58話 目が覚めて……
「おはよう」
朝。
リビングに移動すると、すでにみんなの姿があった。
珍しいな。
俺、寝坊したわけじゃないんだけど……
こんなに早い時間にみんなが揃っているのは、けっこう久しぶりのような気がする。
「にゃっ、レイン!?」
「お、おはよ……」
「あううう……レインの顔をまともに見ることができません……」
「とても良かったのだ……」
「ほっ、こり」
「ああいうんも悪くないなー」
皆、それぞれ微妙な反応が返ってきた。
「えっと……どうしたんだ? なにか変だけど」
「お願い、気にしないで……なにも聞かないでほしいよ……」
「そ、そうか?」
カナデを始め、みんな微妙な表情だ。
なにがあったのか、よくわからないけど……
これ以上、踏み込まない方がいいだろうと、直感がそう判断した。
怪我とか病気ってわけじゃなさそうだから、それでよしとしておこう。
「みんな揃ったし、ごはんにしよかー」
ティナが念動力でふわふわと料理が乗った皿を動かして、テーブルの上に並べていく。
その傍らで、ニーナが両手で皿を運んで、お手伝いをする。
ほっこりとする光景なのだけど……
「「「……」」」
みんなは、なぜかじっと俺を見る。
右に行けば右へ。
左に行けば左へ。
その視線が俺を追いかけてくる。
「えっと……どうかした?」
「「「なにも」」」
「そ、そっか」
深く追求できない、妙な迫力を感じた。
あと、なんだか熱っぽいというか……
ほんと、なんだろう?
「と、ところで」
妙な雰囲気を変えるため、席についた後、話を振る。
「昨日、街で結婚式をやっていたのを覚えているか?」
「「「っ……!?」」」
「ああいうのを見ると、なんか、心が温かくなるよな」
「「「っ!!!?」」」
「別に俺が結婚するわけじゃないんだけど、でも、誰かが幸せなところを見ると俺も幸せな気持ちになる、っていうか……自分のことのように嬉しいよな」
「「「っ!?!?!?」」」
「みんなもそう思わないか?」
「「「ごめんなさい!!!」」」
カナデ、タニア、ソラ、ルナが、なぜか頭を下げた。
ニーナはキョトンとしてて……
ティナは苦笑している。
「レインの言う通りなのだ……普通なら、そう思うべきはずなのに……」
「ソラは、他人の幸せを祝うのではなくて、自分の妄想を優先させて……」
「私、欲望まみれ……?」
「うぅ……あたし、自分が恥ずかしいわ……」
なぜか、みんな心に大ダメージを負っている様子だ。
ど、どうしたんだ?
「レイン」
ふと、ニーナがこちらを見た。
「うん?」
「ずっと……一緒」
「えっと……よくわからないけど、そうだな。一緒にいような」
「うん♪」
ニーナは嬉しそうに頷いた。
それを見たティナが、さらに苦笑を深くする。
「なんとなく、みんなの反応からわかったけど……ニーナは、とことんピュアやなー。それに比べてウチらは……とほほ」
がっくりと、ティナは肩を落とすのだった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
「面白い」「続きが気になる」と思っていただけたのなら、
【ブックマーク】や【評価】をしていただけると、すごく嬉しいです。
評価はページの下の「☆☆☆☆☆」から行うことができます。
反響をいただけると、「がんばろう」「もっと書いてみよう」と
モチベーションが上がるので、もしもよろしければお願いいたします。
次話も読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします!




