3月29日 作業服の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。作業服といえばつなぎのイメージ。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。作業服といえばワークマン。
ここはとある郊外のコンビニ。
「最近だいぶ暖かくなってきましたね」
「そうだね。日も長くなってきたし」
「高橋さんの服装も『もこもこ』から『もこ』ぐらいになってきたっすね」
「まあ言わんとすることはわかるが…田中くんは春めいた格好になってきたな。よく似合ってる」
「そ、そうっすか?ふふん!まあ、春といったらぼくってとこがありますからね!なんたって町内会ではスプリングマンと呼ばれてますし!」
「そのスプリングは春じゃなくてバネって意味じゃないか…?でも俺もそろそろ衣替えしないとな」
「何か手伝いましょうか?袖をちぎって半袖にしたりとか」
「そんなワイルドな衣替えするやついないだろ。今度服買いに行くの付き合ってくれると嬉しいかな」
「もちろんいいっすよ!ぼくのおすぎさんばりのファッションチェックをお見せしますよ!」
「ピーコの方じゃなかったっけ…?そういえば店長のおすすめコーナーでもなんか服が置いてあったな」
「あー、ありましたね。なんか薄手のシャツで今の時期に良さそうでしたね!」
「ちょっとしっかり見てみるか。…あっ、これ布から店長が作ってるんだ…」
「とうとうその領域まで…そういえば布作りをしたいって言ってましたね。でもしっかりしてて丈夫そうっす」※2月13日参照
「値段も手頃だな。…ん?こっちの写真は…?…耐久テストの様子って書いてあるけど、チェーンソーで切りつけてるのに穴すら開いてないんだが…」
「そんなバカな…オリハルコンでできてたりするんすかね…?」
「…まあでも一枚ぐらいは買ってみるか。デザインも悪くないし」
「たしかに見た目は普通のシャツに見えますもんね…でもこの布工事現場とかの作業用の服に使ったら怪我を防げるんじゃないっすかね?」
「それはいい考えだな。今度店長に言ってみるか。あ、そういえば今日は作業服の日だった」
「おっ、おあつらえむきじゃないっすか!でもなんで今日なんすか?」
「3月29日で『329』の語呂合わせかららしい。作業服の販売などを手がける埼玉県川口市の『まいど屋』株式会社ってとこが制定した記念日だな」
「なるほどー ところで作業服ってどういうもののことをいうんすかね?なんとなくイメージはつくんすけど」
「定義上は作業や労働するために着る服は全部作業服だね。動きやすさとか丈夫さを重視して作られる傾向にあるな」
「ふむふむ。…てことはぼくらが着てるこの店の制服も作業服ってことになるんすかね?」
「定義上はそうかもな。そういやこれも店長の手作りだよ」
「そうなんすか⁉︎…えっ、じゃあ何か変な効果があったりとか…」
「察しがいいな。実はこの制服…」
「…(ゴクリ)」
「海水に漬けると、青く光るらしい」
「…えっ。そ、それは何の意味が…?」
「さあ?」