3月6日 弟の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。弟がいる。下の名前を呼び捨てで呼ばれる。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。弟はいない。いたら「お姉ちゃん」と呼ばせたい。
高橋叶太 高橋の弟。双子の姉がいる。
ここはとある郊外のコンビニ。
「今日バイト来るの珍しくギリギリでしたね。何かあったんすか?」
「ああ。弟が風邪ひいて寝込んでてさ。あいつも一人暮らししてるから大変らしくて。さっきまで看病に行ってたんだ」
「そうなんすか⁉︎叶太くんでしたっけ?体調は大丈夫なんすか?」
「お粥用意したら食べられてたし、まあ大丈夫だろ。店長特製の生姜湯EXも飲ませたから、明日には良くなってるんじゃないかな」※12月4日参照
「あぁ…あれの効き目は尋常じゃないっすからね…でも困ったときに連絡してくるなんて、頼りにされてるんすね!」
「いや、彼女とか友達とかに連絡したけど、同じように体調崩してたり、どうしても動けない用事があったらしくてな。最後の手段でしょうがなく連絡したって言ってた」
「…助け求めておいてその言い草はないんじゃないっすか?」
「まあ動けなくなる前に連絡してきたからよしとするさ。弟や妹ってのは無条件で可愛いものなんだよ」
「そうっすかね…?あんまり一般的な考え方じゃない気が…」
「それにお粥食べてるときに泣いてたからな。不安の裏返しと強がりだと思えば…」
「そのエピソードがあるなら話は別っすよ!優しい兄とツンデレな弟の看病エピソード!これは推せる…‼︎」
「変な捉え方をするのはやめてくれ…」
「密室…男2人…何も起きないはずはなく…」(ブツブツ)
「おーい、帰ってこーい。…あっ、そういや今日は弟の日だったな」
「弟の日?前にあった妹の日とか姉の日の仲間っすか?」※9月6日、12月6日参照
「そうそう。同じように兄弟姉妹型の第一人者である漫画家の畑田国男さんが制定した記念日だ」
「へー。なんで3月6日なんすか?」
「えーとまず兄の日ってのもあって、これは6月6日で誕生星座が双子座になる期間のちょうど真ん中ぐらいだからって理由なんだ」
「妹の日と似たような理由っすね」
「それで弟の日なんだが…特に理由が示されてないんだよな…おそらくだけど、兄の日、妹の日、姉の日が3ヶ月おきにあるから、弟の日は3月6日って流れなんだと思う」
「えぇ…まあたしかにきりはいいっすけど…」
「姉の日、妹の日の方が理由がしっかりしてるとこをみると、多分兄の日、弟の日は後で作られたんじゃないかな」
「そんな気がしますね。でも兄、姉の日より弟、妹の日が先にくるのはちょっと面白いっすね」
「たしかにな。まぁでも数字は大きくなってるか」
「あ、たしかにそうっすね。…そういえば今回も店長のおすすめコーナーに弟キャラのグッズがあったりするんすかね?」
「そういや準備するって言ってたぞ。『最強の弟キャラを準備しておくわ!』っていってたような」
「最強…?誰でしょう?ケンシロウとか?」
「あー、ありそうだな。あとは戸愚呂弟とか」
「それもありっすね!早速見に行きましょう!…なんかすごい神々しい像が置いてあるんすけど…」
「あれもしかしてゼウスか…?ギリシア神話の。いや末っ子ではあるかもしれないけどさ…」
「でもたしかに最強かもしれないっす…」