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incident4.水留流星

会議室の扉がバンッと開き、白衣の長身女性がハイヒールをカツカツと鳴らしながら三千院さんに勢いよく近付いて来る。

赤い唇にマニキュア。大ぶりなイヤリングを着けている。


「ちょっと!私、久々のお休みだったのよ!ここのところ例の仮面事件の解析ばっかりっ。よりひとちゃんの頼みだから仕方な~く来たけど」

ん?女性にしては声が低く太いような…。


その様子に圧倒されていると女性は私に気づいたようで「何?この子」とじろじろと見てくる。

「あぁ、彼女は例の事件で…」と三千院さんが説明しようとすると「まさか、よりひとちゃんの彼女…!」女性は信じられないというような顔でふらつく。


ありえない。「違う」と三千院さんが否定してくれるが女性は全く聞いていない。


それどころか「この泥棒猫ちゃん!よりひとちゃんは渡さないわよ!!」泥棒猫ちゃん!?何それ。私が?

他の人達は笑いを必死にこらえている。阿刀さんまで…。


謎の三角関係が出来上がろうとしているところで再び三千院さんが説明する。

「聞け。彼女は仮面事件の被害者、天童日花さんだ。天童さん、コイツは水留流星つづみりゅうせい、検死官兼分析班だ。こんな格好と話し方だがれっきとした男だ」

え?男?

「あら、心は乙女よ」

「そして俺とはそういう関係でもない」

「やだー、よりひとちゃん冷た~い。でもそんなクールな所も好きよっ」

もしかして会いたくない専門家とはこの人か!ハートが飛んで見える。

そこで蛇丸君が吹きだした「ハハハハッ!ナイス過ぎる、つづみ(ネェ)」要するにオネエ系か。偏見はないし好きな趣味・格好は自由で良いと思う。迷惑を掛けない程度で。


実際にきれいだしモデルと言われても疑わないだろう。

「それで?この子がどうしたの?」落ち着いた声で水留さんが仕事モードに切り替えて三千院さんに聞く。仕事なのだから当たり前か。


「天童さんのオーラ、魂を見て欲しい」オーラに魂。スピリチュアルな用語がここで出てくるとは。

「天童さん、念の為穢れが移っているかどうか見るだけです」

その位なら大丈夫だろう。

「分かりました」

どういう事が行われるのだろうか。


「深呼吸して。吸ってー、這いてー…」

言われた通りにすると水留さんが目を閉じながら手の平をこちらに向ける。


するとパチンッと音がして水留さんの手が弾かれる。

「痛っ!」

「どうした?」

手を擦る水留さんに三千院さんが聞く。

「オーラは何も問題ない。でもこの子の魂、何か雲がかかっているように見えないの。それに弾かれたわ」


私は安堵して服の上から御守りを握る。そうするとプツンと音がして御守りが切れてしまう。

「ん?ちょっと待って!」

そのタイミングで水留さんが手を筒状にしてこちらに向け、中を覗くようにし「瞳、人見よ、一巡り。お見せ、見させて、奥の臆様おくさま」と唱える。


「何これ…鬼が混じってる!?」

『この事』はこれだ。

強めなキャラきました。私の中ではイチオシのキャラです。どんな自分でも堂々としている水留姉さんかっこいい!と思うのは私だけでしょうか?

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