2月22日 猫の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。好きな猫はラグドール。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。好きな猫はアメリカンショートヘア。
チョコ コンビニの常連の黒猫。とても賢い。
ここはとある郊外のコンビニ。
「あっ、日付変わりましたね。休憩どうします?先に入りますか?」
「ちょっとだけ待ってくれ。多分もう少ししたら…ほら」
ウィーン ピンポーン
ニャー
「いらっしゃいませ、チョコさん。今年も1番乗りですね」
ニャー
「わかりました、すぐに準備しますね。田中くん、すまん、ちょっと商品取りに裏に行ってくる」
「あ、はい、わかりました。チョコさん、こんばんはっす!」
…ニャ
「あ、あれ?なんかぼくに対してだけ塩対応じゃないっすか?」
ニャニャ、ニャー
「ど、泥棒猫⁉︎ぼく、何も盗んでないっすよ⁉︎」
ニャーニャー
「ヘ⁉︎///あー、まあそれはその通りっすけど…///」
ニャー!
「い、いや返さないっすよ!あの人はぼくのものっす!」
「盛り上がってるな。何の話してるんだ?」
「わっ⁉︎び、びっくりした。な、なんでもないっすよ…///」
フシュー(ニヤニヤ)
「? まあいいか。お待たせしました、チョコさん。今年の店長特製のネコケーキです」
ニャー!
「食べ終わったら呼んでくださいね」
ガツガツ
「…もう聞こえてなさそうだな…」
「あれはなんなんすか?ケーキ?」
「ああ。今日は猫の日って記念日なんだけど、毎年店長が猫用のケーキを作って数量限定でプレゼントしてるんだよ。飼い猫の写真を持ってきた人、あるいは猫のお客様に」
「猫のお客様ってチョコさん以外にいないと思うんすけど…」
「まあそのための一文だな。しかし田中くんはもうチョコさんと意思疎通できるようになったのか」
「いつのまにか何を言ってるのかわかるようになってましたね。気持ちが伝わってくるというか…これがシンクロってやつっすかね!スケスケだぜ!って感じっすよ!」
「それ跡部王国だろ…ところでさっきはどんな話してたんだ?」
「えっ⁉︎ま、まあいいじゃないっすか!そ、そういえばなんで今日は猫の日なんすか?」
「1987年に猫の日制定委員会ってとこが作ったんだけど、日付は『222』で『ニャンニャンニャン』の語呂合わせからきてる」
「犬の日と似たような感じっすね」※11月1日参照
「そうだな。実は制定された年も一緒なんだよ」
「へー、そうなんすか。ちなみに高橋さんは猫派っすか?犬派っすか?」
「そうだな…俺は…あー、断然猫派だな」
「…?なんか変な間がなかったっすか?」
「いやそんなことはない、そんなことはないぞ。田中くんはどうなんだ?」
「ぼくはそうっすね〜 甲乙つけがた…はっ!」
じー
「猫派!断然猫派っす!」
「そうか!まあ当たり前だよな!」
「ええ!」
「…危なかったな。犬派っていってたらチョコさんに殺されてたぞ(ヒソヒソ)」
「まさか…でもほんとにそのくらいの殺気を感じましたよ…(ヒソヒソ)」
「店長もチョコさんだけは怒らせるなってよく言ってるからな(ヒソヒソ)」
「ほんとに何者なんすかね…?(ヒソヒソ)」