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ずぼらな悪役令嬢×空から降って来たヒロイン=溺愛ルート??  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【おまけの番外編】

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ヒロイン視点(2)

 傷つけてしまった人への謝罪、私を救ってくれた人への御礼を伝えに行くことにしたのだ。


 だが一番は身近にいる相手、師匠であり、神官を目指す私を導いてくれるロイに、改めてお詫びの言葉を伝えることになった。


「リコ。もう終わったことです。それにぼくは神の加護のおかげで、傷は浅くで済みました。今はもう包帯もとれ、傷痕も残らないでしょう。何より君は悪魔……殺人犯の魂に体を乗っ取られていたのです。不可抗力だった。そこはもう仕方なかったのです。大切なのはこれから」


 ロイは笑顔になると優しいが、悪魔に対する時はとてもキリッとして眼差しも強くなる。


「悪魔は人の弱い心につけ入る。リコの心に迷いがあれば、そこから再び、君に憑りつこうとするかもしれない。そうならないように。心を強くしてください。そしていつかはリコと同じように。悪魔に苦しむ人を助けられるような、神官になってください」


 ロイは同い年とは思えない程、落ち着いていて、大人だった。

 さすが私の師匠をやるぐらいの上級神官なだけある!


「ありがとうございます、グラス上級神官。私、グラス上級神官のような立派な神官になれるよう、頑張ります!」


「いえ、ぼくは君の悪魔祓いに失敗しているんです。まんまと悪魔の演技に騙されてしまった。まだまだなんです。本当はリコの指導なんてする立場ではないのですが……。でも父上が……大神官が君を指導することもまた、修行の一つだとおっしゃってくれたので……。リコを教えながら、ぼくも学ぶことになります。共に高みを目指しましょう」


「はい!」


 こうしてロイへの謝罪は無事完了。そして――。


「グロリア、そして彼女の侍女とウォルトン卿にも挨拶をしたいのですね。分かりました。手配しますよ」


 ロイはグロリアとは幼なじみだと言う。

 よって本来、爵位もない異世界からひょっこり現れた私などが会うことはできないはずの公爵令嬢であるグロリア、騎士団の副団長であるアレクシスにも会えることになったのだ。


 会えることになったが……。


 緊張する。


 だってグロリアはものすごい美人。

 そして私はまだその姿を見たことがない彼女の兄であるアレクシスも。きっとグロリア同様で素敵な人物なはず。そんな二人に会うのかと思うと――。


 だがまずはグロリアの侍女に、大神殿で作っているチェリータルトを手に、会うことになった。


「まあ、わざわざありがとうございます。……悪魔に憑りつかれていたことは知っています。あの時のあなたは今とは別人でした。体を乗っ取られ、ご自身ではどうにもならなかったのです。そこはもうお気になさらず……。ただ、このチェリータルトはとっても嬉しいです! 大神殿のチェリータルトは有名ですから。有難く、いただきます!」


 グロリアの侍女は気持ちよく私の謝罪を受け入れ、チェリータルトを受け取ってくれた。そしてグロリアが待つ応接室へ案内してくれることになった。


 そう。


 私は今、ロイに付き添ってもらい、グロリアが暮らす公爵邸へ来ていたのだ……!


 ロイは上級神官の衣装を、私は神官見習いのワンピースを着て、侍女の後を続く。


 初めて足を踏み入れた公爵邸は、前世で見たことのあるベルサイユ宮殿みたいに立派だった。


 私がこの世界で知っている建物は、大神殿にある物のみ。こちらはとても太い柱とか、パルテノン神殿みたいな建造物とか、神々の像があったりするが、貴族の屋敷とは全く違う。リアル貴族の屋敷は本当に絨毯から頭上のシャンデリア、カーテンから壁紙まで、どれ一つとっても高級感が漂っている。ここが宮殿と言われても、私は信じてしまうだろう。


 ということで公爵邸はすごいが、これから会おうとしている人物だってすごい。


 ご先祖は王族で、前世で言うなら銀座の一等地に屋敷があって住んでいる公爵家の令嬢なのだ。いわゆる生まれた時からスーパーサラブレットで超セレブ! まさに雲の上の人。


 そんなグロリアについに会えると思うと、緊張感が高まる。

 彼女には大神殿で作っている香油と祭壇に飾るカラーを渡すつもりで持参していた。その香油とカラーを持つ手に汗がにじんでいるように感じる。


 夏が始まり、汗ばむ季節になっているが、これは暑さによるものではない! 緊張による汗だと思う。


「グロリア。ぼくだ、ロイだよ」


 応接室の扉をロイは気軽な様子でノックし、声がけをしている。

 使用人ではなく、ロイ自身がそうしているのは、それだけグロリアと打ち解けた関係だからなのだろう。


 幼なじみの二人。きっと子供の頃から仲良しなんだ。


 そう思っている間に、素敵なソプラノボイスが聞こえ、中に入るように応じてくれる。


 いよいよだ――。

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