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赤い糸

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛要素は欠片も御座いません。


此処に二重線引きたいですね。

馴染みの神様は、よく指を触れる。特に左手、薬指から小指に掛けて。何故だか手の甲全体を撫でる事はなさらなかった。こう、指先で何度か摩るようにして触る。その後に同じ様にして頬を触る。気配が薄い時や言葉を多く交わさない時に、よく見られる行動だった。

『何か意味があるのですか?』と聞こうと思った口は、何時もその微笑、眼光によって閉ざされる。特段言ってはいけない言葉ではないと思うが、その様を見ていると、何も言えなくなってしまう。


神社というのは全国津々浦々、割と目にする機会の多い場所ではあるが、ご利益も様々である。勝負運、出世、勉学、健康、等々。でも一般的に知られているのは、やはり縁結びというものでは無かろうか? 良き出会いがある様にとか、好きな異性と結ばれたいとか。彼女もそんな一人だったように思える。もっとも色恋の話ではなかったけれど。

彼女は何時も不安そうな顔をして、此処に来る。あんまり自分に自信が無いようだった。それに滑車を掛ける様に、人と会話をするのも苦手な様だった。何時も此方が微笑を浮かべると、口を真一文字に引き結んで黙り込んでしまう。そうなると、無理に話をするのも酷な気がして、結局そのまま一言も交わさずに別れを告げる。

だから最近は少しでも気が落ち着く様に、指を撫でる事にした。薬指から小指に掛けて、少しでも安心出来る様に。

幼少期に手を繋がれた名残だろうか? 何でも人間の心理として、指を撫でられると安心するらしい。すると彼女は頭を上げて少しだけ明るい表情をした。何時もそうしていれば良い事も多いだろうに。


「梅香の君、よく手を撫でますよね。薬指から小指に掛けて、摩る様に。何も梅香の君に限った話では御座いませんが」

「うん?」

何時ものように彼女の薬指から小指に掛けて、気持ちを落ち着かせるために撫でていると、彼女の方から口を開いた。珍しい。心の声しては聞こえて居たけれど、大きな一歩だ。

「一つは緊張を和らげる為、もう一つは私達の本職、縁結び」

そう何も安心させるだけならば、他にも方法はある。実際香を炊を炊いたことも、思考を鮮明にした事もある訳だし。

でももう一つ重要な事は縁結び。想い人に限らず、君とっての待ち人、転機を渡す人、そんな人達だって大事なご縁だ。

「赤い糸は想い人を結ぶ為だけのものじゃないんだよ。実際はもっと広くてね、良縁を結ぶ為のものだと思ってるよ」

風が肌に当たる感触が心地好くて、匂いを嗅ぎたくて、巡礼が趣味です。


顔だけじゃなくて、合わせた手の甲にも風は当たります。

もしその指が固定されているのならば、何かしら意味があるのでは無いかと思って出来た話です。


赤い糸と言ったら、ご縁、という事でこのタイトルです。

よく小指に巻き付いてるそうなので

日本では結婚指輪は、左手薬指に付けるものなので。



運命の相手は想い人だけではないと思います。

長く付き合う友人や、自分の肌に合った土地も含まれると思います。


良き出会いであると良いなぁと……。

作者はせっせと旅行の準備をしそうです(◉_◉)


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