3月11日 いのちの日 防災意識を育てる日 おくる防災の日 おうえんの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。地震に備えて家具の固定をしてる。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。地震に備えて地元のハザードマップを確認した。
ここはとある郊外のマンションの一室。
「よし。準備できたな」
「じゃあ、早速乾杯しましょ!かんぱ〜い!」
「ほい、乾杯」
「あっ、美味しい!イメージしてたほど甘すぎない感じっすね!」
「でもたしかに蜂蜜って感じがするよな」
「これが蜂蜜酒っすか。ストレートもちょっともらってもいいっすか?」
「ああ、ほらどうぞ」
「ありがとうございます!…うっ…美味しいっすけど、ぼくにはちょっと強いっすね…割って飲むのがちょうどいいかもっす」
「まあ自分に合った飲み方が1番だよ。ほら、料理もどうぞ」
「いただきます!高橋さん、チキン南蛮なんて作れるんすねぇー もぐもぐ…うまっ!えっ、めっちゃ美味しいんすけど!」
「このタルタルソースが味の秘訣なんだ。店長のおすすめコーナーでたまに売ってる店長特製のものでな。この味の15割を形成してるといっていい」
「オーバーフローしてるんすけど…」
「実は店長のタルタルソースは大人気商品なんだよ。mixiにファンによるコミュニティもあるぞ」
「なぜこの時代にmixiなんすかね…?でもこんなに美味しい料理を準備していただきましたし、お礼に今日の記念日うんちくを聞きますよ!」
「…その言い方も久しぶりだな。まあいいけどさ。えーと、今日はいのちの日だね」
「いのちの日?またなんか仰々しい記念日っすね」
「ああ。3月11日は東日本大震災があっただろ?それにちなんだ記念日がいくつかあるんだ」
「あっ…なるほど…」
「いのちの日は災害時医療を考える会ってとこが制定した日で、東日本大震災で多くの命が失われたことから、命の尊さを思い、命の大切さを考え、災害に備えることが目的だそうだ」
「あれはほんとに恐ろしい災害でしたもんね…いくつかってことは他にもあるってことっすよね?」
「うん。防災意識を育てる日とおくる防災の日っていうのがある。どっちも災害に備えようって記念日だね」
「それはよくわかります。忘れた頃にやってくるのが天災っすからね。しかし…うーん…」
「どうかした?」
「こんな日に飲み会するのは不謹慎だったすかね…?」
「うーん、考え方次第だけど…個人的にはいいんじゃないかと思うけどな。たしかに震災のこと忘れちゃいけないし、犠牲者を悼み、今後の災害に備えておくってことはとても大事だけど、それと楽しいことをするってのは相反しないんじゃないかな?」
「そうっすかね…」
「それにおうえんの日って記念日もあるし」
「おうえんの日?」
「大震災の日は忘れることなく、今生きている人たちの小さな一歩を応援するって目的の記念日だよ。生きている限り、前を向いてないとな」
「なるほど!高橋さん、いいこと言いますね!じゃあ今のこの時間を楽しむことにします!お代わりください!」
「まあでもほどほどにな…」
(2時間後)
「うう…飲み過ぎて気持ち悪い…」
「…これ前も見たな…」
大変遅くなり申し訳ございません。