表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日は何の日  作者: 毎日がエブリデイ
3/365

6月12日 バザー記念日 恋人の日

ここはとある郊外のコンビニ。今日も今日とて客はいない。


「高橋さん、今日は何の日っすか?」


「どうした?藪から棒に」


「お客さんもいなくて暇だから、高橋さんのうんちくを聞いてあげるっすよ。さあ、好きなだけ話してください。」


「君、大概失礼だな…別にそこまでして聞いてもらわなくていいわ」


「そんなこといってほんとは話したいんでしょう~ ほらほら」


「むかつくから絶対話してやらん」


「ちぇー」


「…」


「…」


「…」


「…あの、申し訳ありませんでした。何かお話を聞かせてください。退屈で死にそうなんです」


「そ、そんなしっかりした敬語になるほどか。退屈に弱すぎるだろ…お前はウサギかよ」


「あ、いえ、人間っす」


「知ってるわ!…まあいいや。6月12日は…そうだな…あー、バザー記念日だな」


「バザーってあのみんなでもの持ち寄って売るやつっすか?」


「そう、そのバザー。1884年に日本で初めてバザーが行われたそうだ」


「へー。そういえば町内会でもバザーやってるっすよね。子供のころ参加した記憶があるっす」


「うちの親は今でも参加してるよ。たまに掘り出し物があるらしい」


「今度参加してみようかなぁ。どんなものを持っていけばいいんすかね?」


「不用品を持ち寄るってことにはなってるけど、手作りの品ってのもよく聞くな」


「あー、友達の家が編みぐるみとか持ち寄ってたっす。さすがに自分では作れないっすけど…」


「ボトルシップとかどうだ?店長のおすすめコーナーに制作キットがあったぞ」


「コンビニで売るものじゃないっすよね、それ…」


「でも手作り品とかあまりに高価なものは値段つけるのに困るらしいぞ」


「なるほど。とりあえず家で何かないか探してみるっす」


「それがいい。次は秋ごろに開催じゃなかったかな」


「調べてみます!そういえば高橋さん、バザー記念日って言う前かなり言い渋ってませんでした?」


「(ギクッ)あ、あー、そうだったかな…」


「なんかあるんすか?ねえねえ、ねえねえ!」


「うるせぇ!まあ、あのあれだ。記念日ってひとつだけじゃないからな」


「6月12日は他の記念日でもあるってことですか?なんの日っすか?」


「えーっと、その…恋人の日…です」


「あー、高橋さんには縁のない記念日っすね。これは辛いことを言わせてしまったっす。申し訳ないっす」


「そういうと思ったから言いたくなかったんだよ!君いつか俺から刺されるぞ」

高橋さんは彼女いない歴=年齢です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ