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神と人間の殺し合い  作者: 若狭巴
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代行者〜水瓶座〜


「(アスター。代行者が決まった)」


「お呼びでしょうか。ヒュドロコオス様」


ヒュドロコオスに呼ばれ天界から降りてくるアスター。


いきなり現れたアスターを見て男は化け物の話は本当なんだと思った。信じていないわけではなかったが、少しだけ疑っていた自分がいた。


どこからもなくいきなり現れ、人間とは比べられないほど美しい存在が目の前にいる。


こんな事ができるのは神しかいない。疑う余地などない。


男は二神をうっとりした瞳で見つめヒュドロコオスを崇拝し始める。


「ああ。彼が俺の代行者だ」


ヒュドロコオスが目線で男を見る。


男は今名を名乗るタイミングだと思い「ハイデ・ブラウンです」と名乗った。


「初めまして、ハイデ様。私はアスターと申します。以後お見知りおきを」


深く頭を下げてハイデに挨拶するアスター。


「では、これよりヒュドロコオス様にはハイデ様の体に代行者としての証を刻んでいただきます。その証がないと戦いに参加できないからです」


ヒュドロコオスが何故かと聞こうとしているのを察し先に答えるアスター。


「それはどこでもいいのか」


「はい。大丈夫です」


アスターがそう答えるとどこがいいかとハイデに尋ねる。


「えっ、あー、じゃあここに」


勝手に入れられると思っていたのでヒュドロコオスが自分に聞いてきたことに驚くも、すぐに入れて欲しいところを指指す。


「わかった」


ハイデの首の左側に手を置き神力を注いでいく。


「これでいいのか」


「はい、問題ありません。では、私はこれで失礼します」


紋章が入ったのを確認すると一礼して天界に戻っていくアスター。




「ハイデ・ブラウンよ。俺に聞きたいことはあるか」


急に名前を呼ばれて驚くもすぐに気ずっとになっていたことを尋ねる。


「神様の本当の姿が知りたいです」


アスターが現れる前の話では王によって今は化け物の姿にされたと言っていた。なら本当の姿は一体どんななのか知りたくて仕方ないハイデ。


アスターの姿を見てヒュドロコオスはもっと美しい姿をしているのではと。


「そんなに、知りたいのか」


「はい」


目を輝かせるハイデ。


「そうか。わかった」


ヒュドロコオスは何故ハイデがそんなに知りたがるかわからなかったが、別に大したことではないので神力を使って本来の自分の姿を作り出す。


「これが神様の本当の姿」


ハイデはヒュドロコオスが作ったヒュドロコオスの周りを歩く。


「ああ、そうだ」


本来の姿とは少し違うが天界にいる時はほぼその姿なので嘘ではない。それに本来の姿は天界に住む神々でも見ることができない。


知っているのは王と同じ位の十一神のみ。もちろん十一神の本来の姿も知っている。


「美しい。本当に美しい」


ハイデはヒュドロコオスの神の姿にすっかり魅了される。もう、それ以外何も映したくないと言わんばかりに神の姿のヒュドロコオスばかり見ている。




もし、ここにマーターがいれば当然だと言うだろう。


何故ならヒュドロコオスは王に次ぐ美しい神の二神美の一神だからだ。


もう一神は天秤座のジュゴラビス。


二神は容姿も性格も似ていない。


ヒュドロコオスは花ように可憐で美しく蜜のように甘い笑みで相手を魅了する。


口は悪く腹黒い策略家。他神を寄せ付けず基本は一人でいる。女神達のことが嫌い。女神達から何か贈られると全て捨てるように指示する。


容姿と性格が合ってなくそのギャップにやれる女神が大勢いる。



ジュゴラビスは純白の雪が太陽の光で美しさが際立つような感じだ。決して誰にも汚すことができない神秘的な存在。


無口。基本は誰とも話さない。昔はよく話していたが過去の出来事から無口になってしまう。天秤の力を宿すジュゴラビスは公平で平等。身分や力など関係なく接する。


もちろん王以外。


高嶺の花的存在のジュゴラビスは女神達だけでなく天界に住むほぼ全ての神の憧れ的存在だ。


そんな二神の一神のヒュドロコオスは美を褒められるのは当たり前過ぎて今更ハイデに褒められても何とも思わない。


「それはありがとう」


全く心のこもってないお礼を言う。


こいつも結局神々と大して変わらない。見た目だけで相手を判断する奴だと嫌悪する。


自分の容姿に不満は無いが、そのせいで嫌な目に散々あってきたので本来の姿の自分を見て態度を変えたハイデとは決して心を開くことはないだろうと確信しる。


「俺は絶対に神様を勝たせるよ。神様の為ならこの身を捧げられます」


すっかりヒュドロコオスの信者になるハイデ。


自分の命よりも初めて大事だと思える存在に出会えて幸せを噛み締める。


ヒュドロコオスみたいな美しい神が自分を選んでくれたことに自尊心が満たされていく。


彼の一番になりたい。良き理解者になりたい。一番必要とされたい。認められたいという欲求がどんどん生まれてくる。


ヒュドロコオスを勝たせたら自分はずっと傍にいることができるのではと思い始める。


もう一人は寂しくて嫌だから。

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