incident17.企み
水留さんから連絡が来た。
「凛々子さんが言った通りだわ。
確かにこの人形、二重に呪いがかけてある。自分達にかからないなんて怪しまれるでしょ。だからあまり害のない呪いを入れた。反対に他の人達には普通にかけたわけね。呪いだと思わせるためよ。
それに藁人形や脅迫状からは何も感じ取れない。感じ取れないというよりも遊び感覚ね。試されたのよ。ねぇ、ご本人様達?」
いつの間にかそこにメンバーが揃っていた。「いやーご名答、ご名答」パチパチと拍手をしながら緑樹さん達が部屋に入ってくる。その中に赤城君はいない。
「試されたってどういう事だ」キレ気味の三千院さんが聞く。
「今までも本当に呪いのこもったプレゼントはたくさんあったんだ。呪いというよりもドロドロとした黒い感情がね」
「僕達はそれをエサにしていた。ライブも同じ事だよ」なるほど、それでモヤは吸収されていたのか。
「では仮面事件もお前らか?」
「仮面?何それ?」
「お前達ではないのか?」
「本当に知らないよ。ねぇ、クロ」
「ああ」クロこと黒萩さんは答える。
「最近、都内で何件も発生している事件だ。般若の面を付けられた人達が呪いによって暴れている。それを力にしているようだ」
「そんな面倒な事しないよ」
「さっきも言った通り、俺達にはファン達の思い、呪いの力がファンレター、プレゼントとしてたくさん来るからね」
「それでいて呪いの耐性に強く、大きな力を持っている女性を探していたんだ。ライブでもね。それで試していたんだよ」
「それでどうするつもりだったんだ!?」
「鬼灯を咲かせる」
「鬼灯?」
「ただの鬼灯じゃない。力を持った鬼灯の鬼火はこの地を焼き付くす。人間に虐げられる世はもう終える。人間の代わりに鬼がこの世を支配する!」
「何だって!?鬼だと?」
「そうだよ、僕達は鬼だ。男の鬼は雄蕊、女の鬼は雌蕊を持っている。だが、女の鬼は少ない。人間の中にも過去、鬼と交配して力を持った者もいると言う。その子孫がいるかもしれない。そこで人間の中からも雌蕊を見つける。赤城がしたようにな」印とはそういう事か。
「だが茎と葉の模様がついていないな」
そういえば「じゃ、邪丸君が上書きって…」顔が熱くなる。「何をしている、蛇丸め…」蛇丸君の事を知っているのだろうか?
その本人は知らん顔をしている。
「赤城はあの様子からいっても呪詛返しにあったか…」
「とりあえず今は与えられた任務を遂行するしかない。そうでないと周りに怪しまれる。蛇丸、お前は天童さんから離れるな」
「了解」
「神楽坂には俺が付く」うなずく神楽坂さん
「阿刀には水留を呼んだ」
「はい」
「あら、呼んだ?」ちょうどそこに水留さんが来た。鳥居を使ったのだ。
「ヤダ、イケメンだらけ!でも私は簡単に落とせなくてよ、ホホホ」男だしね。蛇丸君とは少し気まずいが任務は頑張らないと。




