3月14日 数学の日 円周率の日 パイの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。好きな数学用語ははさみうちの定理。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。好きな数学用語は複素数平面(意味は知らない)
チョコ コンビニの常連の黒猫。とても賢い。
ここはとある郊外のコンビニ。
「いとこに今高二の子がいるんすよ」
「うん」
「来年受験なんすけど、もう塾に通ったりして頑張ってるらしくて」
「へぇ、えらいねぇ。難しいとこ狙ってるの?」
「たしかに難関大ではあるんですが、それ以上に問題があってですね…」
「ほう」
「将来なりたい職業に必要で理系の学部を狙ってるんすけど、数学が苦手らしくて」
「おぉ…それはハードモードだな…」
「なんか数学が苦手じゃなくなるような方法ってないっすかね?」
「なかなか難題だな…うーん…今日は数学の日っていう記念日ではあるが…」
「おっ!そのことを教えたら数学が好きになったりしないっすかね?」
「いや、ならないと思うぞ…」
「まあそうっすよね…ちなみになんで数学の日なんすか?」
「円周率の最初の『3.14』にちなんで、ってことらしい。公益財団法人日本数学検定協会が制定した記念日だそうだ」
「うーん…それなら普通に円周率の日でよくないっすか?」
「実は円周率の日ってのも別にあるんだ。これは誰が言い出したのかはっきりしてないやつだけど。あとはパイの日ってのもあるね」
「パイの日?」
「円周率を『π』って文字で表すだろ?それに由来して日本パイ協会が制定したらしい」
「パイってのはあの食べるパイっすよね?これはパイを食べるしかないっすね!」
「いいねぇ。この店のオリジナル商品のアップルパイでも食べるか」※11月22日参照
「いいっすね!じゃあ休憩時間に…ってそんな話じゃなくてですね!ぼくのいとこの話っすよ!」
「ああ、そうだったな。数学ねぇ…田中くんが教えてあげるってのは?」
「ふふふ、自慢じゃないっすけどぼくは数学が出来なさ過ぎて文系にしましたからね!ぼくに教えさせたら大変なことになりますよ!」
「たしかに全然自慢じゃないな…」
「あの、なんでしたっけ?三角関係のケセランパセランみたいなのあるじゃないっすか?あれとか意味不明っすね」
「えっと…多分三角関数のことかな?サインコサインとかの」
「それっす。高橋さんは数学得意じゃないんすか?教えてあげてくださいよ」
「うーん、俺もそんなに成績いいほうってわけじゃないからな…そういえば、常連さんに誰が数学のエキスパートがいたような…」
「そうなんすか⁉︎」
「ああ。前に店長のおすすめコーナーで世界の数学の懸賞問題特集をしてたときにびっしりと回答を書いてた人がいたんだよな…誰だったかな?」
「懸賞問題ってなんすか?」
「いまだに証明されてない数学の問題があるんだけど、それを解いた人に賞金を出すってのがいくつかあるんだよ」
「えっ、それに回答するってめっちゃすごいじゃないっすか⁉︎ぜひその人にいとこの家庭教師を頼みたいっす!」
「うーん…あっ!思い出した!」
「誰っすか⁉︎ぼくの知ってる人っすか⁉︎」
「ああ。チョコさんだよ」
「…さすがにチョコさんに頼むわけには…ていうかほんとにネコなんすか、あの方は…?」
大変遅くなり申し訳ありません。