3月3日 ひな祭り 耳の日 三の日 桃の日 耳かきの日 ささみの日 ジグソーパズルの日 クレーンゲームの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。好きなひな人形は随身。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。好きなひな人形は五人囃子。
ここはとある郊外のコンビニ。
「今日の店長のおすすめコーナーはなんか普通っすね」
「普通というと?」
「ほら、今日はひな祭りじゃないっすか?てっきり店長お手製のひな人形とか売ってあるんじゃないかと思ってたんすよ」
「なるほどな。でもひな祭り当日にひな人形買う人っていないんじゃないか?」
「…たしかにそうっすね。ぐうの音も出ないっす…」
「まあでも君の読み通り、店長お手製のひな人形は売られてたよ。たしか半年ぐらい前に受注してた気がする」
「そうなんすか。うーん、実物を見てみたかったっすねー」
「それはある。でも店長の作った人形って厄祓いの効果強そうだよな」
「えっ、ひな人形ってそういう役割のものなんすか?」
「元々は人形にけがれを移し、川や海に流して不浄を祓うって風習だったらしい。それがどんどん人形が立派になっていって、今のみたいに飾るようになったそうだ」
「なるほどー たしかに店長の作ったひな人形なら不浄どころか全てのものを消滅させそうっすね」
「完全にラスボスだな…」
「そういえば今日ってひな祭りっすけど、耳の日とかいうのも聞いたことありますね」
「そうだね。語呂合わせと数字の3が耳の形に見えるってので制定された記念日だな。ちなみに今日はいろんな記念日があるぞ」
「たとえば?」
「ひな祭り、というか桃の節句だからってことで桃の日とか、耳の日に合わせて耳かきの日とか。あとは語呂合わせでささみの日ってのもあるし、それこそ直球で三の日ってのもある」
「三の日?えっ、具体的には何をする日なんすか?」
「昔から日本三大○○みたいなのとか三種の神器とかみたいに3でまとめることが多いのは何故か?ってのを研究する日本三大協会ってとこが制定した記念日らしい。具体的にどうこうじゃなくて3って数字を記念する、みたいな」
「…日本三大協会って若干ややこしいっすね…3つの大きな協会のことみたいっす」
「気持ちはわかる。あと、変わり種としてはジグソーパズルの日とかクレーンゲームの日とかかな」
「語呂合わせ…ってわけじゃなさそうっすね。どういう理由で作られたんすか?」
「ジグソーパズルの方は数字の3を向かい合わせにくっつけると、パズルのピースみたいな形になるからだそうだ。ほら、4面とも凹になったやつみたいに」
「待ってくださいよ…!なるほど!これは面白い発想っすね!…てことはクレーンゲームの日も3が2つでクレーンみたいに見えるからっすか?」
「おっ!大正解!よくわかったね!」
「ふっ、この発想力!やはり天才でしたか!」
「それ自分でいうのはどうなんだ…?」
「でもこんなに記念日が多いと、記念日の化身である高橋さんは大変なんじゃないっすか?」
「なんだ、記念日の化身って…まあとりあえずささみチーズカツをスーパーで買ってきたよ」
「それだけじゃ足りないっすよ!ほら、まだ間に合いますから何か今日の記念日っぽいことをしましょう!やっぱりなんだかんだひな祭りっぽいことは欠かせないっすよ!」
「ひな祭りっぽいことって…具体的には何をすればいいんだ?」
「そうっすね…ひなあられをまいたり、菱餅を歳の数だけ食べたりっすかね」
「それ、別の行事と混ざってないか?」
投稿が遅くなり申し訳ありません。