3月17日 漫画週刊誌の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。好きな漫画週刊誌はチャンピオン。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。好きな漫画週刊誌はジャンプ。
店長の息子 小説家。突飛な内容の作品が多い。漫画週刊誌はどれも好き。
ここはとある郊外のコンビニ。
「雑誌の付録ってたまにすごい豪華なのありますよね」
「ああ。バッグとか化粧品とかついてるやつあるよな」
「この前折りたたみ傘がついてるのを見ましたよ」
「すごいよな。すごいお得な感じがする」
「まあその分雑誌と付録をゴムで縛る作業が増えて大変なんすけどね…」
「俺はこの作業嫌いじゃないけどな。…そういえば店長のおすすめコーナーで配ってるフリーペーパーにも付録がついてたことがあったな」
「あの天地陽とかいうやつっすよね…またどうせ怪しげなものが付いてたんじゃないんすか?」※7月29日参照
「いや、アクリルキーホルダーだったよ。オリジナルキャラクターの」
「意外とまともっすね。…ん?オリジナルキャラクター?」
「そのとき店長の息子さんがフリーペーパーに小説を連載してたんだよ。それに出てくるキャラをモチーフにしたやつだったんだ」
「へー。ちなみにどんな小説だったんすか?」
「えーと、世界中のどんぐりが集まって最強を決めるトーナメントを開くって話だったかな。『ドングリの背比べ』って題名の」
「出オチ感ハンパないっすね…でもちょっと読んでみたいっす」
「うちにとってあるから今度読んでみたら?」
「ぜひお願いします!…しかし、今日雑誌多すぎじゃないっすか?まだ陳列終わらないんすけど…」
「たまにあるよな、いろんな雑誌の発売日が重なること。田中くんは雑誌はあんまり買わないの?」
「気になったらたまに買うことがありますけど、定期購読とかはしてないっすね。なんでっすか?」
「いや、漫画好きだから雑誌で最新話を追いかけたりしてるのかと思ってたんだけど、買うのを見たことなかったからさ」
「漫画は単行本派なんすよ。雑誌で買うと置き場に困るじゃないっすか」
「単行本でも置き場に困ってると思うんだが…」
「あ、あはは…そ、そうだ!高橋さんは雑誌買ったりしないんすか?」
「露骨に話逸らしてきたな…まあいいけどさ。俺もあまり買わないなぁ」
「そうなんすか。ちなみに雑誌に関する記念日とかないんすか?あれば高橋さんなら全ての雑誌を買い集めたりしそうっすけど」
「いやたしかに記念日に毒されてる自覚はあるが、そこまでじゃないぞ…えっと、3月4日が雑誌の日で、4月2日が週刊誌の日だね」
「雑誌の日は語呂合わせでわかりますけど…週刊誌の日はなんの日なんすか?」
「週刊朝日とサンデー毎日が同時に発刊された日らしい。ちなみに今日は漫画週刊誌の日だったりする」
「その流れで出てきたってことは何かの発売日っすか?」
「そうだね。1959年のこの日に少年マガジンと少年サンデーが発刊されたそうだ」
「ふむふむ。…てことはもう60年以上の歴史があるんすねぇ」
「そういうことになるな」
「…60年以上『少年』ってどうなんすかね…そろそろ大人になった方がいいんじゃ…」
「いや、『少年向け』ってことだから別にいいだろ…」
「それもそうっすね。せっかくだし久々にマガジンとサンデーを読んでみますかね!…そういえばこの店って立ち読みしてる人が極端に少なくないっすか?」
「ああ、それは…いや、実際に体験した方がわかりやすいか。ちょっとそこの雑誌コーナーで立ち読みしてみて」
「いいっすけど…なんか危ないんじゃ…」
「いや、危ないことはない。それは保証する」
「なんか不安っすけど…やってみますよ。では早速…⁉︎な、なんすか⁉︎めっちゃいろんなとこから視線を感じるんすけど⁉︎」
「そういう仕組みになってるんだよ。だから立ち読みする人がいないんだ」
「…理由はわかったんすけど、謎は深まったんですが…」
投稿時間が定まらずすみません…




