……はい……」
笑顔だけど、私の本能が言っている。
目の前の男は危険だと……この場から逃げてしまいたい気持ちに狩られたが、恐怖で足が動かない。
そんな様子に気づいたのか、司郎が
「おい……おまえその怪しさ満点の薄ら笑いやめろよ……気持ちわりぃ」
そう言うと、神崎は私の方に目を向け
「おやおや、これは失礼しました。随分と似ていたものですから……会えて嬉しい気持ちになってしまいましたよ……それでは私はこれで失礼しますね……またお会いしましょう」
神崎はそう言い、去っていった。
「……ねえ、司郎。彼は誰なの?」
「あいつが、噂の7人の大罪人のうちの一人だ」
「そう言えば、どうやったら勝負してもらえるの?」
「そのステージの大罪人に認めてもらえばいい……大罪人によっては、たくさん人を殺すことで認めるやつもいるし、そのステージで何をしたかで認める奴もいる……まあ、要するに大罪人それぞれで認めてもらう方法は違うってことだな」
「え、それじゃあ私はずっとこの世界に?」
「何もしなければ何も変わらない……何かすれば、現状からは変わるだろ?」
(……何言ってるんだ、こいつ)
私は心の底からそう思った……深いこと言ってそうで言ってることは全然浅い。
「っ、なんだよその目は!まあ、とにかく俺は教えること教えたからな!さっさと行くぞ!」
「え?行くってどこに?」
「決まってんだろ、ここに来たやつは、全員最初は神崎のステージに案内するのが俺の役目なんだよ」
司郎は、心底面倒くさそうな顔して言った。
「え、さっきの?」
私はさっきのことを思い出し、震える身体を必死に抑えようとした。
「おい、おまえビビってんのか」
「なんか、あの人怖くて……怖いの……」
「今から怯えてちゃ、この世界では生きられないぞ……それに安心しろよ、神崎は7人の大罪人の中で一番弱い……おいっ!急げ!ちょうどこれから神崎の戦い見れるぜ!」
司郎は、私の手を引っ張る。そして、闘技場のような建物の中に入る。
「さあさ、これは皆見物だよー!大罪人が1人神崎VSそれに挑む命知らずはーこいつだ!ドメイクっ!!」
「俺は、お前をぶっ殺して生き返って、俺をバカにしたヤツら全員殺すんだぁ〜」
「……」
(あの人……怖いって感じたけど……実際戦うってなったらどう戦うんだろう……)