incident16.代役
二日目、今日は私と大魔王様からお説教された蛇丸君も護衛係に参加した。私は今後の勉強の為だ。色とりどりのペンライトが星のように輝いている。
「Guiltyちゃん達!元気ー?皆のレンレンだよー!」
「れんー!」
「レンレンー!」
昨日の事があったから素直に見れない。
「ちょっとー。僕より目立たないでよ、廉」
「だって俺、リーダーだもん。いいじゃんか」
「廉が目立つの禁止な人~」
「「「はーい」」」
メンバー他4人は皆、手を挙げている。そこでファン・Guilty達から笑いが起こる。
「という事で4人でお送りしまーす」
「皆ひどいよー」
「ハイハイ、まずはこの曲から!」
♪~
「すごいですね」
「今は、任務、中、よ」
神楽坂さん、本当はファンとして観たいんだろうな。
今のところ、問題はない。
曲が終わりメンバーが一度下がる。
次は皆のソロだ。
ぐらっ。
赤城君が倒れ込む。
息が荒く、顔も赤い。
「赤城君!?」
スタッフ達がざわめく。
「熱がある!この状態では無理だ」
よろよろと立ち上がり、「いいえ、大丈夫です」と本人が言う。
「廉!」
「休め」
他のメンバーも心配して声をかける。
「大丈夫…」
「今日は廉のバースデー…。演出も今からでは変えられない。だから外せないって事か」
そんな中、スタッフの一人が蛇丸君を見た。
「君、赤城君に似てるね」
「似てませんよ」
「ヘアメイク・衣装急いで!」
「だから…」
「これ、赤城君の曲!分からなかったら『誕生日祝ってくれて嬉しいです』って言って泣いたふりして誤魔化して良いから」
「無理ですって」ふりって…。
そうこうしているうちに赤城君そっくりの人ができた。ウィッグとカラコンだけでも充分
似ていたのにメイクで本人みたいだ。
「そっくり」
「本当だ」
「俺、もう知りませんよ…」
「次、赤城君のソロです!」呼ばれる。
「れんー!」
「レンレン!」
赤城君を待ってる人達がいる。
「皆ー!お待たせ!」
一斉に盛り上がる会場。ペンライトで真っ赤に染まっている。
「Guiltyちゃん達に愛されてるなんてマジ感激だよ!」本当に赤城君みたいだ。
「愛するGuiltyちゃん達にこの歌を捧げます 。『愛という名の罪』」
「その薔薇色の唇に~♪」
「!!」
ちゃんと覚えてる。
すごい、さっき動画観てただけなのに。あそこまで歌えるなんて。
「あの子、カメラアイなのよ」
「カメラアイ?」
「一瞬の出来事や情報を鮮明に記憶する能力なの。でも良い事ばかりでもないけどね」
『罪深き愛をあなたに捧げるよ』こちらを見た気がした。そんな事ないよね。
曲が終わり、赤城…蛇丸君が戻ってきた。
「…お疲れ」どうしてもステージを見たいと言って聞かなかった赤城君が蛇丸君に言った。「もう二度とごめんだ」
後は他のメンバー達がサポートするようにして偽赤城君を演じた。自分の誕生日でもないのに。
心配されていた黒いモヤも多いと思ったが被害はなかった。
「もう疲れた!」
「ごめんね~うちの赤城が迷惑かけて」
青柳君が謝る。
「全くだよ」神楽坂さんが何も言わず叩く。
「Guiltyちゃん、助かったからあまり怒らないでくれる?」
「まあ、十条様がそう言うなら…」もう乙女モードだ。
それにしてもあの黒いモヤはどこに消えているのだろうか?




