incident23. 当たり
「どーも&roidです」
YouTube通りの挨拶だ。
「&の闇洞です」
「roidの髏遺人です」
そんな名前だったのか。
闇洞さんは眼鏡を掛けた普通の青年。
対して髏遺人さんは金髪にピアスをたくさん付けている。
二人ともイケメンなのだろうが普段から0係に囲まれているからか普通に見えてしまう。美形っておそろしい。
「警察庁捜査一課0係の三千院です」
「神楽坂です」
「天童です」
「後でアシスタントも来ますので」
「ハイ」
赤城君達、鬼をアシスタント扱い。まあ、来たいと言ってきたのはあちらだしね。私は本当に来たくなかったのに。
蛇丸君と阿刀さんは別任務だ。できればそちらに行きたかった。空気は最悪だろうが。
そんな事を考えている場合ではない。話に集中しなければ。
「それで、スタッフの方は?」
「今、編集をしています」
「どなたかお話できる方はいらっしゃいますか?」
「はい、和奏君!」
「何ですか?」
隣の部屋から一人の女性がでてきた。
「こちら、前に話していた0係の皆さんだ。話を聞きたいって。スタッフの美海和奏です」
「み、美海です…」
大人しそうな人、という印象だ。だからか三千院さんの大魔王様オーラに負けている。
「&roidのお二人にお聞きしましたが災いが起きるというのは本当ですか?」
「…はい。実際、他のスタッフもそうですが私自身も撮影の翌日、高熱をだしたり倒れたりしました」
「&roidのお二人も?」
「そうです。翌日、電話で『熱をだした』と連絡を受けて…」
「連絡?では実際お二人の様子は見てはいないんですね?」
「そうですが…で、でも本当です!&roidのお二人は本物なんです!!動画だって本物なんです!!」
あの大人しそうだった美海さんが声を荒げた。どうやら熱心な信者のようだ。
「す、すみません…。よく偽物だって言うアンチコメントが来るもので…」
「いえ」
三千院さんがチラッと時計を見る。
「そろそろアシスタントが来る時間ですね」同時にインターフォンが鳴る。
「ハイ」闇洞さんが対応する。
『0係の三千院に言われて来ました』
黄木君の声だ。言われたのではなく自分が来たいと言ったのだろうが。
扉を開けると「ビンゴ」と声がした。
「何?」髏遺人さんが聞く。
「何も」ニヤリとしているだろう声が届く。
中に入って来たのは神主の格好をした黄木君と着物を着て顔を布で隠した赤城君達だった。
「部屋の中を拝見させて頂いても宜しいですか?微かに淀みを感じたので」
「どうぞ。美海さんは編集に戻って良いよ」
「ハイ」
部屋の中をくるくると歩く神主ならぬ黄木君。
「これはいけない!二人を悪霊達が取り囲んでいます。速くお祓いせねば!」
「ではここではできないので神社まで」
三千院さんが二人を連れ出す。それから車でひたすら走ること一時間。
「あの…どこまで?」
「もう着きましたよ」
到着したのは人気のない森の中だった。
皆、車から降りると警察☆menのメンバーは着ていた着物を脱ぐ。
「窮屈だったー」
「警察☆men!?」
闇洞さん達が驚く。
「芝居はここまで。お前ら、正体を現せよ」
「何の事ですか?」
「とぼけるな。紫崎、白鷺」
「その名を言うという事はやはり赤城達か」髏遺人こと白鷺が言う。
「バレバレなんだよ。同じような手を使いやがって」
「チッ」舌打ちする闇洞こと紫崎。
『アイツらの正体は鬼だ。あとはどうするかだが』それで一芝居打つ事にした。聞かされていたとはいえ、本当に鬼だったとは。
「ね、鼻が利くでしょ?」
「ああ…」
三千院さんは不服そうに眉間にシワを寄せている。
「それで?何が目的だった?」
「食事に決まってるだろう」
「別の目的があるはずだ」
「お前らなら分かっているんじゃないか?」
鬼同士で話が進んでいく。
「まさか鬼火!?」
それまで黙って聞いていた凛々子さんが気づいた。
「当たり」
ニヤリと笑う
鬼達ー。
お久しぶり?です。柴佐倉です。
今回は鬼が二人増えてしまいました。0係はどうなってしまうのでしょうか!?
闇洞こと紫崎は杏理、髏遺人こと白鷺は永都という名前です。宜しくお願いします。




